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【デュエプレ】2週間限りの調整チームとその活動録【BA6th振り返り】

こんにちは、牛乳です。バトルアリーナ6thお疲れ様でした。皆さんは思うような結果が出せたでしょうか?自分は6勝2敗で予選すら突破できずに敗退してしまい、かなり残念な結果に終わってしまいました…………
特に今回は大会の調整にかなり気合を入れて取り組んでいただけに、悔しい気持ちでいっぱいです。

結局大会が終わるまで1戦もできませんでした。いま必死にゲオ天回して報酬を回収しています

「気合い入れて調整したって言っても、ランクマッチをいっぱいやったんでしょ?」と思われる方がいるかもしれませんが、実は大会準備期間中はほとんどランクマッチをプレーしていません。その代わり、大会のためだけに2週間限りの調整チームを結成し、限られた時間の中でなるべく合理的に調整を進めてきました。
そこで今回は、デュエプレのチームに所属していない自分がなぜそこまでしようと思ったのか、具体的にどういう取り組みをしてきたかについてまとめようと思います。

🎎 チーム結成の経緯: 個人で調整することの限界

大会で勝てるデッキを見つけるためにすべきことは一体なんでしょうか?人によって色んな考えがあって然るべきだと思いますが、どのような場合であっても以下の事柄については最低限取り組む必要があると自分は考えます:

  1. 環境デッキごとの相性調査

  2. メタゲーム予想

  3. アーキタイプの選択

  4. デッキリストの調整

  5. プレイングの研鑽

多様なアーキタイプが群雄割拠する今のデュエプレの環境で、これらの作業をひとりで完璧にこなすのはハッキリ言って不可能です。特に「環境デッキごとの相性調査」についてはその後の判断に大きく影響する重要な検証事項であるにもかかわらず、一番時間がかかる作業です。

またひとりで調整する場合、調整の舞台がランクマッチに依存するのも問題です。ランクマッチは相手を選べないため、特定の対面のデータが不足したり、仮に集まったとしても先攻後攻の偏りがあったりと、どうしても非効率的な作業になってしまいます。

ランクマッチの全試合を録画してタグで管理したこともありましたが、非常に手間がかかります

こうした課題意識から、自分はランクマッチでひとりで大会の調整を進めることに限界を感じていました。「可能ならランクマッチベースではなくルームマッチベースで、かつ複数人の分担制で大会に向けた調整をしたい……」と。

そんなとき、以前から交流のあったうめつなさん(@umetuna_dmp)から「良ければ一緒に大会の調整しませんか?」と声をかけていただきました。更に運の良いことに、そこに共通の知人である幼児退行さん(@baboobabubabu)も調整に加わってくださることまで決まりました。

これはまたとないチャンスだと考えた自分は、このバトルアリーナ6thのためだけの調整チームで「ぼくのかんがえたさいきょうのちょうせいほうほう」を実践してみることにしました。たった2週間という短い期間でしたが、こんなデュエプレ老害の思いつきに文句一つ言うことなく最後まで献身的に協力してくれたお二人には感謝の念でいっぱいです。

(完全に余談ですが、自分が中学生の頃は夏休み限定で活動する陸上部がありました。帰宅部引きこもりニートだった僕もそのときだけは何故か陸上部員でした。今回の調整チームはさながらそれだなあと思ったりしたのですが、皆さんの学校ではそういう文化ってありましたか?)

👣 調整チームでの取り組み

先述の通り、今回のチームでの調整方針の大枠は以下の通りです。

  • ルームマッチベースでの調整

  • 分担制による相性調査

その上で、複数人で調整を進める際にいくつか工夫した点があるので、以下ではその取り組みについてまとめておこうと思います。

📢 メタゲームの言語化

特定のアーキタイプがなぜ流行しているのかを言語化することは、そのデッキの強みや弱みを理解するだけでなく、今後のメタゲームがどう変動するのか予測を立てることにも繋がります。チームを結成して最初にやったのがこのメタゲームの言語化作業でした。

