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結局、ATEM mini / PRO 入門者にほんとに向いてるカメラは何なの?

この「スイッチャー」、発売元もびっくりするくらい世界中で大ヒットしているようです。当然ですよね、使いやすく・見た目もポップで・値段も安い。「スイッチャーって何?」という人々も続々購入を決めているようで、ATEM Television Studio HDからスイッチャーの世界にはまってしまった私もとてもうれしい限りです。

ただ、とても無茶な相談を受けることが最近増えてきました。いわく、「デジタルコンパクトカメラからHDMI出してスイッチして配信したい。」うーん、それってできるのかな。あるいは「なんか絵が遅れる」うー、確かに。で、異口同音に「じゃあどんなカメラがこのスイッチャー使った配信に向いてるの?」

そういえばそういう記事ってあんまり見ないなー。もともとライブ配信でスイッチングしてた人たちからすると、そんな当たり前のこと聞くな、だろうし。私はUstream全盛期、いや衰退期かな?あたりからえっちらOBS使って配信始めたクチなので、失敗経験なら負けません!ということで笑、今現在収録や配信に使っているカメラを、実際にこのスイッチャーに繋げて試してみようと思います。あー前置きが長い!

[2020/6/15] 更新 - 超使えるiOSアプリを教えてもらったので追記

まさかのトップバッターがカリフォルニアから - iPad mini 4

笑。ご存じない方も多いかもですが、デジカメも、そして放送業務用カメラに至るまで、一部の映画用カメラを除くと、実はみーんな

日本製!

なんですよねー。すごいと思いません?あのちょっとアブナイ国も、しっかりテレビ放送には日本製のカメラ使っていました。

でもそのひしめくデジカメメーカーもいまや青息吐息なのが、カリフォルニアはクパチーノっ子のこれが台頭してきたから。まあ実際にはこれの「スマホ」版ですよね。

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iPad mini 4。最新一個前です。たしか。

勝手な予測ですが、結構今後の現場では「あれ?カメラ一個足りない。動かない。つながらない。電池忘れた。ケーブルがない」とかで急きょもう一つカメラ追加したい、という要求も増えてくる気もします。今まで配信っつうと何週間も前から企画して準備していろいろ揃えて何ならリハもやって、という感じだったのが、「じゃあ10分後ね」なんていう世界。ほんとにこの数か月で世界は変わった。

そんな時、「この方向からの絵がもう一つあればなあ」の期待に応えます iPad mini。たぶん iPhone でもいける(ごめん持ってない)。実際につないでみました。

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これを介してスイッチャーに入れたところ、

左右が切れてしまいました。あまりいじるところがないので、これ以上はどうにもですが、まあ縦横(アスペクト比、といいます)が合わないのはしょうがないですね。これでもこのまま撮影すると1080p30 という、普通のフルハイビジョンの絵が取れるはずなのですが…。

もし16:9で出してくれるカメラアプリがあって、それが色とかの変更も可能なら、また試してみたいです。ご存じなら教えてください。自分で作れって?ごもっとも。Swift今から勉強するかー。

ただ、絵そのものは「なんとかなるんじゃない?」という感じです。出演者の近くにおいて、インカメラを使えば、自撮りふうの映像がリアルタイムで得られるメリットがあるかも。

[HDMI出力は何フレーム遅れてるか] - 5フレーム。まあ、やっぱり、というか。

ということでトップバッターは Apple iPad mini でしたー。

[2020/6/15追記] とっても使えるアプリを教えていただいたので。ありがとうございます~ADさん!

カメラとローカルのビデオファイルをスイッチさせつつオーバーレイもできて配信させちゃうすごいアプリです。無料?マジすか。

で、ローカルのカメラ、というか配信出力をそのまま(クリーンで)HDMIに出す機能があって、これを使うとちゃんと左右きれずにカメラの映像を取り込むことができます。基本配信用ですが、配信してなくてもカメラはちゃんと機能します。ホワイトバランスはもちろん、細かい色調整までできてちょっと神アプリ感!

これつかって、それぞれ持ってるiPhoneで出演者を自撮りして、自撮り専用ATEM miniで一回まとめて、とかやるとちょっといい感じのWebinerとかパネルディスカッションとかできそうだなー。

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あ、Android スマホもタブレットも、USB-C経由の画面出力があれば、こういうアダプタでHDMIにしてスイッチャーに入力することができます。もしかしたら意外に知られてないかも?

