お菓子やジュースよりも、スキンやコインがほしい?? 増加する子どもとゲームのトラブル
現代の子どもにとって、オンライン/ビデオゲーム、Youtube等のライブ配信アプリは生活の一部になっています。
スマホやゲーム機が幅広い世代に普及していることやコロナ禍の影響で『おうち時間』が長く、外で遊ぶことができないことが拍車をかけているのでしょう。
しかし、これらのゲームやYoutubeが子どもの間で熱狂的なブームとなっているのと同時に、中毒性や課金問題といった親御さんの悩みをよく耳にするようになっています。
本記事では、オンラインゲームの課金問題の現状やその対策について書いていきます。
子どものオンラインゲームでの課金問題の現状
よくお話を聞くお話が、小中学生や高校生によるオンラインゲームでの課金を巡るトラブルです。国民生活センターによると、課金トラブルに関する相談件数は2020年度は3,723件であり、2019年度の1.5倍の件数が寄せられたといいます。
オンラインゲームに関する相談のうち契約当事者が小学生・中学生・高校生の相談件数は年々右肩上がりとなっていて、
相談件数のうち金額に関しては、なんと相談の約6割が10万円を超えた金額となりました。
具体的な事例を見てみると、子どもが、「自分の行動を十分に意識することがなく課金していた」り、「悪いことと知りながら親に無断で150万円以上使ってしまった」という方もいるのです。
フォートナイトやマインクラフト、多くの人気ゲーム・アプリでは、アプリ内で課金し支払うことにより、ゲーム内の楽しさ、キャラの見た目/強さ等をグレードアップできる仕組みになっています。金融知識や金銭感覚の乏しい子どもたちにとっては、そういった目に見えないモノとお金の取引は高度で、簡単に理解できるモノではないでしょう。大人も熱中してしまうほど面白いゲームが次々にリリースされているため、今後、皆さんのお子さんでも、ゲームに熱中し、トラブルに巻き込まれてしまうことも大いにあり得ることです。もはやこれらのトラブルは、日本社会全体の問題になっています。とはいえ、子どもにゲームを完全に禁止することはもはや現実的であると思えません。
オンラインゲーム課金への対策とその考え方
子どもが大金を課金してしまった実際のトラブルの原因を、国民生活センターは以下のように整理しています。
保護者が自身のスマホや自身のアカウントでログインした端末を子供に使わせている
クレジットカードの管理が不十分
決済時の認証を設定していない
決済の完了を通知するメールを見落としている
子供に課金しているという認識がない
1〜4は、親の管理やチェックを強化することでまずは対策が取れます。
1. 子ども自身がスマホを持っていないので、親のスマホを一時的に貸し、ゲームをさせてあげているというご家庭が多いと思います。
しかしながら、親という設定のままだと、ペアレンタルコントロール機能(親が子どもに対して、一部機能を利用制限できる設定)が働かなくなってしまうので注意が必要です。
子供用のアカウントをきちんと作成したり、分けて管理する必要があります。
2. 物理的に、クレジットカードの取り扱いにも注意が必要です。クレジットカードの保管場所は子どもにもわかり、取り出し可能な場所になっていませんか?
子どもは、クレジットカードの番号がわかればいいということを、親の行動を見てわかっている可能性があり、自ら手入力で支払い処理をしてしまうかもしれません。
またオンライン課金とは別ですが、クレジットカード自体を持ち出してしまうというおそれもあります。
クレジットカードは常に手元に置き、自宅にいないときは子どもが分からない場所に保管をするなど注意が必要かもしれません。
3. 決済時の認証を設定していなければ、子どもでも簡単に支払い処理ができてしまうかもしれません。
ゲームの端末によって違うものの、クレジットカード利用や支払いをするときの認証を必須設定にすることが可能です。少しの手間にはなりますが、二重チェック機能が働くため、お子様が無断で支払い処理をしてしまう心配が減ります。
4. 決済の完了を見落としてしまうと、子どもの無断課金に気がついてすぐに対応を取る、という早急な対応をとることができません。そうすると、課金の金額が大きくなる、返金申請が遅くなり返金が無効となる、といったより悪い状況に発展するケースが考えられます。
クレジットカードに紐付けられているメールアドレスに通知を送る設定がありますが、受信箱に何万件もの未読メールが溜まっているようなアドレスを設定していませんか?
本当に重要なメールだけに絞って確認できるようにする必要があります。
また、最近はアプリで明細を確認できるので、定期的に、クレジットカード会社のアプリを開いて確認されると良いと思います。
子どもの課金への認識が無いことについて
5の子どもの課金の意識については、とても難しい問題です。お金とは何か、ものを買うという行為の意味、お金とモノの価値・・・お金に関する様々な知識を身につける必要があるからです。
とは言いつつも、金融リテラシーを身につけるには、一朝一夕にはいきません。だからこそ、親の責任として、子どもたちにお金の概念を教える必要があると考えています。親子共に、小さなステップでお金に関する経験を積み重ね、お金の管理に理解を深めていくことができます。
これからは、子どもを持つ全ての親の方々には、子どものゲームのやり方や制限の仕方についてだけでなく、きちんとお金の価値や主体的な管理の方法をどのように子どもに学ばせるかについて考えていただく必要があります。
そして最終的には、親が課金に対して注意し管理をする必要がなく、子どもが自分たちの行動に責任を持ち、親の助けなく主体的にお小遣いを使って課金をコントロールすることが、目指すべき姿であると思います。
最後に
私は、子どもが日々の生活の中でお金について学び、成長していくためのサービスを開発しております。
子どもとお金に関して、皆様の困っていることや不安なことを解決できるようなサービスを作りたいと思っています。
よろしければ、以下のリンクからぜひ皆さんの知見やお力をお貸しください!!
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