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損をしたのは誰か?~新体操宮田笙子選手五輪辞退について思うこと。

夏は甚兵衛とミントアイスに限りますな

開催直前のパリ五輪で、新体操の宮田笙子選手が喫煙飲酒をしていた事が発覚して、出場辞退となった。
これについては世間の声は賛否両論だ。
元々この選手に注目していたスポーツファンは協会の辞退処分に怒り、一方のあまり興味がなく、特に喫煙に対して忌避感の強い若い世代は当然だと言っている。
規則を破ったんだから処分は当然と言う人も。

正直私はこれについては自分のなかで是非がついていない。
まぁ19歳は成人だしいいんじゃない?とも思うし、規則は破ったらそれなりのペナルティーを受けるのも仕方ないと思う。

じゃあもう少し広く捉えてみよう。
国益という面からこの問題を見るとどうなるか。

当然だがこの宮田選手は日本代表だから、今日本で一番金メダルに近い選手だと言う事になる。協会もそう判断して彼女を選出したのだろう。
その彼女を規則違反で辞退に追い込んだ。
これで確実に日本は金メダルから遠のいたことになる。
代わりに出場する選手が大活躍して金を取る可能性だってあるだろうが、
少なくとも今の段階で推測する限り、日本は取れるはずのメダルをみすみす手放した訳だ。

これで誰が損をする?宮田選手?批判されてる協会?いや違う。
日本国民である。

損をすると言っても財布から金がなくなるわけじゃない、しかし「体操王国ニッポン」の名声を世界に轟かせ損ねたのだ。
宮田選手が金メダルを取って「どうだ世界!これが日本だ!」言える機会を失ったのだ。
毎回の事だが選手たちの活躍には本当に感動するし、その若さでなんでそんな上手なコメントが出来るのかと思う程感心する事もしきりだ。
その上で流す涙。悔し泣きでも嬉し泣きでも本当にきれいだなと、こちらの心まで洗われた気持ちにさせてくれる。
全然スポーツファンじゃないけど、ここに真骨頂があると思っている。

金に最も近い宮田笙子選手が退場したことで、我々日本国民がこの機会を失うかも知れないのだ。

代わりに出場する選手にはどうか活躍して欲しいが、今回のニュースを奇貨に、国益というものを改めて考える機会にしたい。

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