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赤ちゃんに泣き止んでもらうための ちょっとしたコツ

どんなに言葉を尽くしても思いが伝わらないことってありますよね。

特に赤ちゃんには。

なだめようが、懇願しようが、我がむすめには一切通用しませんでした。

思い余ってこちらがイライラしようものなら、火に油を注いだように泣く。

泣くのが赤ちゃんの仕事とは申しますが、

何をしても泣き止んでくれない時は、本当に天を仰いで途方にくれたものです。

「一体、どうすりゃいいのよ?」と。

そんな時、ネットか雑誌の育児記事で見かけたのが、

「赤ちゃんは、お母さんの心音に近い音を聞かせると落ち着く」

というものでした。

確かに10か月もお母さんのお腹の中にいて、(聴覚の成立がいつかはさておき)心臓の音に包まれていたのですから、それもありなん、と思いました。

ただ、問題はわたし、お父さんなんですよね。

父親の心音でも落ち着くのかな?

やってみました。

娘の耳元に私の左胸をあてがってみたところ・・・。

泣かれました。

今にして思えば、娘が求めていたのは私の心音ではなく、母乳だったのだと思います。

ごめんよ。父は逆立ちしても母乳を出せないんだよ。

そこで考えました。

実は当時私は駆け出しの鍼灸師だったのですが、脈をみたり、鍼をするときに、相手と呼吸を合わせる、ということを学んでいました。

それだ。

呼吸を合わせよう、と思いました。

ところが。

赤ちゃんの呼吸って、小さくて速いんですよね。

まして大泣きしている時はなおさら。

とてもじゃないけど呼吸なんて合わせられません。

泣きじゃくる娘を抱き抱えて、ゆすったり、背中をポンポンしたり、思い余って中島みゆきさんの「時代」を歌って聞かせたり。

「まわる ~ま~わるよ 時代はまわる ♪」

生まれたばかりの赤ちゃんにとって、何とミスマッチな歌詞!

もちろん泣き止みません。

そんな中で唐突に、

娘の心臓の位置と私の心臓の位置を合わせてみたらどうだろう、と閃きました。

やってみました。

ふだん抱きかかえている位置よりちょっとだけ胸の位置をずらして。

ちなみに、心臓は胸のほぼ中央から左寄りにかけて、自分のコブシ大の大きさで位置しています。

自分の心臓の鼓動が、娘の心臓に伝わるように。

私がどんなに娘を愛していて、大切に思っていて、そしてできれば泣き止んでほしいという切実な思いが伝わるように。

数秒だったか、数分だったかは分かりませんが、気が付くと娘は泣き止んでいました。

心なしか、力を抜いてリラックスしてくれているようでした。

何かが伝わった、あるいは通じた感触を得た私は、それ以降この心臓の位置を重ねるというちょっとしたテクニックで育児を乗り切っていきます。

1歳半になった娘を連れた旅行からの帰路、羽田空港からのリムジンバスの車内もこれで乗り切りました。息を殺して、神に祈りながら。

もちろん、お腹がすいている、おしめを代えてほしい欲しい、という具体的な欲求があるときには、まずその欲求を満たしてあげることが最優先ですが、そうでなくて、何となく泣き出して止まらなくなっている時には是非この方法を試してみてください。

ポイントは、お父さんお母さん自身がまず深呼吸をして落ち着くこと。

そしてお父さんお母さんの落ち着きが心臓を通じてお子さんに伝わるようにイメージしながら、心臓の位置を合わせてみてください。

健闘を祈ります!

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