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珍海已講が語る「三論宗の概要」

と言う事で、珍海已講と平井先生に従って、『大乗玄論』の「義科の次第(テーマの順序)」の解説を見ていきたいです

まずは『大乗玄論』の並びはこちら
1.二諦
2.八不
3.仏性
4.一乗
5.涅槃
6.二智
7.教迹
8.論迹

↑この順序を見ながら、珍海の解説を読んでいきます
以下、私訳「」は上記のテーマ

仏教には詮(説き明かす内容)がある。
詮とはつまり「1.二諦(真・俗二つの言葉による真理)」である。

諦が正しいのは中(道)だからである。
中とは即ち「2.八不(八つの否定で表す、肯定的な言葉では表せない真理)」である。

中を仏となる(原)因とする。
因とはつまり「3.仏性」である。

性によって、(修)行をするようになる。
行は「4.一乗(すべてが大乗という一つの乗り物である)」である。

行によって(結)果を得る事ができる。
果のことを「5.涅槃(悟り)」という。

涅槃によって照(明らかに観る)ことができる。
照とはつまり「6.二智(悟りの智、智慧と手段)」である。

(仏は)智によって経を説く。
経典を「7.教迹」と言う。

教迹はすべて通(理解)されなくてはならない。
理解させるものはただ「8.論迹(論書)」だけである

以上
うまく、『大乗玄論』のテーマの並びで説明していますね。

さて、これがつまり珍海(日本三論)で理解されていた三論宗の概要
さらに言うと、仏教の根幹とはこう言うものであると、理解していた内容という事になるかと思います〜

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