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B4UTを日本一の音ゲーサークルにするために頑張ったこと

※本記事はB4UT Advent Calendar2020に寄稿したものです。他の素晴らしい記事はこちらから読むことが出来ます!

2020年に「音ゲーサークル」と聞いて、一体どれくらいの音ゲーマーがピンと来るのでしょうか。関東圏・関西圏の大学生音ゲーマーなら近くに大きなインカレサークルも複数あり、それなりの割合で知っているかもしれません。あるいは大学生でなくとも、KAC等の各種大型大会に出場している選手を通じて知ったという人もいるかも知れません。最近では「いいすぽ!」で早稲田大学音ゲーサークルのBBDさんが紹介されたことが記憶に新しいですね。

このように音ゲーサークルという集団は今でこそ一定の認知度がありますが、5年前、私がB4UTという東大音ゲーサークルの運営に関わり始めた時点では、少なくともB4UTはほとんど認知されていませんでした。当時のB4UTは歴史も浅く、また部員数も50人弱と、大学の規模の割にはこぢんまりとしたサークルでした。また音ゲーサークル全体の数も今ほど多くなく、認知度が低いのも納得できるような環境だったと思います。

しかしB4UTは今や約200人の部員を抱える大きなサークルとなりました。対外・対内的なイベントも充実し、音ゲーサークルを語る上では外せない存在と言っても差し支えないでしょう。その意味でB4UTは「日本一」と呼ぶにふさわしい音ゲーサークルだと私は思います。

オリンピックの撮影協力をしたのは後にも先にもB4UTだけかもしれません

私は2015年の冬からB4UTの執行代を2年間、補佐で1年間、その後は平部員としてサークルに携わってきました。あまり大っぴらには言わなかったのですが、当時からB4UTを日本一の音ゲーサークルにしたいという野心だけは人一倍強かったと思います。この野心を原動力に、色んなことを頑張りました。

そこで今回は、B4UTを日本一の音ゲーサークルになるまでにどういう取り組みがあったのか、当時自分が考えていたことを交えながら書き記しておくことにしました。本記事を通して、B4UT部員は過去のイベントの裏側で何があったのか知ることができ、また部員じゃない人でも音ゲーサークルが組織としてどのように回っているかを知るきっかけになると思います。とは言え半分は自慢なので、これから書く内容についてはどうぞ老人の昔話だと思って話半分に読んでください。

また、B4UTの歴史的な側面を知りたい人はこちらの記事がオススメです。

上の記事にも書かれているのですが、自分が執行代の期間に色々やれたのは過去の執行代の方々が月1回の会合や学祭企画等、サークルとしての基盤を作ってくれたおかげです。改めてありがとうございました。

その点留意したうえで、長文ですがお付き合いいただけると幸いです。


2015~2016: 部員管理と部内交流の充実

私が執行代に就いたのは1年生の冬でした。最初は会計担当と言って、イベント等で金銭のやり取りがあった際にその収支を管理するお仕事をしていました。イベントがなければ何も仕事がなかったので、かなりの有閑職です。(2020年現在の会計担当は逆に仕事たっぷりで、頭が上がりません)

当時はサークルとして最低限の土台こそ整っていたものの、やはり色んなシステムの整備が十分にできておらず、会合でも問題になっていました。暇だった私はまず、将来部員が増えたときに問題になりそうな制度を優先して変えていくことにしました。


【300円の部費と部員管理】
現在B4UTでは毎年300円の部費の納入が義務付けられています。あり得ないくらい安いと思うかもしれませんが、実は私がB4UTに入った頃は部費は0円でした。

試験的に部費を5000兆円に引き上げたこともありました

では何故300円に値上げしたのかというと、部員の管理を円滑にするためです。B4UTはよくある一般のサークルと違って、入部に関する手続きがTwitter上で完結するため入るのがめちゃくちゃ簡単です。加えて部費が0円となると、とりあえず籍だけ置く人が大量に発生するわけです。こうなってしまうと、例えば年度の変わり目で誰が部員なのかそうでないのかを判別するのに多大な手間がかかってしまいます。誤ってサークルの連絡ツールから弾いてしまわないために、個別に部員に確認する必要があるなんてことも起こります。当時は部員が50人弱なのでそれでギリギリ何とかなっていましたが、部員が増えた際、そのままの体制では破綻してしまう可能性がありました。

