ギャルゲーにおける妹シナリオ論

こんばんは。たくさふです。投稿間隔が開くと飽きた?って思われそうですが、最初から頻繁に投稿するつもりはないのでまあこんなもんだと思っていてください。
前回まで論文的な文体でしたが、今回は丁寧語を使った文体で書いてみます。どっちが好きか教えていただけると嬉しいです。内容のチクチク度合いが強いので、それを緩和するという意味で文体だけでも丸めるのもありなのでは?と思わなくもないです。まあ結局書いてる内容は変わらないんですけどね。

今回のテーマはタイトル通り「ギャルゲーにおける妹シナリオ論」です。はっきりいって今回の内容はかなりニッチなので、所謂ヲタク的文化に嫌悪感のある方は読まないほうがいいでしょう。
また、オブラートに包むためにタイトルではギャルゲーと書いていますが、実際に話題として用いるのはエロゲです。その点もご了承ください。

ご存じの方も多いかと思いますが、私は所謂「妹萌え」という人種です。しばしば、妹萌えってことはロリコンなの?なんて聞かれたりしますが、妹ならなんでもいいわけではありません。しっかり者系かつ幼すぎない妹という条件があります。結局気持ち悪いですね。

あとは、呼び名はお兄ちゃんが至高ですね、それ以外は認められません。これに関しては、兄さんとか兄貴呼びの妹ってだいたい性格が好みと外れていることが多いから、という消去法的な面があるのでは?と今これを書いていて気が付きました。とにかくここは譲れません。

さて、私の癖の話はこれくらいにしておいて、早速シナリオ論に入っていきたいところですが、本題の前に妹or姉の話を少し触れたいと思います。
世の中の男性は妹派か姉派の必ずどちらかに分類されるという研究があります。(※諸説あります)が、アニメやゲームなどの登場頻度を見る限り、両者の人気には大きな隔たりがあるように感じます。もちろん、圧倒的に妹派が多数です。(※諸説あります)この要因として、2点、重要な要素があるのではないかと思います。
1点目として、年下である妹のほうが庇護欲が掻き立てられるという理由が考えられます。太古の昔から、男性は女性や子供を守ってきたという歴史があり、それは遺伝子レベルで受け継がれています。それ故、姉に頼るよりも妹に頼ってもらうという立場に惹かれるのではないでしょうか。
(※現代は性別での区別が悪とされ、生き方が多様化してきているからこそ、バブみ的なジャンルも増えてきているのではないかとも考えられます。一昔前であれば、男性が女性に甘えるなんて受け入れられなかったでしょう)
2点目としては、姉キャラに対する弟という立場より妹キャラに対する兄という立場の方が没入しやすいという理由があるのではないかと思います。
両者における違いは呼称が一般化しているかどうかです。姉キャラの場合、主人公(プレイヤー)を呼ぶ際には○○君呼びであったりあだ名であったり、事前に設定されている主人公の名前がベースとなります。そうなると、やはりどうしても現実から引き戻されてしまうのは否めません。稀に弟君って呼んでる姉キャラがいますが、むしろ距離感のある呼び方にしか感じられず逆効果でしょう。
一方で妹キャラの場合、主人公への呼称はお兄ちゃん、兄さん、兄貴などになります。これらは現実でも普遍的な呼称なので違和感もありませんし、なにより個人名が出てこないため本当に自分が呼ばれている風に感じることが出来ます。これは姉に対する大きなアドバンテージと言えるでしょう。(※ちなみに同じ理由で後輩キャラなんかも「先輩」呼びを使えるのでその点で有利と言えます)
以上が姉キャラより妹キャラのほうが人気である理由へのたくさふなりの考察になります。もし他に意見がある方はぜひご連絡ください。語りあいましょう。

※ここから先は強めの主張が入りますが、あくまでも私個人の主張であり、他の方の意見を否定する意図はありません。その点ご理解ください。

そろそろ本題に入ります。今回の本題はなぜ妹キャラは人気があるのかではありません。語りたいのは「妹シナリオ」についてです。たくさふは以前から、妹キャラを作中に出すのであれば義妹ではなく実妹にすべきという主張をしています。が、その理由について詳しく語ったことがほとんどない(語りたくてもほとんどの人が聞いてくれない)ため、ただのヤバイヲタクと認識されているでしょう。
しかし、この背景にはたくさふなりのシナリオ論がちゃんと存在しているんです。ではそのシナリオ論とはなにか?が今回の本題です。

