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美人姉妹の弟の苦労5

5日間の停学処分を言い渡された〇〇は自室でただひたすら漫画、ゲームの娯楽三昧であった

一方姉達は

菜緒「ひより大丈夫?」

ひより「ありがと、大丈夫だよ!」

美玖「部室から見てたけど〇〇君が助けてくれて良かったね」

ひより「菜緒も助けてくれたもんねー」

菜緒「なんの力にもなれなかったけど」

ひより「またそんな事言う!菜緒がまず先に助けに来てくれたじゃん!それがひよたんは嬉しいの!」

真剣な顔で訴えるひよりの顔を見て笑顔を見せる

ひより「菜緒と〇〇君が助けてくれたお陰でひよたんは元気いっぱいなの〜」

怖い思いをしたのにも関わらず元気な姿を見せる

菜緒「ありがとう、ひよたん」

ひよりを抱きしめる菜緒

美玖「〇〇君は大丈夫?」

菜緒「史帆ちゃんが直談判してくれたお陰で今日から遊び放題だっ!て息巻いてたよ」

美玖「メンタル強すぎ」

ひより「ねね、ひよたん2人にお礼したい!」

菜緒「そんなのいいよ!」

ひより「ダメ!お礼しないと気が済まないの!」

菜緒「えー」

美玖「受け取ってあげなよ」

菜緒「分かった、ありがとう、ひよたん」

ひより「んふふ、何しよっかな〜」

菜緒「まだ考えてなかったんだ」

マイペースなひよりに和む2人であった

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一方長女の史帆は

史帆「…zz」

先生「加藤さん!寝てないで!答えて!」

史帆「…んぇ…」

先生「こら!!」

史帆「っ!はい!」

授業が終わり先生に呼び出しを食らった

史帆「また怒られちった〜」

久美「相変わらずだね〜」

史帆「やる時やるヒーローは休憩も必要なのです」

ドヤ顔でピースしてみせる

久美「そんな事して大学行けずに留年したら元も子もないよ」

史帆「嫌なこと言わないでよ〜」

項垂れて机の上に突っ伏す

久美「としちゃんなら大丈夫大丈夫」

頭を撫でると笑顔になる

史帆「んふふ」

久美「そういえば〇〇は大丈夫?」

史帆「大丈夫だよ〜今頃ゲームか漫画読んでるか寝てるかしてるんじゃない?」

久美「としちゃんもだけど〇〇君もすごいね」

史帆「メンタルバカだからね」

久美「としちゃんもすごいよ!ブチギレした〇〇君を止めるんだからさ」

史帆「弟を犯罪者にしたくなかっただけの良き姉ですよ〜」

久美「あはは」

苦笑いを浮かべる久美であった

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〇〇「腹減った」

案の定リビングで漫画、ゲーム、昼寝をし散乱した一室

〇〇「母さんなんも作ってくれてないしカップ麺か」

全く気分ではない品に不服を持っているとある事が閃く

〇〇「停学だしバレなければ外で食べても問題ないだろ!もしバレたら休み伸びるかもしれないしWinWinじゃんか!」

おバカな発想をしてスマホと財布を持ち玄関の取手に手をかける

ピロン

〇〇「ん?」

史帆L「外出たらダメだからね」

〇〇「え!?監視されてる?カメラあるの?」

玄関を見渡す

天性の勘で〇〇の所業を止める史帆

ピロン

史帆L「外出たら漫画全部燃やすから」

〇〇「えーカップ麺しかないじゃん」

〇〇L「お腹空いたんだけど」

史帆L「自分で作ればいいじゃん」

〇〇L「めんどい」

史帆L「カップ麺は?」

〇〇L「気分じゃない」

史帆L「死にたくなかったらカップ麺食べなさい」

〇〇L「あーい」

〇〇「菜緒姉ちゃん帰ってきてよー」

料理が兄弟の中で1番上手い菜緒

〇〇「餓死しそうな弟の為に帰って来てくれるかな?」

玄関に腰掛け菜緒にちょっかいをかける

〇〇L「弟餓死しそう」

菜緒L「自分でなんか作ってみたら?」

〇〇L「めんどいもん」

菜緒L「じゃあカップ麺?」

〇〇L「気分じゃないのー」

菜緒L「しょうがない。菜緒が買って来た冷凍パスタ食べていいよ」

〇〇「そんな素晴らしい物あるんだ!ありがとう!菜緒姉ちゃん!!」

餓死を免れ感謝の意をスタンプで返し颯爽と冷蔵庫に行く

〇〇「菜緒姉ちゃんは女神だ〜また今度アイス買ってあげよ」

恩を絶対返す事を誓い昼ご飯を美味しく頂いた

〇〇「食べたら眠くなってきたから寝るか」

食べた物を片付け散乱しているリビングで昼寝をする

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菜緒「ただいま」

ひより「お邪魔しまーす」

菜緒「っげ」

惨劇を見て固まる菜緒

菜緒「ちょ、ちょっと玄関で待ってて」

ひより「え、どしたの?」

リビングに入り〇〇を叩く

〇〇「…ん、おかえりなさい、女神様」

菜緒「寝惚けてないでこれすぐ片付けて」

娯楽道具を指差す

〇〇「もう少ししたら片付けるよー」

菜緒「ひより来てるからすぐ片付けて、じゃないと燃やすから」

〇〇「史帆姉ちゃんみたい」

あまり怒らない菜緒から負のオーラが溢れ出てくる

〇〇「はい!すぐ片付けます!」

今までに動いたことのない程に俊敏にかつ正確な動きをする

大量の漫画を腹に抱えて自室に行こうと階段に向かうと玄関で待っているひよりを見つける

〇〇「あ、ひよりさん」

ひより「ま、〇〇君!」

〇〇「そんな所で待ってないでどうぞ上がって下さい」

ひより「菜緒に待っててって言われたんだけど」

〇〇「俺が散らかしてたからですね、もう片付けたので上がって下さい」

ひよりを上げると2階に行く

ひより「菜緒〜〇〇君に上がって良いって許可もらったから上がらせてもらったけど大丈夫?」

菜緒「うん、いいよ、ごめんね待たせて」

ひより「全然いいよ」

加藤家に招かれたひよりはそわそわしながら菜緒から貰ったジュースを飲む

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