ちなみに画面キャプチャは、ATEM mini PRO のUSB出力をPC - Surface Book 2 に入力して、Windows 10標準アプリの「カメラ」で「写真」として撮影しています。ビデオでも同じ画質なのは確認しています。以降のキャプチャも同じです。

はい、じゃあ次。

10年経ったって現役さ! Panasonic  HDC-TM35

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いわゆる「パパママムービー」というやつです。たぶん、お子さんがいらっしゃらない方には無縁です(偏見)。でも幼稚園や保育園に行きだしたら途端に電気屋さんに駆け込んで「これ下さい!オプションも!」となる、そういう古き良き日本の製品です。ってえらいいいようですが、ざっと特徴を書くと、

・ズーム特に望遠側が半端ない。60倍とかざら。35mmカメラ換算600mmは普通で、800とか1200とか
・HDMI出力は必ずある。なぜならこのままテレビにつないでみるのが主流の再生方法だから。このモデルでは撮影時も出力されるし、画面表示も消すことができる
・バッテリはオニのように持つ
・フルオート。触るところはひとつもない
・というかあまり映像的に凝ったことはできない
・へたするとレンズフィルタが付かない(レンズのところにネジが切ってない)
・手振れ補正は絶対ついてる。望遠でも揺れない

とまあ、とても思い切った仕様のものが多いです。値段が安いものほどその傾向。これなんか、10年前の当時も3万円台でした。今でも最新機種はそのくらいで買えます。7万円ぐらい出すと4Kで記録再生できるようです。すげえ。で、絵は

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これは一番引いた状態かな。だいたい35mmカメラ基準で25mm相当だったと思います。室内撮るにはまあこれでいいんですが、デスクにおいて自撮りするにはちょっと厳しい、もう少し広角が欲しいところですが、ただこの手の製品は広角に振ってあるものがほとんどないんですよね。性格上しょうがないんですが。

こういうレンズ(レンズの前に付けるレンズ)があるので、もしこの手のカメラを買う・調達する(中古だと鬼のように安い)なら、フィルタがつけられる、ねじが切ってあるものがお勧めです。もちろん遠くから撮る分には、望遠がきくのでお勧めです。

買う際はフィルター径を調べてから合うものを購入してください。

ちなみに、上のスナップショットはフルオートの状態ですが、ダイナミックレンジが狭く、逆光には弱いです。いわゆるテレビ的な絵。ただ、マニュアルでホワイトバランスと絞りを調整してみたらこんな感じです。

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結構使えそう!後ろもくっきり映ってて、いわゆる後ボケにはならないですねー(センサーのサイズと絞りでボケ方が決まります)。でもそれはそれでそういう特徴が必要な現場もあるのは後述。

[HDMI出力は何フレーム遅れてるか] - 3フレーム ちょっと大きめかなあ。

次は大物いってみましょう!w

これでもくらえっ! 図体デカ目な Panasonic AG-AC160

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でかいですw。まあ図体の大きさの割には軽くて、バッテリ込みでも2Kg前半だったと思う。これも発売当時は結構高かったみたいですが、昨今はこのサイズはもう流行らないので中古ではだいぶ安く買えます。

撮る状況によっては、これが必要になるときがあります - やっぱり「プロにお金を払って」撮影してもらうときは、このくらいのプロっぽいものを持ってかないと「あれ?こんなので撮れるんですか?」といわれることもあります。なので、収録を業としている方はたいてい持っているはずです。それに、実際これは収録のための機能をほぼ網羅しているので、楽は楽です。安定もしてるし。最近はこのサイズで4Kですね。値段は変わりません。

業務用収録に特化してるので、それなりにメリットもいっぱいあって、

・HDMIはフルサイズのコネクタがついてる。また画面表示も消せる。720pにダウンコンバートできたりする
・ズームレバー(シーソー式)がめっちゃ使いやすく、速度も変えられる
・フルオートでもフルマニュアルでも可能
・ものにもよるが、シャッターの同期タイミングをかえて、蛍光灯どころかテレビや液晶画面もちらつかないようにできる(テレビドラマ等では必須の機能)
・SDカード2枚同時収録とか、バックアップ系の機能が豊富
・ある程度マニュアルで絵作りも可能(ガンマ値、黒レベルなどから色調整まで)
・長時間稼働が可能。熱にもホコリにも強い

なので、結構乱暴に扱ってもへこたれないし壊れないタフなやつです。屋外での撮影には圧倒的に向いてます。こういう点は、デジカメ流用よりもはるかに信頼が置けそう。

絵はこんな感じで。

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これも、35mm換算28mmとかかな。これは作りこんでないですが、絵は相当自由度が高いです。またヒストグラムどころかウェーブフォームまで見えるので、現場で結構調整を追い込めると思います。

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ガンマをノーマルにしてちょっと色調整。いい絵でしょう?センサーサイズは1/3インチなので、上のパパママムービーより少しボケてるかな?

