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音楽備忘録6

ロックに目覚めたきっかけがボンジョビだったことは前述した。
中でも俺はギターのリッチーサンボラが大好きだった。
ギターだからという事もあるが、この人の魅力はそれだけじゃない。
とにかく歌とアコギが超絶に上手いのだ。

ボンジョビの楽曲の中で、ボーカルのジョンが歌えない様な高いキーのハモリ部分を歌ったりしている。
ジョンほどの個性はないにしろ、ギターでありながらボーカルより歌える所が俺にはとてもカッコよく見えた。

3枚目のアルバム「New Jersey」に収録されているバラード「I' be There For You」の後半部分のハモリでは2オクターブ上のDまで出ている。文字で伝えるのは難しい。ほぼ鳥の声に近い。

少ししゃがれた太めの声もロックでイカしてる。ホントに憧れのスターである。
そしてもう一つの特徴は、超絶にアコギが上手い所だ。

尻切れトンボで申し訳ないが、おそらく世界でもトップクラスの腕前ではないだろうか。ロックギター界ではNo.1だと断言して良い。
エディーヴァン・ヘイレン等もアコギでブリブリにライトハンド奏法をやったりはしているが、いわゆるアコギの弾き方としては邪道だ。
その点、リッチーはアコギならではの弾き方でドチャクソに上手いのである。

もう20年も前だが、友達と東京ドームにライブを観に行ったことがある。
そこでは、リッチーが1人で出てきて、ストゥールの様な腰高の椅子に座り、このオベーションのギターを弾き倒すコーナーがあった。
ドーム内は驚きとどよめきで膨れ上がっていた。
5万人の観客が、たった一本のギターに魅了されたのだ。

その裏で、アコギのハウリング対策にとても苦慮していたことを後に知ることになる。たしか、一度ツアー中に腕を骨折したにも関わらず、特製のギプスを装着してステージをこなした事もあった。

音楽のルーツはやはりブルースにあるらしく、巨星B.BKINGと共演をしている。

さすがのリッチーも、BBkingの前では、ギター教室の生徒に見える。
流石の貫禄だ。

我がバンドwonkyのギターであるヤブキ氏は、学生時代、六本木のハードロックカフェでアルバイトをしており、そこへライブを終えたジョンとリッチーの2人が来て、店内で弾き語りライブをやったのを目の前で観るというなんとも羨ましい経験をしている。
「ジョンがめちゃ機嫌よくてさぁ~」と懐古する氏に若干イラッと来たことは内緒だ。

そんな憧れのスターであるリッチー・サンボラだが、酩酊状態で娘を乗せた状態で100キロのスピード違反で逮捕されたり、アルコール依存症などの問題によって、2013年にボンジョビを脱退してしまった。
後任は、サポートメンバーであったPhillXが正式にメンバーとなる事でバンドとしては継続している。

PhillXももちろんリッチーの後任にふさわしい実力者だが、往年のファンはまた、リッチーがジョンの横でギターを弾く姿をもう一度見てみたいものだ。

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