部費を設けると、部員として残る意思を明確に読み取れるようになる上、サークルの連絡ツールから弾く際に部費を払っていないという明確な理由を盾にすることができます。300円という微妙な額は、サークル活動に参加する意思のない人だけを弾けそうな最低ラインとして設定しました。また同時期に、年度ごとに部員申請フォームの提出を義務付けるようにしたことで、部員の管理はかなり厳密に行えるようになりました。


【紅白戦】
今年こそ開催はできませんでしたが、B4UTの年中行事のひとつに紅白戦があります。これは部内で紅組と白組に分かれて音ゲーの対戦を行い、勝ち星の数を競うという部内向けの企画となっています。

これも自分が入部した頃には存在しない企画だったのですが、将来部員が増えたときに音ゲーを通じて部員が一同に会するようなイベントもあったほうが良いよねということで、色んな人の助けを借りて企画運営しました。当時は部内の交流よりも他サークルとの交流戦が多かったため、部内で対戦する紅白戦のウケもかなり良く、第1回以降定期的に開催されるようになりました。紅白戦は私が初めて自主的に企画したイベントだったので、上手くいってとても嬉しかったです。


2016~2017: 対外的発信・音ゲーの新しい楽しみ方・サークルの持続可能性の模索

執行代のお仕事も2年目に入り、役職が会計から副代表に昇格したため、いよいよやりたい放題できるようになりました。この頃から「B4UTを日本一の音ゲーサークルにしたい」という気持ちが強くなってきて、どうすればそれを実現できるかを考えながら日々運営をしていくことになります。

そう思うきっかけになったのは間違いなく2016年の駒場祭でした。

この演出自体は東工大音ゲーサークルBEATECHさんを真似したものだったのですが、ゲージギリギリでクリアというドラマティックな展開もあって、会場内・Twitter上での反響もかなり大きかったです。この出来事をきっかけに「音ゲーサークルってもしかして単に音ゲーを友達と遊ぶ以上の面白さがあるのではないか?」と思い、企画を考える際も、音ゲーサークルだからこそ出来るイベントという要素を念頭に置くようになりました。具体的には

- 音ゲーマーが数十人集まることで初めて実現できるイベント
- 複数人(十数名)の運営が集まることで実現できるイベント
- プレイヤーとクリエイターが両方集まることで実現できるイベント
- サークル外の人が見て「面白いことやってんな」と思って貰えるイベント

辺りを意識しました。特に最後の点は対外的な認知度を上げるため、ひいては将来の部員を増やすために一番気をつけたことかもしれません。従ってB4UT公式Twitterアカウントでも、これ以降告知や広報を積極的に行うようになります。

ただし、音ゲーサークルはあくまで音ゲーを楽しむ人が集まるコミュニティであって、お客さんにコンテンツを提供すること自体を目的とした集団ではないと私は考えています。あくまで音ゲーを多様な側面から楽しむことが第一で、もしその過程で何らかの創作物(曲・記事・イベント)が生まれたなら積極的に対外発信していこう、というのが私のスタンスでした。

また、企画にあたっては積極的に新しいシステムを導入し、前例を作ることを心がけました。YouTube LiveやDiscordなど、新しいツールを導入すればその分今までできなかった面白いことができるようになります。しかし最初の導入には心理的ハードルがつきものです。そこでとりあえず前例を作っておけば、「やってみたいけどどうすればいいか分からない」と感じている人の助けになり、サークル内でどんどん面白い企画が出てくると考えました。幸い私は副代表として偉い顔ができたので、その辺りの心理的なハードルが無かった点も大きかったのかもしれません。

