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2週間で世界一周

世界一周を振り返る

2週間で世界一周する

コロナ禍で昔の写真を眺める機会があったので、ついでにZIENを作ってみた。デジタルにも残しておこうと思いnoteに書いておく。


Start:Tokyo|Haneda

旅行好きが高じて世界一周を計画した。サラリーマンなのでGWに有給を足した2週間で帰ってくる必要があるため、短期間で6都市を巡る。
東京のオフィスを出て、羽田空港から飛行機を眺めながらこれから始まる超個人的な冒険に期待を寄せる。
まずはバンコクを経由してインドのデリーへ向かう。遅れると評判の鉄道で、人類が地上に残した一粒の真珠と称えられるタージ・マハルを目指す。

City1:Delhi|Taj Mahal

バンコクを経由してインドに入ると、翌朝早く列車でアーグラへ向かう。駅からはトゥクトゥクに乗り、料金でインド定番の料金で揉める体験をしたりしながらもタージ・マハルに到着。写真や映像で何度も見知っていた真っ白な霊廟は、想像していたよりもずっと大きく、均整のとれた美しさだった。真っ青な空を背景に白さがより一層映える。中に入ると外見の大仰さに反して、地味とも思える厳かな空間が広がっていてお墓であることを思い出させる。極端なまでの美しい白さは、悲しみの裏返しなのかもしれない。
それにしてもインドは暑い。タージの周囲を歩いているだけでも強い日差しですぐに日陰を探してしまう。

City2:IstanbulI|Blue Mosque

イスタンブールに着いた途端にひどい頭痛。
アクセスの良い街の中心部のホテルを予約していたので、頭痛薬を飲んで一休みし、徒歩圏内のブルーモスクへ。中に入ると建物の大きさとは不釣り合いに思えるほど、細やかな花の模様。緻密な模様が大きなドーム状の壁、天井にびっしりと描かれている。外観の重厚さとの対比が面白い。天井からは鉄製のシャンデリを吊るす無数の鎖が垂れているが、その長さと細さが建物の大きさを強調している。
食事をしてホテルに戻る際に高台から見下ろすと尖塔と丸いドームが夕陽の中にどっしりとした威厳あるシルエットを落としていた。

City3:Moscow|Red Square

とても揺れる小さな機体でモスクワに到着。
バスと地下鉄を乗り継いで赤の広場へ。徒歩で聖ワシリイ大聖堂へ近づいていくと何かがおかしい。通行規制が至るところで行われ、大きな立て看板が。カラフルな教会の周りには柵が置かれている。そう、5/1は赤の広場で大きなパレードが行われるメーデーだった。
大聖堂だけでなく、クレムリン内部の博物館なども一切の入場が禁止に。モスクワでの滞在はほぼこの赤の広場をメインで考えていたので脱力してしまった。
せっかくなので周囲を散歩。特大のポスターなどから共産国であるこの国にとってのメーデーがどれほど大きなイベントであるかは理解することができた。目的地に入れなかったことは残念だったが、その国の文化的側面に触れる機会としては悪くない体験だった。

City4:Athena|Acropolis

アテネはこの旅の中で少しゆとりのある滞在。2泊するし滞在中の長距離の移動がない。古代ギリシアの雰囲気をのんびりを味わう。
パルテノン神殿は小高い丘の上に建ち、市内のどこからでも目立つ建造物。ただし間近で見ると百年続くであろう修理の真っ最中で重機のけたたましい音が。
神殿は1687年の戦火で被害を受けなければ、小高い丘という立地的にも、建造物の歴史的な位置づけ的にもどんなに素晴らしいものだったか。より小振りだが保存状態の良いヘファイストス神殿の見事さを考えるととても惜しい。

City5:Mexico City|Teotihuacan

初めての南米大陸。疲労と緊張が少しずつ溜まってきて蓄積で体調悪化。ここまで9日間で8フライト。ホテルに着くなりベッドに倒れ込む。薬を飲んでなんとか動ける状態に回復し、バスでティオティワカンへ。途中、警察が来てバスが止められ身体検査される緊張の一幕も。日本ではなかなか無い体験。バスが到着すると炎天下の中を歩き太陽のピラミッドへ。エジプトのピラミッドと違って派手さの無いどっしりとした形状。周囲の祭殿や小ピラミッドもきっちり残っている。細部の意匠に凝った作りが見られ、当時の美術文化を伺いしることができる。

City6:USA|Brooklyn Bridge

好きすぎて2,3年に一度の頻度で訪れていたニューヨークがこの旅の最後の目的地。
現地では会社の元同僚のご自宅に泊めていただき、憧れの現地人のライフスタイルを体験するまたとない機会となった。
2001年の同時多発テロのモニュメントパークとフリーダムタワーが完成に近づきつつあり、まだテロの傷跡が色濃かった際に訪れた大学の卒業旅行からの時間の経過を感じた。

Goal:Tokyo|Narita

思いついた当初はワクワクしていたけれど、計10回のフライトと、各国で短時間で移動を繰り返す計画を詰めていけばいくほど、無謀なチャレンジのように思えたけど、計画する行為そのものはとても楽しかった。
これまで1都市を単純往復する旅行が多かったので、この無茶な旅程をクリアできるか不安だったが、大きなトラブル無く帰ってくることができた。
JFK空港からANAのNH9便に乗り込む。「おかえりなさいませ」の日本語のアナウンスが沁みる。ずっと緊張していたんだなぁ。
機内でぐっすり眠った後は、もう次の旅行先を考えていた。


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