MSI AfterburnerでGlazeやNightshadeのGPU処理を低発熱省電力に扱う
GeForce GTX 1060 6GBを使った際の発熱と消費電力
こちらの記事にまとめてありますが、現在画像生成AIに対する保護用途でGlazeとNightshadeを用いており、CPU処理では余りに時間を食うことから対応GPU(ビデオカード・グラフィックボード)の1つであるGeForce GTX 1060 6GBを導入しています。
このGPGPU処理はCPUと比べ恐ろしく高速(比較対象にもよりますが10~80倍)なのですが、GPUをゲーム処理を遥かに上回るような常時フルロードの状態で演算処理に使うことになるため、その継続・連続して処理させた場合の発熱は80度オーバーに達し、消費電力も常時160Wをキープ。より上位のGPUと比べればこれでもまだ控えめなものの、多少PCケースのエアフローに気を使わなければならない程度には熱の問題が頭をもたげてきます。
ビデオカードのオーバークロックや逆に電力・温度制限を可能とするMSI Afterburner
Afterburner
https://jp.msi.com/Landing/afterburner/graphics-cards
導入に際して参考にしたのがこちらの価格コムの掲示板。わかりやすく説明がなされていますが、主に操作するのはこの画面。
POWER LIMIT 100%
参考までに素の状態です。FF15ベンチ最高品質 1920x1080 フルスクリーンで4736 やや快適判定。ベンチ中の消費電力の最大値は179W。
POWER LIMIT 80% CORE CLOCK +200MHz
こちらのPOWER LIMITをデフォルトの100%から上下させることで連動して温度に関わるTEMP LIMITも連動して変化し、リミッターがかかるというわけですね。
そして上記掲示板にあるようにPOWER LIMIT 80%、それを補うためのCORE CLOCK+200MHzを指定するとPL 100%時に160W食っていた消費電力は135W前後にまで低減。TEMP LIMITは74度上限なので継続して演算処理を行わせても過剰に上がることもありません。
その上この設定ですとリミッターをかけないPL 100%時と性能的に差が生じません。
FF15ベンチは4827 やや快適と微増。5600Gでは素の状態で4800台が出ていたので誤差の範囲内かもしれない。消費電力の最大は165W。
POWER LIMIT 65% CORE CLOCK +200MHz
次いで試すのがPOWER LIMIT 65%設定。こちらではほんの僅かに性能が下がりますがおおよそ5%程度の低下なので誤差レベル。TEMP LIMITも67度と大きく引き下げられ、Glaze 2.1実行時の実消費電力は115W前後と更に引き下げられます。発熱も下がって非常にバランスが良い設定です。
FF15ベンチは4531 やや快適判定。5%前後の微減で消費電力の最大値は142W。
POWER LIMIT 50% CORE CLOCK +200MHz
最後に極限までPOWER LIMIT設定を引き下げた50%。こちらでは消費電力が95W前後まで低減し、TEMP LIMITも60度上限なので発熱も全く気にしなくて良いレベルになるようです。
流石に相応に処理時間も増加(1:40かかる処理が2:05に増える程度)しますが、発熱や消費電力的には良好な設定かと思われます。
FF15ベンチは2割ほど減で4107 普通判定。これでもRadeon RX 570やRX 6400、そしてGTX 1650辺りよりはどっこいかちょい上。消費電力は最大113W。
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