以上は企画面で工夫したことですが、サークルの運営面では引き継ぎのしやすさをかなり意識しました。どんなに面白いイベントが出来たとしても、引き継ぎをちゃんとしなければ、大学のサークルという流動性の高いコミュニティにおいて2回目以降を開催することは困難です。私が企画したイベントを面白いと感じてくれた人が、来年度以降運営に回ったときに(私が居なくても)困ることがないよう、諸々の業務の属人化を避けることを徹底しました。

以上のことを踏まえた上で、個々のイベントについて見ていこうと思います。


【B4UT顧問】
現在B4UTでは、ボーカロイド音楽論(通称ぱてゼミ)で有名な鮎川ぱて先生に顧問をお願いしています。と言っても東大の正式な顧問制度ではなくて、単に肩書だけお願いしています

私は当時ぱてゼミを受講しており、懇親会の際にたまたまB4UTの話をする機会があったのですが、意外にもB4UTの活動に興味を持ってもらえました。そこで「顧問とかやれると面白いことが出来そうじゃない?」とお声がけ頂き、トントン拍子に話が進んだ感じです。

B4UTの活動次第でぱてゼミ側に迷惑をかけたりしないか等のリスクを検討はしましたが、それよりも東大内でのB4UTの認知度が上がること、B4UTとしての活動の幅が広がる可能性、運営で困ったことがあった際に身近に相談できる人がいる心強さなどを優先して、まずは1年間の任期で顧問をお願いしました。幸いにも現在までにトラブルはなく、ぱて先生の方からも継続して顧問を務めてくださるとのことで、今も顧問をお願いしています。

とは言え、将来的にB4UTから大学教授が出て正式な顧問をしたいという申し出が来た際にどうなるかは未知数です。顧問選挙とかやるんでしょうか。


【Advent Calendar】
毎年12月に部員が日替わりでブログ記事を投稿する、今まさにこの記事が参加している企画です。元々は前執行代だったomiさんの持ち込み企画でしたが、めちゃめちゃ面白かったので今ではサークルの年中行事になっています。

アドベントカレンダーは書かれた記事を部員が楽しめると同時に、対外的に発信もできるので、私が目指していたB4UTの理想像に合致する企画でした。実際、音ゲーに関する上達法を色々調べると少なくない確率でB4UTの記事にヒットしますし、広報としての役割も十二分に果たしていると思います。


【公式サイトの一新】
現在のB4UT公式サイトは実は2代目です。旧サイトはat wikiで作られていて、サイトの更新に若干やりづらさを感じていました。また、各ページの内容もどちらかと言うと部員向けになっていて、対外的な窓口としての機能も薄い印象がありました。

公式サイトは公式Twitter以上にサークルの印象を決める重要な要素だと思い、wixを使ってB4UT公式サイトを移転することにしました。またその際に活動報告ページを大幅に充実させ、B4UTがどういう活動をしているのか外部の人が見てもひと目で分かるようにしました。wixを選んだ理由は、サイトの編集が直感的なので誰でも扱え(引き継ぎが容易)、カスタマイズ性が高かったからです。


【Google Driveの導入】
交流戦や各種イベントを企画する際、ルールの周知は主にGoogleスプレッドシートを使っています。しかしこうした資料は集中管理されておらず、折角引き継ぎに使える情報が時間とともに失われてしまう恐れがありました(一応以前からGoogleアカウントはあり、もしかするとドライブもあったかもしれないのですが、私が執行代に入った時点で誰もログインできなくなっていました)。

そこでGoogle Driveを導入し、年度や企画別にスプレッドシート等のデータを管理することで、翌年度以降同じ企画を開催したい人が資料を参照できる状態にしました。現在では他の執行代の方たちが更にフォルダ構造・閲覧権限の管理を改善し、引き継ぎが格段にしやすくなっています。


【個人企画の奨励】
執行代も人間なので、企画できるイベントの数には限界があります。その一方で部員数はどんどん増えていき、またプレー機種も多様化していたため、執行代が企画するイベントだけでは部員の需要を満たしきれないようになりつつありました。

