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これからの、バリスタ

私は現在バリスタとして、都内のカフェで働いているのですが、
カフェで働いていると、色々な人が足を運んでくださります。
美味しいコーヒーを飲んで、満足そうにして帰っていく姿が、最高にたまらないのです。

海外の観光客、近所のおじいちゃん、おばあちゃん、お子様連れのお母さま、絶賛受験中の高校生などなど…

老若男女、職業、性別問わず、多くの人と話すことができるこの仕事は、癖になります。

いわゆるコーヒーを抽出して、提供する人たちを「バリスタ」と言うのですが、これからのバリスタは、①「エンターテイナー」②「コミュニティマネージャー」、二つの役割を担っていくのだと考えています。


① 「エンターテイナー」
テクノロジーが発達し、家庭でも気軽においしいコーヒーが飲めるようになった世の中。
日本の人口は減っているものの、コーヒーの消費量は年々増えています。 
そういった中で、僕たちバリスタが、カフェでコーヒーを淹れ続ける価値は何なのか。
そう考えた時に、コーヒーという果実からコーヒーの液体が抽出されるまでのストーリーを伝え、空間を作り出し、その人に合ったオリジナルのコーヒーを提供する、という結論に達しました。「スペシャリティコーヒー」という概念が広まり、生産者の取り組みが徐々に注目されてきました。
しかし、一般の消費者にコーヒーが果実という事実を知っている人は少ないと、日々感じています。

あなたがこれから飲むコーヒーは、どこの農園で、どのような品種で、どういった環境で実り、焙煎され、液体として今ここに存在するのか。まるでファンタジーの世界にいるかのように、それぞれの過程を、ストーリーとして表現する。
その人の好みに合った味わい、雰囲気に沿ったカップ、音楽、今ここにいる空間そのものを巻き込み、一杯のコーヒーを飲んでいただく。
そういった体験を演出し、エンターテイナーとしてのバリスタが今後必要になっていくのではないでしょうか。

② 「コミュニティマネージャー」
まずカフェという存在が、その地域を盛り上げていく、そう私は信じています。
一杯のコーヒーからはじまる交流は、0から1を生み出し、1から100まで広がっていきます。

本来カフェというものは、コーヒーハウスと呼ばれ、18世紀イギリスで流行しました。
階級や職業関係なく、人々が交流する場として活用されていました。
そういったコミュニティとしての役割を担ったカフェが今後増えていくのではないかと考えています。
そこでバリスタは、人と人とを繋ぎ、カフェだけではなく、その地域を盛り上げていくコミュニティマネージャーとしての役割を担っていく必要があります。

日々の営業から、イベントの開催、などなど

少子高齢化によって人口が減少していく日本。
過疎地域にこそ、新たなコミュニティを創り出す「コミュニティカフェ」。そしてそこで働く「コミュニティマネージャーとしてのバリスタ」の存在。
今後は、より「コミュニティ」がカフェの中でキーワードになっていくのではないでしょうか。

これら二つを掛け合わせて、バリスタの地位向上にどうにか貢献していきたいですね~


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