1人になりてぇ
ワシ個人を個人として認めてくれる環境が欲しい。
今のような服装髪型にしてから、めちゃくちゃ性別を聞かれる。
ほんとうるせぇことこの上ない。
お前の目の前の人間が男か女かでそんなに変わるのかよ対応がよォうるせぇなボケが、って思いながら女だと答える。そうして「対女用の対応」が始まる。クソうぜぇ。
「女の子だったら~しないと」
「女の子だから~しなくていい」
ワシをワシとして認めろや。お前の中の「女」に無理やりカテゴライズすな。
自分に中性的な魅力があることに幼い頃から気づいていたし中性的な装いも好きだった。
成長するにつれ、決められた制服を着せられ、「女子」とカテゴライズされ、性別による役割を押し付けられ、冠婚葬祭等における「自身の性別によって求められる装いがある」事にめちゃくちゃ抵抗を感じた。しかしそれが大人になるといい事だと自分に言い聞かせて違和感を抱えたままなんとか女性らしくなれるよう生きてきた。
いやもう無理よ。ワシは中性的な美しい人間になりてぇのよ。
もうヤダ。化粧は自分が女装してるみたいな違和感がぬぐえなくて派手なリップは塗れない。スカートは足がソワソワして履けない。女として求められる行動がダルい。カバンを持っただけでパイスラとか言われてジロジロ胸を見られるのが不快。
アラサーになってようやく髪を短く切り、刈り上げ、胸をつぶして平らにし、メンズ服を着て、真の自分になれた気がする。これが本来の自分だと、胸を張って言える。
もう性別とか超越した美しい生き物となり周りを圧倒したい。男だからとか女だからとかうだうだ言わせねぇくらいに。
それだけのために日々食事制限と筋トレを、ゆるゆるながら続けている。