チーム結成時に自分はまず、他のメンバーに以下の資料を共有して認識の擦り合わせを行いました。2週間以上前、しかも天門がスタン落ちする前の情報なので今の環境とはかなり細部が違いますが (特に剣誠や5C関連)、大まかな部分は今も変わっていないと思います。

こうした言語化作業は、チーム内での余計な諍いを減らすためにも重要だと自分は考えています。なぜなら「なぜ強い・なぜ弱い」をちゃんと言葉にしないと相手に自分の考えは伝わらないため、チーム全体で足並みをそろえて調整を進めることができないからです。例えば自分たちの場合だと、上記資料を共有した時点では以下の認識に相違があることが分かりました。

  • メカオーvs.剣誠の相性

  • 剣誠vs.ガントラの相性

そこでまずこれらの事項を優先して検証した結果、トラブルなくチーム内での見解を揃えることができました。もしこの辺の理解が曖昧なまま調整を進めていれば、どこかで認識のズレが起きてしまい、議論が平行線を辿っていたかもしれません。

📔 議事録の作成

自分たちはルームマッチベースで調整を進めていましたが、この調整会の内容をうめつなさんや幼児退行さんが率先して議事録にまとめてくれました。
先攻後攻、各ゲームの要点、神視点で観戦したときの所感などなど、調整を進める上で役に立つ情報が調整会のたびに共有されるのはとてもありがたかったです。

議事録の抜粋。丁寧でわかりやすくて神

💻 相談事項をGitHub Issuesで管理

環境に対する理解を言語化してチーム内で共有することをとにかく重視していた自分たちでしたが、資料が増えていくにつれて、Discord上だけだと過去の情報が流れて参照しづらくなってしまうという課題がありました。

そこで、プレイングの相談やデッキの調整募集などをひとつのタスクとして扱い、タスクボード上で管理するような方針に転換しました。そのための管理ツールとして用いたのがGitHub Issuesです。

これによって「このデッキ検証したいけど今は手が回らない……」みたいな場面でも、とりあえずタスクだけ起票しておいて他のメンバーに調整を任せることができるようになりました。また、プレイングの相談も情報が一箇所に集約されるようになり、後で参照するのが容易になりました。

GitHub Issuesのトップページ。検証・相談したいテーマ一覧がズラッと並んでいます
実際のIssue例。Decklistや特徴などの見出しはテンプレートとして用意されており、誰でも簡単にタスクを起票できます。
Issue例その2。こんな感じでスレッドに返信していく形で議論を進めていました。ちなみにこの盤面はガトリンガー+コミューン+マーキュリー(掘れなければマザー)が良さそうです

GitHub Issuesを導入した個人的な感触はかなり良かったので、今後も継続しようと思っています。また今回は3人で調整したのであまり関係こそなかったものの、もし今後調整メンバーが増えることがあれば、自分が担当していない調整タスクの結果なんかもここを見るだけで理解できるようになります。そういう意味でも、分担制による調整をするならとても役に立つ手法だと感じました。

以上が調整チームでの取り組みになります。ここからは大会の参加レポートになります。

📌 チーム内での結論・使用リスト

チーム全員が最終的に使用したのは以下の青白メカオーでした。

別にチーム内全員が40枚同じリストを使う縛りを設けていたわけではなく、もし感触の良いアーキタイプがあればそれも選択肢として加える予定でした。実際、メカオーに次いで感触が良かったデイガナイトも候補には上がっていたのですが、以下の理由から使用を見送る形になりました。

❓ アーキタイプ選択までの思考過程

  • 使用率トップはガントラ・剣誠、次いでライゾウ・5C・ナイト・メカオーと予想

  • メカオーの刺さりが良すぎる

    • ガントラ、ライゾウ、ミラーに有利

    • 5C、剣誠に5分以上

    • ナイトにのみ不利

  • そのため、メカオーに有利がつきつつメカオーと同程度に環境での優位性を担保できるアーキタイプを調査したが、存在せず

  • ナイトはライゾウと5Cがキツく、剣誠にもガン有利ってほどではない(メカオーよりちょっと良いくらい)。そのため、メカオーと比較した際のナイトの環境での優位性を誰も言語化することができなかった。

