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【デュエプレ】ラッカ超次元およびその自由枠に関する一考察

ラッカ超次元というデッキタイプは構築からプレイングに至るまで無限の選択肢が存在し、人々を魅了してやみません。
筆者もまたその一人であり、14弾がリリースされた直後から今日に至るまで、3ヶ月近くこのデッキタイプを擦り続けています。

akiraさんのラッカ超次元の記事を読んでガチ凹みしている6月のtakumiwish。片想いの相手にいつの間にかイケメン彼氏ができていたときの気分。

時は流れ15弾環境になった現在。
ラッカ超次元の人気はうなぎ登りとなり、ラッカ超次元研究会なるものが発足するほどに。
昔から推していたインディーズバンドが突如メジャーデビューしたときの寂寥感に襲われた筆者は、古参オタクを気取ってマウントを取り始めます。

しかしこの承認欲求の獣は、ラダーで最終100位に残っているわけでもなければデュエプレ関連の発信もしなくなったいわばオワコンモンスター、通称オワモン。
「オワモンになんて誰も見向きもしないだろうな……」と思っていた矢先、なんと懇切丁寧にジェスターブレインの強みを解説をしてくださる方が現れたのです。
喧嘩腰とも受け取れるツイートに丁寧に対応してくださって、本当に恐縮です、重ね重ねありがとうございました。

しかし、記事を読んでもなおラッカ超次元について筆者の理解と食い違う部分がいくつかあり、疑問そのものはすっきりしませんでした。
実はなまずさんのリストやジェスターの採用理由については、過去記事やツイートでかねてから存じ上げておりましたので、こういう結末を迎えるのは自然なのかもしれません。

意見に賛同できないとしても、恩はやはり恩で返したいです。
そこで今回は15弾環境におけるラッカ超次元の自由枠を考えるというテーマで、筆者がこれまで積み上げてきたラッカ超次元の知見を共有しつつ、そのついでに筆者がなぜジェスターブレインに懐疑的なのかを掘り下げていきます。(何度も申し上げますが、なまずさんとバチバチやり合うつもりでは毛頭ございません!)

本稿の構成は以下の通りです:

  • ラッカ超次元の構造的な欠点

  • 15弾環境でのラッカ超次元の立ち位置

  • ラッカ超次元が目指すべき方向性

  • 自由枠候補の検討

そもそもラッカ超次元というデッキは構造的にいくつかの課題を抱えており、自由枠はその課題の解消のために割くべきだというのが筆者の持論です。
また、カード単体の価値は環境によって変わるものであるため、14弾環境のラッカ超次元と15弾環境のラッカ超次元は分けて考える必要もあります。
こうした問題意識から、本稿ではまずラッカ超次元が構造的に抱える欠点と、15弾環境におけるラッカ超次元の立ち位置と方向性を考慮します。
それらを踏まえたうえで、自由枠候補の強み・弱みについて検討を行うことにします。

ラッカ超次元の構造的な欠点

ラッカ超次元というデッキタイプの弱みを論じるために、まずは実績のあるデッキリストを掲載させていただきます。
以下のリストはまめさんの構築で、バトルアリーナの予選を7-0で抜けた構築になります。(元ツイ)

Twitterで流れてきた時に凄く良いリストだな〜と思いました。元ツイートのスレッドに記載された構築論も理路整然としており、ラッカを使うなら必読です。

さて、ラッカ超次元というデッキタイプが抱える問題点は以下の2つです。

  • 4ターン目におけるオーフレイムホールへの依存

  • ダブルアクションを取れないマナカーブ

4ターン目におけるオーフレイムホールへの依存

このデッキの黄金ムーブは3コスホール→オーフレイムのプランですが、オーフレイムを引けなかった場合に採用可能なプランは悉く弱いです。
オーフレイムを4ターン目までに素引きする確率が60%強なので、色事故を考慮せずとも40%弱の確率でそれ以外の展開を強いられます。

次善の策として、2枚目の3コスホールを撃つことでチャブルの2体目を確保する動きがあります。
今の環境でこそ一定の強さがあるものの、キルホールを積まないケースだと8枚しかない3コスホールから2枚引くことを要求されるため、こちらも再現性が高くありません。(約50%)

更に都合の悪いことに、4ターン目にヤヌスオーフレイムができない場合、ゲーム終盤までオーフレイムホールが非常に腐りやすいです。
ヤヌスがくっつかないとオーフレイムが棒立ちするだけですし、オーフレイムが4ターン目までに引けない場合は、7ターン目に3コスホールとセットでプレーしないと十分な役割を果たせません。