[HDMI出力は何フレーム遅れてるか] - 2フレーム弱、かな。思ったより長いな。

さあ、どんどん行きましょう。

出たとき人気機種なのに今結構お安い... Panasonic Lumix G9 PRO

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いわゆるミラーレスデジタル一眼カメラです。ミラーがない分コンパクトなのと、マウントもフランジバックが小さいので、アダプターを介すと結構いろんなレンズをつけることができます。

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んん?ホワイトバランスは合わせたはずなんですが、ちょっと赤っぽいかな。ちなみにガンマは独断と偏見で「Cinelike D」を選んでいます。実は上のAG-AC160も同じです。少しでも明暗差を和らげるためです。

上のカメラたちと比べると、明らかに後ろも前もぼけてますね。これは同じLumixの25mm F1.4 というレンズで、isoともどもオートにして撮っています。

レンズを望遠ズームの 14 - 140 F4.0 - F5.6 に変えてみると、

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こんな感じです。テイストがぜーんぜん違うのがわかると思います。同じメーカーでもこれなので、メーカーが変わるともっとガラッと雰囲気が変わります。またこのカメラはセンサーサイズが4/3インチなので、いわゆるフルサイズ(対角がこれの倍)だと同じ明るさのレンズでももっとボケます。

[HDMI出力は何フレーム遅れてるか] - 3フレーム だいたい予想通り。

さて、ではいよいよ Blackmagic Design のカメラです!

本命視されてたんだが... Blackmagic Design Micro Studio Camera 4K

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製品名が長いのがこのメーカーの特徴ですw ちょっと長すぎ。電話で呼びたくないw 。レンズは別売りで、メーカー純正というのはありません。マイクロフォーサーズ(Panasonic LumixやOlympusと同じ)マウントのレンズをそのまま使用します。

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この絵で使っているのは、Olympus の 9mm - 18mm f4.0 - 5.6という超広角のワイドズームです。ちょっと周辺光量が落ちてますが、超広角あるある、なのと、OlympusやPanasonicのカメラと違って、カメラ側でレンズ補正をやってくれないので、こんな感じになります。絵作りとしては、上の Lumix G9 PROよりも「テレビ的」といえるかもしれません。センサーサイズなどはおなじなので、同じレンズを使う限りボケ方も同じなのですが。そういうちょっとした違いがカメラごとの特徴になって現れます。

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同じ望遠ズームです。ただ、色がもうひとつなのは、

オートホワイトバランスがない!

ので、ドンピシャに合わせられなかったせいもあります。このカメラは液晶モニターもないので、HDMI端子に液晶モニターをつなげて、いささか使いにくいメニュー画面から色温度を変えるしかないのですが、それがまた500K単位でしか変えられないので、4200Kとかの中間の値にできない。

これは実は理由があるのです。

このカメラ、ほんとに「スタジオまたは中継用」のカメラでして、そもそも液晶モニターは外付けですし、カメラ本体には限られた数のボタンしかなく、絞りも矢印キーで上げたり下げたり。マニュアルのレンズならいいですが、マイクロフォーサーズのレンズのほとんどは絞りリングはないので、このクソ使いにくいボタンとメニューで合わせることになります。カメラ本体で合わせる限り。

ん?本体?

このカメラはこういうカメラコントロールユニットの存在を前提として設計されているのです。

このカメラとは、「スイッチャーを介して」上り下り2本の同軸ケーブルでHD-SDIという信号をやり取りし、上り(スイッチャーからカメラ行き)の信号線経由でリモートコントロールすることができます。制御の内容は、このカメラでできることほぼすべて。ホワイトバランスはもちろん、細かい色調整も、そしてレンズが対応していれば絞りもフォーカスもズームまでも!またカメラ側からリモコン雲台への信号も出せるので、ほんとにケーブル2本だけでリモコン可能なんです。

というか、それが前提として設計されている。

非常に残念なことに、ATEM mini PROはこのカメラのリモコンの前提となる 上りのHD-SDI 信号を出せません。HDMIからコンバータで変換しても、その信号は変換されないのでATEM mini /  PRO経由ではこのカメラをコントロールすることはできません。このスイッチャーでは可能です。

ただ、このスイッチャーは基本的に入力として「全部同じフォーマットの信号」が前提なので、ATEM mini みたいに気軽に何も考えずHDMIならなんでも突っ込む、という用途には向きません。

[HDMI出力は何フレーム遅れてるか] - 1フレームまたはそれ以下 さすがスタジオ用!

