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なぜ介護職員は利用者にタメ口なのか?

こんにちは、たくまです。
介護施設で働いています。

わたしが介護業界に入って最初の違和感、それは利用者に対する「タメ口」でした。

利用者にタメ口が多い介護業界

  • 「〇〇さんご飯食べようねぇ~」

  • 「ちょっと待ってて~」

  • 「そっち行かないで~」

わたしが入ったばかりの介護施設では、こんな言葉が日常的に飛び交っています。

コンビニや飲食店など、接客業やサービス業の人でタメ口を使う人はほとんどいませんよね。それなのに、同じように人とかかわる仕事である介護職員は、なぜか利用者に対してタメ口を使う傾向があります。

利用者にタメ口をつかう理由

タメ口をよく使う職員にタメ口の理由を聞いてみると、以下のような答えが返ってきました。

  • 親しみを込めるため

  • 距離感を縮めるため

  • 相手によって使い分けている

  • 言葉数を少なくするため

親しみを込めるため

ある職員は、相手に親しみを込めるという理由でタメ口を使っているようです。
ですが、そもそも「タメ口=親しみ」は成り立つのでしょうか?一定の関係性においては成り立つかもしれません。しかし、利用者と職員との関係性において、タメ口を使ってまで親密になる必要性はないように思います。

距離感を縮めるため

タメ口を使うことで、相手との距離感を縮められると考えているようです。
とはいえ、距離感が縮まったと感じているのは職員だけで、利用者は不快に感じているかもしれません。この疑いが拭いきれない以上、タメ口は使わない方がよいでしょう。

相手によって使い分けている

相手がタメ口を望んでいるので、利用者にタメ口を使っているという理由です。
しかし、本当にタメ口を使うことを相手は望んでいるのでしょうか。客観的に判断することはなかなか難しいです。ですから、無難に敬語を使ったほうがよいと言えるでしょう。

言葉数を少なくするため

お年寄りの中には耳が聞こえにくい方がいらっしゃいます。その方に対して「お風呂に行きましょう」と伝えるより「おふろ」と伝えるほうが伝わりやすい場合があります。
こういった場合に関しては、タメ口になってしまってもやむを得ないかもしれません。

タメ口で話す職員のケース分け

そんな介護業界にいること10数年。わたしはタメ口で話す職員を2つにケース分けできることに気がつきました。
ケース1は、利用者にはタメ口でも利用者の家族に対しては敬語で話せる職員。そしてケース2は、利用者にも利用者の家族にもタメ口の職員です。

利用者の家族に対しては敬語で話せる職員

このケースの職員は、意図的にせよ無意識にせよ、相手によって言葉を使い分けています。
つまり、敬語の必要性は認識しているのです。そのうえで利用者にはタメ口、家族には敬語と使い分けているわけですので、これは確信犯と言えるでしょう。

利用者にも利用者の家族にもタメ口の職員

このケースの職員は、そもそも敬語が使えない人です。
このような人はその人の適性に合った仕事をしたほうが、自身にとっても利用者にとっても幸せなんじゃないかなぁと思います。
ですが、そうも言っていられないほど人材不足なのが介護業界の現実かもしれません。

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