幼児退行さんが主体で調整し、直前まで使用候補に残ったデイガナイト。ヘヴンとバイオレンスの枠だけ要調整だったものの、かなり綺麗にまとまっていました

これら以外にもメカオーに勝てるデッキを……」と思って色んなデッキを試行錯誤していた自分たちでしたが、デイガナイトを除く全ての候補が調整の過程でメカオーに轢き○されました。結果として全員がメカオーを握ることに。メカオー最強❗
(本当はネプチューン天門も使用候補に入っていたのですが、ネプ天の調整を始めた直後に天門のスタン落ちが発表。takumiwish、激昂)

メカオー最強エピソードの中でも特に酷かったのは天門スタン落ち後の赤白ボルフェウス。「流石にメカオーには勝てるだろう」くらいのノリで調整を始めたところ、メカオーにほぼ全敗するというお笑いみたいな結果に

さて、テンプレメカオーのリストと比較した際に異彩を放っているサウンドシューター2枚ですが、これは以下のような経緯で採用しています。

❓ デッキリスト調整の経緯

  • シューターを2枚IN

    • ハンデスのみ明確な弱点だったので、そこを補強する形

    • 特にナイト対面は中盤以降もバイスが飛んでくる試合展開が多かったため、どこかでマッドネス誘発させれば逆転可能と考え2枚採用

    • オボロカゲロウで逃したり、マナ要因として活用したりすれば、2枚入れてもプレイングの邪魔にはならないだろうと判断

  • フェニコーラを1枚OUT

    • 1枚抜いても3マナ以下が12枚

    • 1枚抜くことで後手3ターン目に2面展開できる確率が82%→77%に変化するだけなので、許容できるリスクだと判断

  • コミューンを1枚OUT

    • コミューンを撃つ場面がゲーム終盤で、かつなくても勝てる試合が多い

    • 絶対に撃ちたいメカオーミラーでも、ガトリンガーで山を掘り進める都合上1枚あれば十分だと判断

  • その他の枠調整について

    • エルカイオウは剣誠・ガントラ・ナイト全てで必須なので4投

    • トリガーを踏ませてカウンターで差し返す試合展開が多くなると判断してサーファーは4投

    • 剣誠対面で細かく面処理するなど、ホーリースパークよりもコミューンの器用さが重要な場面が多いと感じたためコミューンを採用

振り返りの章で後述するように、この辺りの判断は色々ミスもありましたが、サウンドシューターを2枚入れるメリット・デメリットについてチーム内で話し合った結果、メリットのほうが大きいと判断してこの40枚に踏み切りました。

🐸 大会結果・振り返り

詳細は以下のページに記載しているので、この記事では要点だけ述べたいと思います。

🆚 戦績

  • 牛乳 (6-2): ⭕緑抜き4C, ❌メカオー, ⭕ザマルコン, ⭕除去ドルバロム, ⭕ライゾウ, ⭕ライゾウ, ⭕剣誠, ❌5Cコン

  • うめつな (5-2): ⭕黒ガントラ, ❌マッドネス, ⭕黒ガントラ, ⭕黒緑速攻, 不戦勝, ⭕黒ガントラ, ❌青抜き4C

  • 幼児退行 (7-2): ⭕フュージョン, ⭕デイガシーザー, ❌5Cメカオー, ⭕赤黒グールアポロ, ⭕青抜き4C, ⭕剣誠, ⭕5Cコン, ⭕剣誠, ❌剣誠

「メカオーミラーはカモ」と豪語していた自分がメカオーミラーで負けるというめちゃくちゃ恥ずかしい展開に。僕がカモでした。うめつなさんもマッドネス相手に致命的なプレミで黒星をつけてしまい、その結果ふたりが予選終盤で敗退する結果となりました。一方幼児退行さんは目立ったプレミもなかったことが結果にも反映されてなんとか予選抜け。ブロック決勝は1回戦で負けてしまいましたが、後攻+手札事故とのことだったので仕方なかったかなと思います。

