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人生で一度も行く予定がなかった街へ行こう

僕は東京近郊に住んでいながら、東京のほとんどの場所に行ったことがない。行ったことのある場所は数えられるほどしかなくて、それも観光地などがほとんどだ。でも、僕と同じような人が大多数なのではないかと思う。学生なら、わざわざオフィス街のど真ん中に行こうとは思わないだろうし、オタク文化が嫌いな人は秋葉原には絶対行かないだろう。そもそも人には人それぞれの生活範囲があるから、バランスよく全ての東京の場所に行ったことのある人なんていないと思う。

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気分が良くない。それは体調不良とかではなくて、何をするにも気が乗らないことを指している。自分だけうまくいってないような気がする。こんな日常から逃げたい。朝起きた瞬間からそんな気持ちだった。
そんなときは、ひとりで知らない場所へ行くというマイルールを作っている。これは僕流の現実逃避法だ。ひとりでいったことのない街へ行き、何をするでもなくぶらぶらしたり、カフェに入ってボーッとしたりする。これをすると少しだけ気分が良くなって、もう少しだけこの人生頑張ってみようという気になる。
思い立ったらすぐ実行に移したほうがいい。早速Google Mapで「行ってみたいカフェ」のブックマークから1番自分の生活範囲から離れているところを探した。


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電車で1時間と少しほどかけて、西馬込に来た。ここは東京の大田区に位置する街で、比較的落ち着いた住宅街だ。それを根拠に僕が下車した際、同じように下車した人は10人といなかった。着くまでは「にしまこみ」と読むのかと思ってたが、「にしまごめ」らしい。




いったい僕はどこへきてしまったんだろうという感情に襲われる。これも醍醐味の一種だ。




歩いてたら見つけたアパート。いい味が出ている。オーナーになんでこの名前にしたのかを聞きたくて仕方ない。また、若干日焼けをしているのもポイントが高い。




今日の目的『yohak』に到着した。住宅街の一角にあり、先に位置情報を調べていないと一瞬見逃してしまうほどに落ち着いている。でかでかとした看板を設置していないあたりにとても好感が持てる。




メニュー。小学校の頃、グループ制作の新聞ワークを思い出させるような艶々した材質の紙だった。




『いちごのタルト』と『ミルクティー』を注文した。小さめではあるが、とても美味しかった。



店内はこんなにシンプル。この雰囲気はとても好みだ。小さな厨房の方では少し大きめなBGMがかかっており、数名のスタッフさんが仲良さそうに談笑をしながらケーキを作ったり、洗い物をしたりしている。お客さんもおしゃれな人が多くカップルが多かった。また、僕の隣に座っていたカップルは韓国語でVlogを他のお客さんに迷惑にならないようにしながら撮っていた。なんかいいなあ。




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西馬込。着くまでは名前の読み方もわからず、人生で一度も来る予定のなかった街。だからこそ来た甲斐があるなあと思う。特に何をするわけでもないが「一度の来たことのない街にいる」というだけで、いい気分転換になる。これからも、気分が良くないときは知らない街へ行くとしよう。使えるお金がある限り。

継続するぞ