ということで、まあ本命は常に最後なんですがw

やっぱりねえ笑 - Blackmagic Design Pocket Cinema Camera 4K / 6K

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やっぱりねえ、というため息も聞こえてきそうですが、結局現時点で ATEM mini / PROと組み合わせて一番パフォーマンスを発揮できるのは、このカメラなんですよねー。

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これは14 - 140 望遠レンズのワイド側、そして

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ズーム側です。まあボケ方は変わりませんが、テイストはかなーりシネマチックになります。実はこのカメラ、ガンマも何もかもみんな「テレビ用」はオマケで、基本Film設定にして、それを後処理でいろいろ変えるのが前提になっています。だって "Cinema Camera" だもーん。ただこのカメラが面白いのは、そういう Film ルックのための色やらいろいろの設定を、液晶モニターとHDMI出力に関しては、リアルタイムに「テレビ・ビデオ用に」変換してくれるのです。

もちろん、設定でビデオルックにもできます。ただそれはおざなりな感じで、どうも中途半端な感じにしかなりません。上記ホンモノのテレビ・ビデオ用カメラと比較すると、やたらコントラストが付きすぎて使いにくい絵なんです。なので、デフォルトで Film ガンマで使うのが正しいカメラだろうと。

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ちょっと調整してやると、こんな感じの雰囲気になります。うーん、いい感じ。

ATEM mini / PRO と組み合わせると、こんなこともできます。

・タリー出力。つまりATEM側で"Preview"にすると(次切り替えるぞ、というスイッチャー側の指示)、本体のタリーランプが緑になり、液晶モニターに"Preview"の文字が出る。"Program(本番)”に切り替えると、ランプが赤になり、モニターには "On Air"の文字が出る。つまりカメラマンに切り替えてることを伝えられる
・ATEM mini / PROにコントロールソフト ATEM ソフトウェアコントロールをつなげると、画面上でカメラをリモートコントロールできる!色温度や色・ガンマ関係はもちろん、iso感度やレンズの絞りやフォーカスやズームまでも!
・タイムコード同期。ATEM mini 側のタイムコードとカメラ本体で収録時のタイムコードが同期できるので、カメラ側でメモリカードに撮影しておいても、スイッチャー経由で収録したものとあとでタイミングを合わせて編集可能

この3点だけでも、中継現場では「あればいい、というか必須でしょこれ!」という機能ばかり。うーん、この優位性はゆるがないかなー。

ただ、上記 Micro Studio Camera 4K と ATEM Television Studio HDとの組み合わせではできていたリモコン雲台のコントロールなどは、ATEM mini / PROとPocket Cinema Cameraとの組み合わせではできないようです。なので、欲を言えば ATEM mini / PRO に対応した Micro Studio Camera (の新版)がでるといいのにな、と思います。

[HDMI出力は何フレーム遅れてるか] - 2フレーム弱 (1.5ぐらいかな)

まとめろよ

はい笑。まあ概ねの下馬評通り、

・新しく買うなら Pocket Cinema Camera 4K/6K 。6KはマウントがキヤノンEFなので、EFレンズ持ちには向いてる。ただカメラもレンズも大きいのに注意。マウントアダプターが豊富な4K(マイクロフォーサーズマウント)のほうがレンズバリエーションはあるが、ボケ重視には向かない。でも優秀な超明るいレンズも多い(F0.95とかw)

ですが笑、

ミラーレスデジタル一眼も、HDMI出力があって、画面情報をオフにできて、かつ長時間駆動できるなら。ものによっては30分で切れちゃうものもあるらしい。動画モードがあるなら必ず動画モードで。PanasonicのはGHシリーズは鉄板(時間制限がない、HDMIクリーン出力もある)だし、G9など最近のGシリーズも使えます。
業務用ビデオカメラは、特に屋外や混乱する現場ではお勧め。タフだし、乱暴な扱いにも平気。またたいてい音声キャノンコネクタ入力があるので、業務用マイクなどを接続できる。中古でも頑丈なので十分使える。ほんとの入門機はこちらかも
パパママカメラも超望遠が必要ならお勧め。草野球中継とかならデジタル一眼よりも望遠が効いてくる。また安いので壊しても痛くない(気持ちと財布がw)。ただ絵的にはあまり面白みはない
・どうしても困ったらiPhone / iPadやスマホも使ってみよう。演者のそばにおけるのはメリットかも。余計な画面表示を出さない「カメラ表示専用」アプリがそのうち出ることに期待w→あるみたいです。上記参照

という感じでいかがでしょうか?だめ?

