コロナ禍での障がい者の生活と介助の実態~"Safety through Inclusion"(「安全は、地域で共に生きることを通して」)~
先月(2021年1月)、京都の某大学の法学部の教員や職員向けの人権研修会で、タイトルの通り、コロナ禍での障害者の暮らしの状況や課題について、お話ししてきました。
pcr検査の件数や、トリアージのことは話していません。それよりも、そもそもの日々の暮らしのあり方を大事にして話しています。
入所施設の暮らしと、地域で支援を得ながらの暮らしの大きな差異を、あまり知られていないので、強調しました。
以下、レジュメだけですが、公開しますー。
Ⅰ.自己紹介
日本自立生活センター(JCIL)事務局員、日本自立生活センター自立支援事業所介助コーディネーター、介助者、ピープルファースト京都 支援者
『介助者たちは、どう生きていくのか』(生活書院2011年)
『障害者の傷、介助者の痛み』(青土社2018年)など
Ⅱ.日々の営みの風景~ある出会いを通して~
Ⅲ.コロナ禍における障害者の暮らし 自立生活/入所施設の大きな差
指針=国連人権専門家カタリナ・デバンダスさん「新型コロナウイルスから障害者を守るために」
施設における感染リスクと様々な人権制約
感染者100名以上、千葉県・北総育成園の例。
精神病院における新型コロナ感染 患者の感染率は国内感染率の3.6倍、死亡率4.6倍
厳しい面会制限(筋ジスプロジェクト調査)、外出禁止
Ⅳ.「コロナ禍」以前からの問題
人権なき福祉時代の名残り
障害者権利条約19条
津久井やまゆり園事件の土壌となった、入所施設における劣悪処遇
「車いすに一生縛られて」、何もない部屋、身体拘束
入所施設における被虐待リスク
Ⅴ.施設を出て暮らす、ということ
コロナ禍における脱施設、地域移行
Ⅵ.コロナ禍における地域自立生活の不自由
コロナ禍における地域自立生活の状況
障害特性や個々人の状況に応じた合理的配慮の必要性
Ⅶ.Safety through Inclusion(「安全は、隔離主義でなく地域で共に生きていくことを通して」)へ向けて