4ターンオーフレイムへの依存度が高い問題についてはラッカ超次元登場初期から多くのプレイヤーが感じており、様々なアプローチによる対策が行われてきました。
エマタイを積んでオーフレイムを引く試行を増やすナセさんのリストに始まり、ドローソースとして4コストのジェスターブレインやブレインタイフーンを積むアイデアも、空白の4ターン目に無駄なく動きたいという課題意識が背景にあるのでしょう。
冒頭のリストようにキルホールを入れるアプローチは、初動をかさ増ししながらチャブルチャブルの展開を補助するという観点で、ある意味で中庸な選択肢のように思われます。
どのようなアプローチをとるにせよ、ラッカ超次元の4ターン目のアクションを太くするのは、デッキ強度を高める上で無視できない要素です。

ダブルアクションを取れないマナカーブ

これを掘り下げるにはまず、カードゲームが基本的に先攻有利である話に言及する必要があります。
両プレイヤーが毎ターン全く同じカード、同じプレイングをした場合、先攻側が先にダイレクトアタックを決めて勝ちます。
そのため、カードゲームは原則先攻が有利です。
こんなことは現実的にはまず起こらないので机上の空論ではありますが、物事を理詰めで考える上では無視できない大事な原則です。

先攻有利を緩和するため、後攻から逆転できる手段を各種カードゲームは必ず用意するのですが、マナを利用するゲームには「ダブルアクション」と呼ばれる共通の打開策が存在します。
これは読んで字の如く「1ターンにカードを2回プレー」することを意味しています。
1ターンに相手より1枚多くカードをプレーすることで、後攻が持つ初期手札1枚分のリソース差を盤面の脅威に変換し、先後のテンポ差を埋めるのです。
以下の動画はMTGの解説ですが、マナを使うカードゲームの一般論として非常に示唆的なことが述べられています。
(余談ですが、原根健太さんは元デュエルマスターズプレイヤーです。ささぼーの配信で「原根くん」という名前を耳にしたことのある人もいるんじゃないでしょうか)

さて、このダブルアクションを行うためにはデッキ構築の段階でそれを意識したリストにする必要がありますが、ラッカ超次元はどうでしょうか。
そう、実はラッカ超次元がダブルアクションを行うためには少なくとも6マナ、オーフレイムや5コスホールを絡めた強いダブルアクションまで考慮すると7マナ、8マナが必要になってしまうのです。
にもかかわらず、ラッカ超次元にはフェアリーライフのようなブーストカードを搭載することができません。
その結果、後攻のテンポ差を埋めるまでに6〜8ターンの経過を待つしかなく、その前に覆しようのない盤面になってしまいます。
これがラッカ超次元の抱える構造的な問題の2つ目です。

幸いデュエルマスターズにはシールドトリガーという逆転要素があるため、ラッカ超次元はこれをふんだんに活用して後攻でも戦えるデッキとなっています。
ですが、盾を殴らないネクラ超次元やキリコなどを相手にした場合はその強みがなくなってしまい、その結果どうしても後攻での勝率が悪化してしまうのです。
フェアリーライフを積めないラッカ超次元で、なんとか知恵を絞ってダブルアクションの展開を実現することは、殴り合わない対面への勝率を高めることに繋がると筆者は考えます。

15弾環境でのラッカ超次元の立ち位置

前章ではどの環境でも共通するラッカ超次元の特徴を分析しましたが、この章では15弾環境におけるラッカ超次元の立ち位置を分析します。
具体的には、ゲームレンジを引き伸ばすことによる負けのリスクが14弾環境よりも増大したことと、前寄せの構築にすることで早期に決着をつけることの重要性を述べていきます。

😢 GENJIの通りの悪化

クリーチャー効果に選ばれない9000ブロッカーが強すぎるため、GENJIが通りません。
14弾環境ではゲームをダラダラと引き伸ばしてもトップGENJIでリーサル貫通できる展開がかなり多かった点がラッカ超次元の大きな強みでした。
しかしながらデビルディアボロスの登場によって、ゲームを引き伸ばすことによる明確な負け筋が生まれるようになりました。
GENJIが12000にパンプアップして走ることができればまだマシですが、お清めのような墓地メタの採用率が高くなっている点も向かい風です。

