KAKERU WEST
Ooops!というメンズパフォーマンス集団の旗揚げ公演が終わりました。色々ハプニングもあり、中々バタバタしたのですが、本人たちの頑張りや熱量がスゴくて、終演にたどり着き胸がすく思いでした。
先日イエスシアターでやったKAKERUは観劇して、内容はだいたい把握していたのですが、よく考えたら僕はノンバーバルという、言葉を使わない演劇の舞監をするのが今回が初めてでした。
公演資料として曲順だけ渡されて、台本無いの?ってなりましたが、ノンバーバルって台詞ないもんね…。台本の書きようがないのね、と納得。
演出のまちゃあきさんから「前回より日本の森感を出したい」と要望があり、予算の兼ね合いもあるのですが、取り敢えずやれるとこまでやってみようと色々考えました。
これまで何回もご馳走になっているので、そういう恩は仕事で還す以外に無いと思うし、今回でほんの少しはお返し出来たかなぁ!?😃
最初にシミュレーションで蔦を飾ってみて
「こんな感じでどうですか?」
と聞いてみたら即OKが出ました!
今回だけに関わらず、僕はここからが本当の仕事だと思ってまして、裏方の仕事って台本に書かれていることや、出された要望に応えるってのは普通のことだと思っています。
お願いされた事はやって当たり前。
やらなければ減点。
学生時代の宿題と一緒で、やっても褒められるもんでもなく、やらなきゃ怒られる。
普通にしてりゃ減点か維持しかない仕事でどんな風に加点するかと言えば、OK出てからの上澄みしかないと思います。
出演者や作家、演出家がやりたいことの延長線をイメージして、仕事をしてあげれば信用や信頼も自ずとついてくるでしょうし、周りに何人かいるそういうスタッフはちゃんと仕事が増えている。
上記の写真でOKが出てから、より一層日本の森っぽさを表すには…と考え、苔むしている屋久島の姿を思い出しました。
苔貼ったれ!!
後ろからではパネルに同化して解り辛かったかもしれませんが、苔があると無いでは多少雰囲気も違ったと思います。
糊を塗って、苔を振って、植物垂らして、今までにやったことないコトだし、自分でやろうと決めた事なので他人も巻き込むのも申し訳ないので、一人で黙々とする作業ですが、それが何気に楽しいのです😊
舞台上に挿していた植物たちも何となく舞台彩ってくれていたのではないでしょうか。
一つ嬉しい誤算は、最後に九十九が死にゆく時、倒れた彼女に当たるスポットライトがちょうど一輪の黄色い花にも当たって、それがまるで彼女に手向けられたように見えた事でした。
実際、そこに明かりが当たってるのは3秒くらいのシーンでしたが、個人的には情景が深くて「いま逢いたい」の曲もスゴく良かったです。
二葉亭四迷という小説家が海外の作品を翻訳する時に愛してるを「死んでもいいわ」に翻訳したという逸話がありますが(諸説あり)
今回の九十九の死に様は「貴方になら殺されてもいいわ」であり、そこに彼女の究極の愛情を感じる訳です。
台詞が無いだけに、解釈は本当にそれぞれなので、僕の解釈が正解とかハズレとかは無いと思います。
この含みの部分が一瞬で過ぎり、2度と戻らない舞台の面白さだと思います。
来週は劇団コケコッコーの「雨宿り」です。二度と戻らないライブの臨場感をぜひお楽しみ下さい😆
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