アルバルカーズから見た河村勇輝。横浜ビーコル戦
速かった。厄介だった。誰も止められなかった。
アルバルクブースターである私の河村勇輝に対する印象です。
やばかったです。
11/19、20日横浜国際プールで行われた第6節横浜ビーコルセアーズのホームゲームは第1ゲームは70-82でアルバルク、第2ゲームは83-77でビーコルが勝利して1勝1敗に終わりました。
いずれも第4クォーターまでもつれるハラハラの試合でした。
この横浜BCの立役者はなんと言っても日本代表でも活躍して成長著しい河村勇輝でしょう。
今回はこのアルバルク戦の河村を追ってみたいと思います。
長距離砲を備えたスピードスター
第1ゲームで河村の成長を感じたのは3Pシュートのアテンプトと確率です。
昨シーズン驚異に感じていたアジリティとパスセンスに加えて、この日は外からのシュートを4/5の確率で決めていました。横浜BCはチームで3Pを6/16(40%)の高確率で射抜きましたが、河村1人で3Pメイクをチームの6割以上を担っています。
もはや横浜BCのシューターとしての働きです。
アルバルクは河村対策にチーム1の身体能力を持つディフェンダーである小酒部をマンマークにつけていましたが、高確率で決まる外郭のシュートにスペースを広げられて、あのスピードでドライブされるとついていけずレイアップ、キックアウト、ディッシュと17得点、8アシストを許してしまいました。
横浜BCのオフェンスは河村がシンプルにワンピックやハンドオフで時間をかけずにドライブで仕掛けていました。
ディフェンスリバウンドから走る速攻に対してアルバルクのトラジションディフェンスが機能していたことと、フリースローを多く与えずまた、横浜BCのフリースローの確率の低さに助けられてアルバルクは第4クォーターに引き離すチャンスを得られて第1ゲームに勝利しましたが河村が出場している時間帯は気が休まりませんでした。
河村の弱点を探せ!
さて、第2ゲームは横浜BCはミスが少なく逆にアルバルクはターンオーバーからファストブレイクをもらうなどして前半からアルバルクのビハインドの展開でした。
この日もアルバルクは小酒部に河村のマークを任せていましたが、彼の速さについていけずにファウルが嵩みます。
第3クォーター残り4分39秒に小酒部は4つ目のファウルを犯し第4クォーター終盤までベンチに下がっていました。
アルバルクが河村対策として次に繰り出してきたのはアルバルクオフェンス時に河村の身長172㎝とコブス選手191㎝のミスマッチを狙ったコブスのポストアップでした。
コブスがコーナーからスロットの位置で河村とマッチアップすれば、パワードリブルしながらポストプレーに入ります。しかし、河村もコブスの圧に対して身体を当てながら押し負けしません。ペイントの中ではジャクソンがヘルプポジションに入っていますが、結局コブスにペリメーターからのタフショットをさせています。
コブスのポストアップが2回、小酒部とのポストアップを1回確認しましたが、いずれもショットを外させています。1回はオフェンスリバウンドからカークが得点していますが、20㎝のミスマッチを狙われてもこれを克服している姿を見て、敵ながらあっぱれだなと、感心してしまいました。
感心している場合ではないのですが、河村にはフレアから3Pがあります。ピックからドライブで切り裂いてレイアップに行きますし、アウダやジャクソンにペイントでアシストもあります。森川、キングにキックアウトされるとタイミングよくキャッチ&シュートできるので横浜BCの3P確率も上がります。
この日はなんと10/20で50%でした。
ほんとに厄介です。
日本代表として、世界に挑戦してほしい
第4クォーターアルバルクが逆転してからリードチェンジを繰り返していましたが、残り2分56秒オリバーとのピンダウンから上がった須藤にパス、ハンドオフしてからジャンクソンのピックを使ってドライブした河村はウィークサイドのキングにキックアウトして3Pをアシストしました。73-72。
アルバルクは逆転され、さらにコブスのターンオーバーから河村のスネークドリブルからレイアップで75-72。
さらに残り48秒に河村のアイソレーションから3Pで80-72となり、アルバルクは完全に引き離されてしまいました。
高校時代から大舞台での経験があるからなのか、河村は勝負どころで集中力を発揮します。
これを目の当たりにしたアリーナ中のビーコルブースターはものすごい盛り上がりを見せていました。
アルバルカーズとしては悔しい敗戦でしたが、河村には日本代表として来年のワールドカップで世界を驚かせてほしいとおもいます。
彼は代表に行って世界を経験したことでスキルアップしている部分が多いと思います。
アルバルカーズである私も河村選手を日本の宝として応援したいと思います。
また、蛇足ですが彼とのマッチアップを通して今シーズンの小酒部の成長にも期待したいと思います。
photos by kii
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