そこで当時執行代だけが把握していた「音ゲー大会を開催するまでの手続き(お店の貸切予約や各種スケジュール)」をスプレッドシートにまとめて部員に公開することで、個人の持ち込み企画を活発にし、イベントを充実させることを試みました。効果はてきめんで、これ以降ゲームセンターでの大会以外にもちょっとしたイベントが頻繁に開催されるようになり、「面白い企画を主体的に開催していく」文化が根付いたように思います。今やサークル内の大型イベントとなっているセガ限定機種戦「セガチャン」も、第1回は私のスプレッドシートを参考にしてくれたらしく、本当に作って良かったです。


【学祭企画】
アドベントカレンダーに並んで、外部の人がB4UTを知ることが出来る一大イベントです。私が執行代に入るまではBMSの差分展示が主流でしたが、執行代に入ったタイミングで、K-Shoot MANIAの展示、しかも差分譜面ではなく新規楽曲収録(BMS収録曲からお借りする)という形での実施が実現しました。これは当時代表だったsakのおかげでしたが、これ以降自分が引き継いでK-Shoot MANIAを中心に学祭企画を運営していくことになります。

現在、B4UTのK-Shoot MANIA企画は①BMSからの移植企画②学内楽曲コンテスト③スコアアタック大会の3つに大別することができます。企画にBMSではなくK-Shoot MANIAを採用している理由、またこのイベント形式をとっているのには実は色々理由があります。

まずBMSでなくK-Shoot MANIAをメインにした理由ですが、これは私自身このゲームが好きという以上に、大画面での演出が映えるという点が挙げられます。先述した#curtaincallの動画を見れば分かるように、K-Shoot MANIAは色々な特殊演出を盛り込むことができるだけでなく、ゲーム自体も視点変更などの派手な要素が多く含まれています。こうした特徴は、公式Twitterで動画化したり、会場のスクリーン上に演出したりする際めちゃくちゃ映えるため、企画がしやすかったです。

BMSでもこういった面白さがあるので、演出面での開拓の余地は色々あるかもしれません

次にBMSからの移植を行っている理由ですが、これは「自分の好きな曲で譜面を作りたい」という部員の需要があったことが大きいです。また、曲をお借りする際の依頼を通じて、クリエイターの方にB4UTを認知してもらえると嬉しいなとも思っていました。

ただし、外部の方とのやり取りはサークルの印象に直結するので、とても慎重に行っていました。依頼例や必ず確認しておくべき事項などを部内で共有し、誰がやり取りしてもトラブルのないようにしています。

学内楽曲コンテストは、B4UT内で曲を作る人のモチベーションになるような場を設けるために導入しました。B4UT公式サイトのトップページに

プレーのみならず、制作の場もある音ゲー総合サークルを目指しています

とあるように、B4UTでは音ゲーに関する面白いことは創作でも何でもやっていけるような環境であってほしいと私は考えていました。楽曲コンテストはそれを体現するイベントのひとつだと思います。

また同コンテストは、学祭企画のたびにオリジナル曲を出し続けられるような体制を整えるという側面も持ち合わせています。B4UTの過去のK-Shoot MANIAパッケージを眺めると、昔のものにはいくつか外部の方が書き下ろしてくださったオリジナル曲があると思いますが、実はあれは全てこちらが直接依頼したものです。今思い返すととんでもない無茶をやっていたのですが、快く対応してくださった関係者の方々には感謝の気持でいっぱいです。

しかしながら、外部の方への書き下ろし依頼は個人のツテに依存した部分が大きく、継続的にやるのは難しいだろうと考えました。そこで学内の有志から公募という形で曲を募ればこうした問題を解決できると考え、導入に至りました。導入にあたって、東大作曲研究会さんや東大イラスト研究会の方には本当にお世話になりました(し、企画のたびにいつもお世話になっています)。