GENJIの通りが悪くなった理由はデビルディアボロスだけではありません。14弾環境では6ターン目にGENJIが走ってしまえば、GENJIが殴り返されることはほとんどなかったため、盤面への定着率が非常に高かったです。
しかし15弾になりブラックガンヴィートという超汎用除去サイキックが追加されてしまったため、いとも簡単にGENJIが処理されてしまうようになりました。
GENJIがデッキパワーを支える一翼となっていたラッカ超次元にとって、この変化は大きな痛手です。

😢 バルカディアスへの回答が存在しない

デビルディアボロスだけならチャブルをばら撒くプランでギリギリリーサルを狙えますが、ネクラ超次元をはじめとするデッキにバルカディアスという時間制限カードが採用されているのが非常に苦しいです。
どんなにチャブルを並べても、バルカディアスを出されるだけで簡単に全処理されてしまいます。
そのうえラッカという色の組み合わせにはバルカディアスへの回答が存在しないため、一度着地を許すとあとはもうバウンスしたターンにSAを走らせてリーサルを狙うしか勝ち筋がありません。

😁 ハンデスの後退によるハンド管理難易度の緩和

環境の変化は必ずしも向かい風だけではありません。
15弾環境になりハンデスを主軸としたデッキタイプのポジションが軒並み悪化したため、序盤から手札をガンガン吐いたり、GENJI着地までの手札維持が容易になりました。
具体的にはビューティシャンのスタン落ち、デイガナイトやドロマー超次元の後退が挙げられます。
元々手札管理がシビアだったラッカ超次元は、1〜2枚のハンデスによってプランが狂うことも多かったため、この変化は追い風と言えるでしょう。

15弾環境でラッカ超次元が目指すべき方向性

まめさんのツイート読んでようやくラッカ次元がひとつ理解出来た気がする
ただ漫然と「ゲームを早く畳む」のでも、なんとなく「ゲームを引き伸ばす」のでもなく6-8tで過不足なくゲームを畳む方法を模索するんだ

大会調整メンバーである幼児退行さんのコメント

これが15弾環境でラッカ超次元が目指すべきゲーム像です。
先述したように、15弾環境はバルカやディアボロスなどの脅威が理由で、ゲームレンジを引き伸ばして継続的に戦うことのリスクが増大しています。
そのため、相手の得意なゲームレンジに入るか入らないかの瀬戸際でゲームを決めることがラッカ超次元には求められます。
5コスホールでエナジーホールの価値が高いのは、7ターン目8ターン目で最後の押し込みをするために、1ドローあればギリギリ手札枚数が足りるからです。
ネクラ超次元対面で3コスホールチャブルから1点刻むのは、6〜7ターンのディアボロス着地後にギリギリリーサルが組めるようになるからです。
ラッカ超次元に入る全てのカードは、6〜8ターンでリーサルを組むことに貢献するものであるべきです。

特に現環境では、ブレイズクローなどを入れることでより前寄せに特化することも良い選択だと筆者は考えています。
これは、以下の2点が影響しています。

  • チャブルをばら撒いてリーサルを組む動きが有力になった結果、序盤に相手の盾枚数を減らしておくことに大きな価値がある

  • ハンデスの弱体化によるアグロプランの肯定

2点目については、一応前環境でもキリコやライゾウが流行していた関係で、前寄せにする意義はありました。
しかし序盤にリソースを吐きすぎる構築だと、ナイトや青黒リーフのハンデスが刺さって本命のGENJIや5コスホールに辿り着けないことも多くありました。
そのためあちらを立てればこちらが立たずという状態になってしまいやすく、必ずしも前寄せが肯定される環境ではなかったのです。
現在ではハンデスの脅威もかなり薄くなったため、1ターン目にブレイズクローを出してもギリギリGENJIまで繋がりやすくなりました。

ただし、極端に前寄せにしてしまうと、ラッカ超次元の強みが薄れてしまう点は注意すべきです。
このデッキは5コスホールとGENJIがデッキのメインアタッカーを担うため、これら2つがプレーできなくなるほど軽量カードを積んでしまうと出力が落ちてしまいます。
したがって、「6-8tで過不足なくゲームを畳む」ことを意識したデッキ構築が求められるのです。

自由枠候補の検討

この章ではいよいよラッカ超次元の自由枠候補について評価していきます。
これまでの議論で見てきたように、ラッカ超次元の自由枠は構造的な課題を解消しながら15弾環境に適したカードにすべきです。
したがって、カードの評価基準は以下の通りとなります:

