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舞台機構のすすめ【東西格差】

なんばグランド花月で公演を行うのは東西の芸人の一つの憧れではあると思います。

僕自身もNGKの舞台監督として様々な公演を担当してきました。その部分で近年東西で大きく差を感じるのが、舞台機構の使い方です。

舞台機構とは劇場の幕がどこに吊られているか、照明がどこに吊られているか、幕は何秒で開くのか、幕や美術バトン(パネルや幕を吊る為のバー)は手動か電動か、などのその劇場の組み上がりなど仕組みを指し示す言葉なのですが

NGKや漫才劇場は美術バトンがあったり、舞台の奥行きがあるので、幕やパネルなど吊り物をして演出力を上げることが可能です。しかも電動なので、ボタン一つで設定されたとこまで自動で動いたりします。

東京はルミネがメインですが、テナント劇場はどこもそうなんですが天井が低いので、何かを吊ったとしても飛ばし切るのが困難です。

さて、芸人さんや作家さんでFrom大阪の人達は機構の使い方をある程度知っています。

しかし東京だけで経験を積むと、ルミネを始めとする関東の劇場は機構の自由度が低く、ほぼ固定だったり幕の開閉が手動だったりするので、機構の使い方を知らないまま人気が出て、NGKやそれ以外の自由度の高い劇場で単独ライブが出来るようになっても、機構を活かしたライブには中々踏み込めないように感じています。

去年のホテルミトリズにしても、豪華なセットを飾ってもコントではそれが邪魔になる。

機構に理解があれば、幕を吊ってコント時に幕を降ろせば豪華なセットを10秒で隠したり出来るので、公演の中身に幅が出ます。

芸人さんが機構を理解するのはかなり難しいですが、作家さんは技術スタッフと打ち合わせなどすることも多く、色々知る機会もあると思います。

お客さんをアッと驚かせたり、自分たちの描きたい世界観を実現させる為には東京作家陣の劇場の可能性に対する知識アップが必要じゃないかと思う、今日この頃です。

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