最後のスコアアタック大会は、こうして公募した作品の最優秀賞をお披露目する舞台として設けています。決勝戦については前日リハーサルをしたり、司会の台本をしっかり用意したりして、いちエンターテイメントとして来場者の方に楽しんでもらえるよう、素人ながら頑張っていました。

文章量からも分かるように、私は執行代の任期の中でこの学祭企画に最も力を入れていました。頑張っただけあって、クリエイターの方がわざわざ会場まで足を運んでくださったり、Twitter等で反響があったりしたときは本当に嬉しかったです。特に「B4UTの学祭企画に携わりたくて入部しました」と言ってくれる新入生が居たときは胸が一杯になりました。

ちなみに過去の学祭企画で最も反響があったのはこのスーパープレーでした


2017〜: 執行代補佐として、平部員として

2017年の冬に私は執行代を退き、1年間だけ補佐として新執行代のヘルプに入った後は完全な平部員として余生を全うしました。とはいえ私は「立つ鳥後を濁す」タイプの人間です。補佐になってからは、副代表の任期中にやり切れなかった箇所を新執行代と相談しながら進めましたし、平部員になった後は、部員同士の交流を深められるような持ち込み企画を開催しました。


【Discordへの移行】
現在、B4UTは公式の連絡ツールとしてDiscordを用いていますが、それまではメーリングリスト形式で連絡を行っていました。しかし、メーリングリストで連絡をするにあたっていくつか問題がありました。

- 年度ごとに新しいメーリングリストを作成するので記録が残らない
- メール形式なので過去の連絡を遡るのが面倒
- 迷惑メール扱いされてそもそも連絡が届かない部員がいる

LINEなどのチャットツールが普及した今、これらの問題を抱えているメーリングリストをわざわざ使い続けるのは時代錯誤だろうと考え、当時代表だったういろうくん達と中心にツールの移行を検討することになります。

数あるチャットツールの中からDiscordを選んだのは以下のような理由です。

- ボイスチャット機能があり、部員間のコミュニケーションやオンライン会合に活用できる
- 権限管理の自由度が高く、執行代だけが閲覧できるチャンネルを作れる
- ひとつのサーバに複数のチャンネルを立てられるので、イベントの企画が複数進行している場合に執行代が全体像を把握しやすい
- ひとつのサーバに複数のチャンネルを立てられるので、部員の雑談場所と事務連絡の場所を一元化できる
- ログが無制限に残るので、過去の連絡を検索しやすい
- 部員資格(部費納入済みか等)を役職タグで管理できるため、年度替わりの部員の整理が楽
- 部員がDiscordの使い方に慣れることで、Discordを活用した新しいイベントを企画できる(後述)

この中でも特に役職タグを管理できるのは非常に画期的でした。部費納入の有無を会計係と納めた側が同時に把握できるので、納めた・納めなかったのトラブルも起きづらいです。また、「執行代・平部員・OB」の識別だけでなく部員の入学年度を把握できるので、後述する学年対抗イベントの開催がしやすくなりました。

今でこそ音ゲーサークルの連絡ツールとしてDiscordは一般的なものとなった印象ですが、B4UTが導入した頃はまだほとんど普及していなかったように思います(私の知る限り、北大音ゲーサークルさんが先駆的にDiscordを導入していました)。

およそ1年間くらいかけてB4UTはメーリングリスト(freeml)からDiscordに移行したのですが、2019年にfreemlのサービスが終了したため、「先見の明、あったな〜」と得意げに鼻を膨らましていました。移行があと1年遅れていれば、移行時に色々と混乱があったかもしれません。


【OB制度の導入】
歴史の浅かったB4UTもこの頃になると徐々に卒業生が増え始め、OBをどう扱うかが問題となりました。もし私が将来OBになったときに何らか参加できるイベントがあると嬉しいなあと思う一方で、OBがサークルに過干渉するような状況だけは絶対に作りたくないという気持ちも強かったです。