  • ダブルアクションに貢献するカードを高評価

  • 4ターン目のアクションの強度を高めるカードを高評価

  • 早期に盾を割れるカードを高評価

  • ドローソースを低評価

⭕️ 凶戦士ブレイズ・クロー

筆者がいま自由枠の中で最も評価しているカードです。
4ターン目に3コスホールとくっつけることでダブルアクションを生み出すだけでなく、6ターン目に5コスホールとくっつけることでチャブルの覚醒にも貢献し、1ターン目に普通にプレーしてもいっぱい盾を割ってくれます。
特に15弾環境では、チャブルを早期に覚醒させることがあらゆる対面への勝ち筋となるため、ヤヌスやジョンとのダブルアクションを取れることの価値は非常に大きいです。
鬼のようにプレイングが難しくなりますが、1コストの赤い殴れる生物という点で無限の価値を生み出しています。

❌ 炎舌実況DJ・ショー

打点期待値こそブレイズクローと変わりませんが、「1マナ重い」という事実が致命的です。
4ターン目に3コスホールとのダブルアクションもとれず、5コスホールとのダブルアクションにも7マナを要求されてしまい、単純な打点として運用しない場合の価値がブレイズクローに比べて激減しています。
序盤の打点としての価値がある点は評価できますが、それ以外の部分での役割が薄いため、これを入れるならブレイズクローを優先すべきに思います。
しかしジャンケンで興奮できるのは唯一無二なので、たまに使いたいです。

△ エマージェンシー・タイフーン

手から撃てるターンが基本的に2ターン目しかない点が厳しいです。
3コスホールとダブルアクションが取れる5マナ域では基本5コスホールを撃ちたいですし、これをトリガーとして有効活用するためにバイケンまで積み始めるとデッキスロットがありません。
また、GENJIが弱くなった関係で墓地に超次元呪文を落とす旨みも薄くなってしまいました。

⭕️ 超次元キル・ホール

9枚目以降の初動になり、4ターン目のアクションにもなる器用な1枚。
とりわけキリコ対面ではキル→ヤヌスと動きたいことがあるため、3コスホールを多めに採用するメリットは十分にあります。

⭕️ ジャニット

たんぼのたなかっぷで好成績を残されているメポ隊長さんがバトルアリーナで採用したカードになります。(元ツイ)
ランクマッチで見たことは一度もありませんが、Twitterでリストを見たときに目から鱗でした。
不毛になりやすいミラーにおいて、相手の先3ヤヌスを咎めながら盤面に打点を確保できる点が素晴らしいです。
ネクラ対面ではチャブルで盾を刻む都合上、相手のアヴァラルドをどかすだけでもテンポをとることができます。
ネクラやトリーヴァのドラヴィタを除去できない点だけバースターに劣りますが、デッキのトリガー枠を損なうことなく手打ちでもテンポをとれる点はサプライズホールと並んで希少なため、個人的にかなり推したい1枚です。

△ 王機聖者ミル・アーマ

15弾環境はミルアーマがかなり強いと感じています。
ミカドに焼かれず、リーフストームを食らっても損をせず、ボルシャックホールの採用率も以前ほど高くはありません。
そのため後攻からプレーすることのリスクがかなり下がっており、ダブルアクションを非常にとりやすくしてくれる点からも個人的に注目しています。

しかし、多色なのがいただけません。
ラッカ超次元はリーサルに向けて手札もマナもキッチリ使い切るデッキです。4ターン目以降にこのカードを素引きしてしまうとマナに逃すタイミングを逸して負け筋になってしまいます。
入れるなら2枚が上限だと感じています。

△ アクア・バースター

ゲームの要となる4ターン目のアクションで、場に残らない除去を撃ってもそこまで強くはないです。
ゲーム後半でダブルアクションを取るにしても、せいぜい3コスホールを添えるのが関の山なため、コストの軽さもあまり強みにできていません。
ただし、サーファー4枚のみだと相手のドラヴィタに手も足も出なくなる展開が多いため、少し評価を高めにつけました。

△ フォーチュン・ボール

ブレイズクローを採用するなら候補に上がる1枚です。
2ドローしながらミカドに焼かれないパワーラインの生物を盤面に置けるのはかなり偉いです。
特にブレイズクロー型は手札の消費が激しいため、テンポを損なわずにその点を補強できているのも好相性に感じています。
ブレイズクローを入れないなら入りません。マグリスのほうが偉いです。

❌ 聖鎧亜ジャック・アルカディアス

15弾環境のこのカードの価値は大きく下がりました。
除去したい対象があんまりいません。
赤白速攻と対面したときだけありがたみを感じますが、それ以外の場面では多色であることがとんでもないデメリットです。
たんぼのたなかっぷvol.1決勝戦の1本目を見るとよく分かると思います。