(余談ですが、自分がメカオーミラーで負けた理由は「マザーを序盤に安易にマナ埋めした結果、フェニコーラーでもガトリンガーでもオボロカゲロウでもマザーが引けずに負ける」というものでした。調整会のときは「マザーが複数枚掘れる確率って実はガトリンガー込みでも直感ほど高くないから、なるべくキープすべきですね」などとチームメンバーに吹聴していたにもかかわらずやらかしているので、本当に大馬鹿者です……)

以下は調整過程の振り返りになります。

😥 反省点

  • メタゲーム読みのズレに伴うデッキリスト調整のミス

    • ナイトが予想以上に少なかった。これは5Cが大会直前で増えたことに起因していそう

    • そうであるならばサウンドシューターが不要だった

    • 群雄割拠環境だと独自のチューニングが施しやすい5Cが増えるのは自然なので、そこまでメタゲームの流れを汲み取るべきだった

  • タッパーの軽視

    • コミューンは2枚必要だった

    • メカオーミラーだと1枚は心許なく、またキングの処理やライゾウのブロッカー貫通のためにタッパーが必要な場面が多く、認識が甘かった

  • プレイングの練度

    • 本番でやらかしたミスの深刻さがチームメンバー内での勝敗数の差に直結している

😉 良かった点

  • トリガー獣の枚数を妥協しなかったこと

    • 予想通りトリガー1枚で差し返す試合が大量にあった

  • 環境外のデッキに負けないアーキタイプを選択したこと

    • 1回戦〜4回戦は環境外のデッキと非常に当たりやすかった

  • 剣誠対面への勝率

    • 剣誠有利と巷では言われていたが、調整を信じた結果チーム全体で3-1だったのが良かった

今回の敗因ですが、プレーの練度が足りなかったことと、メタゲームの読みが微妙にズレていたことによるデッキスロットの無駄という2点に尽きると感じています。特に後者については、最終的に自分が提案した40枚をシェアする形になってしまったので完全に戦犯であり、チームメンバーには申し訳ない気持ちでいっぱいです。

とはいえ、これだけ3人が多種多様な対面とマッチングしたにもかかわらず、全員がそこそこ勝っている事実を踏まえると、メカオーというアーキタイプの選択自体はかなり良かったのではないかと感じています。また、デッキリストを1枚変えることの重みをしっかりと感じられたのもプレイヤーとしては大きな収穫でした。今後はリストの細部まで慎重に吟味していきたいです。

⚓ おわりに

2週間という短い期間での調整会でしたが、惰性でランクマッチに取り組んでいた頃よりも遥かに充実した期間でした。大会の結果こそ振るわなかったものの、次回以降チャンスをものにするためにも、この調子で取り組み続けられればと思います。

また、今回は見切り発車で調整会を始めてしまった+3人で実施していたこともあり、時間的にも人数的にも十分ではありませんでした。次回またメンバーを募ることがあれば、もう少し人数を増やして1ヶ月位かけて調整を進められると良いなあなどと考えています。

ここまで読んでいただきありがとうございました!RT・感想等々もらえると励みになります!!

追伸:
大会直前にカードプール変えるのはやめてね
ルムマで先攻後攻を選べる機能が欲しいです

💌 謝辞

今大会では短い時間でかなり効率的に調整が進められたのですが、これもひとえに調整メンバーであるうめつなさんと幼児退行さんが優秀だったおかげです。実は調整会発足時点では3人それぞれ全く別のデッキを使用する予定でした。にもかかわらず、ふたりは自分の意見に固執することなく、調整会で出た結論を信じて使用デッキを変えるという決断をしています。これは並大抵のことではありません。自分が逆の立場だったら正直できる気がしないです。今回の調整会を通じて「見習わないといけないな」と最も感じた瞬間でした。

今回の経験を通じて、調整チームで求められる「優秀さ」というのは、最高レートや大会実績のような直接的な強さではなく、自分の意見を適切に言語化しつつ、議論の内容に応じて柔軟に考えを改めていけるコミュニケーション力なのだなと感じさせられました。初めての試みとなる調整会で、デュエプレに真摯に、しかし楽しく向き合えたのも、うめつなさんや幼児退行さんが円滑にコミュニケーションをとってくれたおかげだと思っています。2人とも改めてありがとうございました!


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