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スライム 髪の毛 除去 〜 一撃必殺は無理でした

子ども科学館のショップで購入したこんにゃくサイズの光るスライム。これが思った以上の難敵でした。

スライムをこねくりまわしていたは3歳の娘はやがて、それだけでは満足できなくなったようで頭の上にのせました。落ちないように両手で押さえて間もなく押さえる必要がないほど一体化して嬉しそうでした。

その生き生きとした表情を微笑ましくみていたのですが私の予想に反して娘とスライムは不可分一体となり、しかも、もがけばもがくほど身動きがとれなくなるアリ地獄状態に陥ってしまったのです。ドラクエ世代の私にとって「スライムは一撃で倒して当然の存在に過ぎない」とみくびった誤りに気付かされました。

『ごめん、こんなことになるとは。ノリ弁のノリのように簡単にペロリと外せると思ってたんやけど…』

現世のスライムと髪の毛はともに触れるほど自由自在に形を変えて全方位、多層的に、さらに加速しながら絡み合い続けたのです。あっという間、スライムは髪の毛の奥深くへ入っていってしまいました。

「スライム 髪 除去」

ググってみると、シャンプーを使い湯で洗い流す。次に酢入りのお湯(お湯500 ml に食酢大さじ1)をタオルに染み込ませて拭き取る---

こんなアドバイスがあり実践してみたのですが、効果は今一つ。確かに少しずつスライムが溶け、流れ落ちているようですが「1撃必殺」にはほど遠く、泥仕合の様相を呈してきました。そんな時に娘から

「キッテ、カミモキッテ」

一瞬、何を言っているのか理解できないフレーズでしたが漢字変換すると

「切って、髪も切って」

娘は私の悪戦苦闘ぶりを察知し、スライムだけ取るのが難しいのなら髪ごと切ってくれてかまわないと。スライムに密着された当初から動じず、泣くこともせず。最後は髪ごと切ってしまっていいからと、「一撃必殺」にGO サイン出す娘の潔さに驚きました。

また、私に代わり、少しずつ丁寧にスライムを娘から引きはがした妻の根気強さに頭が下がりました。

「スライム 髪 除去」

もし、不幸にも同じフレーズをググっている状況の人がいるならば……。決して一撃必殺なんて望むことをせず、子どもの機嫌を損なわないことに最大限の注意を払い、泥仕合辞さぬ覚悟でスライムとがっぷり四つに組み合うしかないようです。

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