△ ジェスター・ブレイン

原則1ターンに1枚しかカードを使えないラッカ超次元にとって、3ドローをする行為はゲームの焦点を7ターン目以降に据えるのと同義です。
これまで述べてきたように、15弾環境のラッカ超次元は6〜8ターン目までにキッチリ手札を使い切ってゲームを決めないと、劣勢になる展開が増えてきます。
序盤に盤面で圧力をかけなければ、3ドローしたところでそもそも「GENJIで勝ち」「スパークで勝ち」を言える土俵にすら立てません。
こうした理由で、4ターン目のアクションを純粋なドローだけに充てるこのカードはそんなに強くないと考えています。
ちなみにブレイズクロー型ならどこからでもダブルアクションを起こせるので、ジェスターブレインである価値が生まれる可能性はありそうです。

ちなみにもし対面のラッカにこれを撃たれても、勝手に3ドローさせてあげてください。
相手がダブルアクションを起こすまでにはかなり時間がかかるので、3ドローしたカードたちが仕事をする前にバルカなりデストラーデなりディアボロスなりで手堅い盤面が築けるはずです。

❌ ブレイン・タイフーン

評価を下げている理由はジェスターブレインと同じなので割愛します。
これに加えて、GENJIの価値が現環境では下がっているため、「3ドロー >> 2ドロー1ディスカード」だと思い、ジェスターより低めの評価にしました。

⭕️ ブレイン・チャージャー

ランクマッチでは一度も見たことがありませんが、主に筆者が前弾環境から好んで使用しています。
ここまで口酸っぱく「ラッカ超次元はダブルアクションがなかなかとれない」と述べてきましたが、裏を返すと潤沢にマナさえあればとてつもなく強いダブルアクションを取れます。(7マナでヤヌス+オーフレイム、8マナでチャブルチャブルジョン3面覚醒など)

そこで白羽の矢が立ったのがブレインチャージャーでした。
3コスホールを3ターン目に撃てなかった、オーフレイムを4ターン目までに引けなかったとしても「ブレチャ→5コスホールチャブルチャブル→ヤヌスオーフレイム」でかなり条件の良い6ターンリーサルが組めます。
また、このプランはその過程で盾を1枚も割らないため、キリコやライゾウなど「盾を割って相手にパーツを与えたくない」対面にも溜められるようになり、勝率アップに貢献してくれます。

このようにブレチャの1ブーストがあれば、序盤の事故やテンポロスを帳消しにできるのです。
ジェスターブレインは純粋な3ドローですが、こちらは実質2ドローしかできないぶん、ブーストによるテンポ維持という唯一無二の強みを提供します。
また、先述した6ターンリーサルプランが良い例ですが、4ターン目以外でもオーフレイムホールを強くプレーしやすくなるというのも良い点です。
オーフレイムが手札にダブついて困っている方は是非一度お試しください。

⭕️ 紫電城バルザーク

デストラーデが流行っている環境でめちゃくちゃ強く、チャブルをばら撒く環境でも強いので、かなり強いカードです。
ただし、序盤から盾を割り切りにいくブレイズクロー型との両立は難しいため、場合に応じてどっちが強いか取捨選択する必要があると思います。

おわりに

今回はラッカ超次元の自由枠候補を評価しながら、15弾環境においてラッカ超次元というデッキタイプがどうあるべきか、筆者なりの見解をなるべく詳細に言語化しました。

以前記事で紹介したように、大会前は有志で調整グループを作ってデッキやプレーを詰めているのですが、そのときはメンバー全員がこれくらい丁寧に言語化することを心がけています。

人の考えは十人十色でそれぞれが尊重されるべきですが、強いデッキを形作るカードは必ずしもそうとは限りません。
その中でも議論が平行線を辿ることなく、より良いカード選択をするためには「相手と自分の認識がどの段階からズレているか」を探り、言語化することで、互いにズレの本質を理解できる状態にすることが重要です。
そのズレというのは例えば今回紹介したような「デッキタイプそのものの短所」「環境でのポジション」「デッキが目指すべき方向性」だったりする訳です。

今回のジェスターブレインで言えば、デッキの目指すべき方向性の認識が筆者と違っていることが、評価の相違の原因だったように思います。
色々書きましたが、大元から的外れな可能性もめっちゃあるので、もし筆者が持てていない視点や知見、疑問点があれば引用リツイートやリプで構いませんのでどしどし教えてください。
あとラッカ超次元研究会の皆さんは研究頑張ってください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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