実妹設定と義妹設定の間にある最大の違いは「法律上結婚が可能かどうか」です。当たり前ですが、実妹の場合は結婚はできません。(※これに関しては道義的な理由よりは、子供の障害確率が高いという部分が大きいようですが)
一方で、義妹の場合は結婚が可能です。結婚可能ならそっちの方がよくね?と思われるかもしれませんが、むしろそれが良くないのです。

妹シナリオでは十中八九、兄妹で恋愛関係になることや一線を超えることへの葛藤や苦悩といった描写が挟まります。俗っぽく表現するなら禁断の恋というやつですから、まあ当然です。よくあるパターンとしては、妹から好意をぶつけられるorなにかの拍子にうっかり気付いてしまい、始めはその好意に戸惑うものの、恋愛対象として見られているということを意識してしまったことで、また自分も意識してしまい、妹に対して一女性として惹かれていく……みたいなシナリオがあります。
より具体的に流れを説明すると、「妹からの好意を知り、一人で抱え込み(他ヒロインの場合と異なり、妹が相手なので友人にも相談できない)、悩む主人公。しかし立場を抜きにして妹の存在と向き合った時に、自分自身の感情もまた妹と同じだということに気がつく。そして、覚悟を決めて妹を受け入れ、二人で茨の道を進むことを決意する」みたいな感じです。
細かい描写は色々ありますが、まあ大まかな内容はこんなパターンが多いです。設定が設定なので、妹ヒロインのシナリオの大枠がワンパターンになってしまうことは避けられません。

私は、このワンパターンの呪縛をどう魅力的でオリジナリティのあるシナリオに昇華しているのかという部分こそシナリオライターの腕の見せどころなのではないかと思っています。開き直って親とバトルし認めてもらうというシナリオもあれば、両親にも周りにも隠し通す道を選ぶというシナリオもある。悩みながらも最終的にその先の未来を自分自身で決めて妹とともに歩んでいく、という過程が素晴らしいのです。
しかし、ここで妹が義妹だと、どうしても苦悩や葛藤の部分が”軽く”見えてしまいます。血縁関係がないとなると環境面道義面での問題がないので、乗り越えなければいけない部分が主人公の気持ちの問題だけになってしまうの。そうなると、実妹シナリオと比較した際に、シナリオ上に存在する超えなければならないハードルが低く、どうしてもそのハードルを乗り越えた際のカタルシスが少なくなってしまうのです。

妹というテーマを扱う上で、周囲からの目への対応や親への筋通しは避けて通れないと思います。というか、それがないのであれば妹をヒロインにする必要性が感じられません。お兄ちゃんと呼ばせたいのであれば、別に年下の従姉妹なり幼馴染でも可能です。なんなら後輩がお兄ちゃんと呼んでくるパターンすらあります。でも別にそれはそれでいいのです。そのような選択肢があるにも関わらず、妹にしているのであれば、従姉妹や幼馴染では出来ないシナリオ、つまり法的に結婚が認められていない関係だからこそ作れるシナリオであって欲しいのです。

なぜ私がギャルゲエロゲにおける妹シナリオにおいて実妹設定じゃないと認めない!と主張しているのかご理解いただけたでしょうか?ご理解も何も、そもそも興味ないよ!という方が大部分でしょうが、このnoteを読んで妹シナリオに興味をもった方が少しでもいれば書いた甲斐があるというものです。おすすめの妹シナリオを知りたかったらこっそり教えますのでDMなりコメントでご連絡ください。当初の想定より長くなりましたが、長年伝えたかった「ギャルゲーにおける妹シナリオ論」を文章という形に出来て私自身は非常に満足しています。そしてここまで読んでくださったあなた、ありがとうございます。是非あなたも一度実妹シナリオをプレイしてみてください。そして是非語り合いましょう。

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