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脳卒中後上肢麻痺に対する 複合的練習における手法選択の意思決定 〜手法とアウトカムの関係を理解しよう〜(講義動画付き)

内容抄録

脳卒中後上肢麻痺に対する複合的練習の意思決定
〜手法とアウトカムの関係を理解しよう〜

2000年代初頭から、リハビリテーション領域においてもエビデンスという言葉が示される等になり、それまで主流だった経験ベースのリハビリテーション、一手法で関係するリハビリテーションの限界が謳われ始めた。2000年代は手法間の信念対立が非常に強く、臨床場面においても、『どの手法を用いてアプローチなさるのですか?』と言った質問がなされるなど、エビデンスよりも手法を基盤とする派閥と、『エビデンスがないものはやっても意味がなり』と極端にエビデンスに偏った至上主義の派閥による争いなどが散見された。
 しかしながら、世界的にもGuyattらが示したEvidence based practiceの考え方で見られるように、眼前の対象者の必要性や希望と言った対象者中心のコミュニケーションの上で最適なエビデンスを提供し、エビデンスが存在しない部分には療法士の経験を用いて補助すると言った本質的な議論がなされるようになり、近年は複合的なアプローチを臨床においても使用する場面が増加しているように思う。
 さて、それではどのようにアプローチ方法の選別を行うのであろうか。リハビリテーション領域は、脳卒中後の上肢麻痺に対する介入だけをとってしても、多くのバリエーションがあり、しかもそれらは今まで、療法士のアプローチに対する研鑽に費やした時間や好みと言った、いわゆる主観的な部分で意思決定がなされてきた所が多く、明確な思考の論理性が示されていない。
 しかしながら、多くの研究を批判的吟味の視点で読み解き、手法とアウトカムの関連性をより細かに解釈した際に、多くの両方の特徴がおぼろげながら見えてくるものである。それらと実際に多くの臨床家、研究者によって示されたエビデンスを統合することにより、眼前の対象者が有す病態に適した手法の組み合わせが可能になると私は考えている。
 本講義では、脳卒中後の上肢に対するリハビリテーションそのものに対する問いから、時差しのアプローチが有する特徴について、アウトカムと言った視点からそれぞれを解説し、組み合わせに対する『思考法』を主に述べることとする。また、それらを通じて、組み合わせによる利点や欠点、それらを補うための補助療法に対する考え方などについても、紹介することを目的としている。
 本講義の対象者は主に5年目以下の新人から中堅レベルをターゲットにしている。技術的なノウハウではなく、あくまでも手法選択における論理的思考法および意思決定法について、講義する内容となっている。

※なお、zoomを用いた配信を行います。もし、仮に配信中に通信トラブルがあった場合には、実施より2日中に必ず同等の内容の完全版の配信をnote内で行います。よって、返金には応じない予定です。また、通信トラブルがなかった場合でも、配信した内容を見逃し配信として、講義後note内に実装しますので、リアルタイムの参加が難しい場合、もしくはもう一度勉強したい場合もコンテンツをご利用いただけます。

※こちらのコンテンツは『質問機能』を実装しています。有料コンテンツ内にURLを記載してありますので、4月15日まで限定で、『匿名質問』を受けさせてもらいます。講義を何度み聴いていただき、理解度が高まったところで質問ができます。なお、質問は匿名ですので、公表し、その回答も公表することで、参加者の理解度をさらに高める試みです。

※講演を行うためのZoomの関係上、限定枠はとりあえず50とさせていただきます。焦らずに必要な方にご参加いただきたいと思います。

開催日時:2020年3月28日 午後20時〜22時まで(延長の可能性あり)

参加費用:1480円    

講師:竹林崇(大阪府立大学 准教授 作業療法士)

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