そこでOB制度を明文化し、参加できるイベントやDiscord上での発言権に制限を設けることを提案しました。2020年現在、OBは以下のような扱いになっています。

- 会合等の公式イベント参加不可 (交流戦の運営補助等としてのみ参加可)
- 部費0円以上 (寄付は歓迎)
- 個人主催の部内企画かつOB参加可と明記されたイベントのみ参加可
- Discord上では一部のチャンネルでのみ発言可能

特に「個人主催の部内企画かつOB参加可と明記されたイベントのみ参加可」という部分については前例がなかったため、SDVX_UTというボルテの部内戦を主催して初めて現役部員とOBとの交流戦を行いました。


【Bingo4UT】

チームに分かれてビンゴカードに書かれた音ゲーに関するお題をクリアし、合計ビンゴの数を競う企画です。第1回は「Jumping Boogie (ADV) 理論値」「『人のお金で焼肉を食したい!』を2人プレーした後に焼肉を食べに行く」といった名課題を生み、話題になりました。

このイベントは神戸大学音ゲーサークルさんが開催していた音ゲービンゴ企画を参考にしつつ、部員同士がより交流しやすいようにルールや課題をアレンジしたものとなっています。第1回は学年やメイン機種がバラけるようにチーム分けをし、謎解き課題や協力課題を盛り込むことで、学年や機種を超えた交流を増やすことが目的でした。(ちなみに第2回は新歓の時期に学年対抗で開催することで、新入生同士で仲良くなってもらうことが目的でした)

また、Bingo4UTはDiscordを初めて本格的に活用した企画でした。謎解き課題の相談や課題の提出、協力課題をやるための日程調整などは全てチーム別のDiscordで行い、Discordの便利な機能を存分に活かすことが出来ました。ちょうどメーリングリストからDiscordへ乗り換える過渡期でもあったため、この企画を通じてDiscordの使い方に慣れ親しんだ方も多かったのではないかと思います。

更に、Bingo4UTは解説生放送と称して初めてB4UT公式YouTubeチャンネルで生放送を行いました。実はB4UTのYouTubeチャンネルは私が執行代の時期、つまりBingo4UT開催の約1年前に「これからは動画や生放送で発信していけるようになると良いなあ」と思い開設していたのでした。自分で敷いた伏線を自分で回収することになりました。

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俺😍😍😍😍😍😍😍😍😍😍😍😍

B4UT公式チャンネルでYouTube Liveを行ったということの影響は大きく、これ以降セガチャンなどの個人企画や、最近ではB4UTオンライン新歓などで積極的に生放送が取り入れられるようになりました。今はプライバシー的な側面から部内限定公開しかありませんが、外部に向けても配信できるように発展すると嬉しいなあと思っています。


おわりに: B4UTが日本一になった理由

「B4UTを日本一の音ゲーサークルにするために頑張ったこと」と「B4UTが日本一の音ゲーサークルになった理由」は似て非なるものです。ここまで一生懸命自分の頑張りを自慢してきましたが、いくら私が野心を持って取り組んだとしても、ひとりで組織を盛り上げることは出来ません。

B4UTが日本一の音ゲーサークルになったのは、サークル活動を楽しみながらそれをTwitterなり口コミなりで発信してくれた部員の方々のおかげだと、私は思っています。一緒にB4UTの活動を楽しみ、サークルを盛り上げてくれた皆さん、本当にありがとうございました。

また、企画運営についても本当に色んな方に助けられました。各種交流戦でスコア集計などを率先して手伝ってくれた方々、K-Shoot MANIAをやったことがなくてもスタッフとして学祭を手伝ってくれた方々、そして他の執行代の皆さんと、凄まじい手腕を発揮した歴代代表たち。皆さんのサークルへの真摯さが今のB4UTを形作っていると言っても全く過言ではありません。

時代が変われば仕組みも変わります。ゲームセンターは次々に閉店するし、コロナのせいで満足に会合や交流戦も開催できません。今はまさに音ゲーサークル氷河期なのかもしれません。そんな中でもB4UTは旧態にとらわれることなく、常に新しい音ゲーの楽しみ方に挑戦し続けられる日本一のサークルであり続けてほしいなと思います。

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