あ、逆に、向かないのは

・ミラーあり一眼レフ。そもそもミラーアップしたままの状態で長時間使うことをメーカーが保証してないケースもある。使う前に必ずメーカーに確認してください
・コンパクトデジカメ、はそもそもHDMI端子があっても撮影時出力できないものがほとんど(かなりの高級機種でも)
・そして、Micro Studio Camera 4K。これは、使いこなすためになんかしらのソリューションが必要。このままだとちょっと、いやかなり使いにくい(入門用としては)。すでに持っているのならともかく、使いこなしが難しすぎるので、新しく買うのは勧めません

かな。

一応リンクも。

Blackmagic以外はPanasonicなのは、単に私が使っている・使ったことがある・持っているからで、なぜPanasonicだけなのか、というと

・モデルやタイプによって違うとはいえ、色味や絵の作り方が同じメーカーのほうが近い
・Panasonicはコンシューマー製品でも比較的内部のクロックが正確

という、同時に複数台のカメラを数時間走らせることが多い収録業務がほとんど、というところからきています。だから、すみません他メーカーの製品についてはあまり試していませんし、大きな買い物になるのでやはり手元にあって自信をもって評価・お勧めできるものだけとしました。ご了承ください。

[追記 2020/6/15 ] 中古のLumixはどうなのよ

この記事を書いた直後に「新品高いよ」という声をいただいて、そうかーじゃあ中古がいいんじゃないかなー、と某オークションサイトや中古カメラショップ( マップカメラが圧倒的おすすめ)をチェックしたところ、Lumixのデジカメが「高騰」してることを知りました。うちのGH4なんて3年以上前に7万円で買えたのに、いまやそんな値段ではどこにも売ってない。びっくり。

なので、急遽うちにあるLumixの旧モデルがATEM mini PROで使えるか調べました。

(中古) DMC-GH4

いまや7万円とかで見たら即買いだそうです。HDMIコネクタがマイクロなので現場ではいささか不安が残るのですが、少なくとも

・撮影時HDMI出力ができる(10bit出力もサポート)
・HDMI出力に余計な情報を出さないようにできる
・30分以上、長時間連続動作可能(ACアダプタで6時間の実績あり)

という超優秀なまさに動画カメラなんですが、ここまで中古でも人気出るとは...。あ、もちろん最新機種のGH5はさらにコネクタフルサイズだし、もっとお勧めです。高いですが。あ、4K撮影にこだわらなければGH3でもいけるはずです。AFとかはそれなりに遅いです。

(中古) DMC-G7

これもGH4と同じく4K撮影可能なモデルです。GH4と比較すると小さいし軽いし、機能も限られててタイムコードとか使えませんが、上記の条件は一部制約付きでクリアします。それは

・30分以上の動画撮影ができない

です。HDMIから垂れ流すだけもできないかどうかは実はやってないのですが、というのは「隠しコマンド(笑)」でこの制限を解除できるからです。それもおもしろくて、フルHDは29分30秒までなのに4Kのみ無制限になったりします。実際どうやるかは検索してみてください。といいつつ、どんな手順だったか忘れちゃったw (メンテナンスモード、という名前だったはず)。

これもだいぶ前に3万円ちょっとで中古店店頭で買えましたが、いまやオークションでもその値段では買えない人気機種になってしまいましたー。ヤレヤレ。

(中古) DMC-GX7 mk2

見た目コンパクトカメラ風のミラーレス一眼ですが、先ほど試したところ、この機種でも問題なく上記3条件をクリアしました。あ、厳密に言うと長時間HDMI出力はやってみてないな...。でも収録そのものが時間制限ないです。一部の動画モードのみファイルサイズで制限されますが、4K30pとかフルHD60pとかは無制限です。Lumixいいね!

これもなかなか使いやすいカメラで、コンパクトなので、後発のGX8よりお勧めです。

買っちゃダメ - (中古) DMC-GX7

これが手持ちのLumix(どれだけあるんだw)のカメラの中で、唯一

・撮影時HDMI出力ができない

モデルです。30分以上の動画撮影できる希少な?モデルなのに。つまり撮るだけなら何ら問題なのですが。惜しいなあ。配信・中継用をお探しなら、安く見つけても買わないでください。

★★★★★★★★★★

長文お付き合いありがとうございました。ご意見・ご感想をお待ちしております。個別の相談も承りますが、こちらからメッセンジャーでお問い合わせいただくか、

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