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海外転職の際に日本でやっておくこと

はじめに。

現在(2022年8月現在)、ベルリンのスタートアップ企業でエンジニアとして働いています。
日本を出国前に、ビザだったり住民票の手続きだったりドイツで住むところを予め探したりなど、いろいろやることがあったので、備忘録兼今後の誰かの参考になればということで、自分がやったことを書いていこうと思います。

ビザ編

労働ビザの発行に関して、通常であれば2-3ヶ月はかかるそうです(2022年4月、ビザ申請時)。高度専門職業人的な申請であれば2週間程度でビザが発行されるそうですが、余裕を持って申請することをおすすめします。
必要書類については以下の通りです:

  • Web版長期ビザ申請書

  • 誓約書

  • パスポート用写真2枚(自分はコンビニ横にあるような証明写真ボックスで撮ったのを持っていたのですが、少し画質が悪かったようで受け取ってもらえず、当日撮り直しました…)

  • パスポートとコピー2部

  • ドイツの会社からの労働契約書とコピー2部

  • ドイツ労働局からの許可書とコピー2部(あれば)

  • 労働内容の説明書の原本とコピー2部(専門職の場合。私の場合はエンジニアなので必要で、会社が契約している移住サポート会社に作成してもらいました)

  • 大学の卒業証明書(英語またはドイツ語)原本およびコピー2部

  • ビザ発給手数料:75ユーロ(申請時のレートで日本円で支払い。現金・カード可でした)

詳細についてはドイツ大使館のホームページを確認していただくのがいいと思いますが、その中でも大学の卒業証明書は(大学によっては)時間がかかるので、早めに取得すると良いです。英語/ドイツ語で卒業証明書を提出する必要があるので、通常の発行より時間がかかる場合が多いと思います(自分の場合はGWを挟んでしまったので、英語の卒業証明書の発行に2週間くらいかかりました)。
大使館は(おそらくコロナ対策のためもあり)予約が必須でした。予約はオンラインですぐに取れるのであまり問題にはならないかもしれません(伏線)。

役所手続き編

役所関連の手続きは、日本に住民票を残すかどうかで大きく変わってくると思います。住民票が残っていると、海外に住んでいても住民税の支払いと、国民年金・国民保険の加入が義務になります。日本とドイツの間には社会保障協定があるので年金は二重で納める必要はないし、国民保険に加入していれば一時帰国のときに3割負担で医療機関に行くことができますがあまりメリットを感じなかったので、自分は住民票を抜くことを選択しました。

住民票

手続き自体はとてもシンプルで、市役所に行って転出届を書いて提出するだけでした(普通に引っ越しで市区町村/都道府県外に出るときに使う用紙で、転出先に国名を書いただけ)。

マイナンバーカード

住民票の手続きのタイミングでマイナンバーカードも失効しました。備考欄に「国外転出により返納」のスタンプを押されましたが、実際に返納は求められませんでした。

国民年金

国民年金は海外転出に伴い辞めることができますが、任意で加入することもできるそうです。いずれの場合でも手続きが発生するようなので、手続きの際は年金手帳や基礎年金番号を準備しておくと良いです。ちなみに自分の場合は前職を退職したすぐだったので、厚生年金から国民年金に切り替え、そのまま国民年金を辞めました。離職票みたいなのはまだ手元になかったのですが、市役所の方で厚生年金資格喪失を確認してくれたので特に煩雑な手続きはありませんでした。

国民保険

これも手続きが必要とのことなのですが、自分の場合は前職での健康保険の資格喪失書が出国までに届かなかったため、手続きをすることができませんでした。実質、前職の健康保険が切れてから出国するまで無保険でいることとなってしまいました。

住民税

私のような給与所得者の場合、住民税は1月1日時点で住んでいた市区町村に対してその年の6月から翌年の5月まで支払う特別徴収になっていると思います。私の場合は6月で退職したので、7月から翌年の5月までの徴収については実家に通知を送ってもらい、家族に納税管理人になってもらいました。手続きは1月1日時点の住所の市区町村の役所で行う必要がありました。

ドイツ準備編

家探し

ベルリンは移住者も多く、家探しの難易度はとても高いと思います。実際今も(2022年8月現在)仮住まいから引っ越すために物件を探していますが、なかなか見つからないし連絡をとっても返信がないことが多いです。とりあえず仮住まい探しに、自分が使ったサイトを以下に紹介したいと思います。

  • Coming Home: ここで契約。担当者からのレスポンスは微妙だったがちょうどいい物件が多かった。

  • Wunderflats: 予約できない日付の物件を紹介してくるし、物件数も微妙だった印象。

  • Homelike: Webサイトも見やすく、レスポンスも早かった印象。全体的に価格が高かった。

  • ImmoScout24: ドイツ語サイト。物件数は一番多く、マンスリーの部屋も探せたが、3件問い合わせて返信は0。

個人賠償責任保険

賃貸契約に必要だったため加入しました。契約に必須でなくても、ドイツの約85%の人が加入しているらしく、保険料も高くないため、入っておいた方が安心かもしれません。
(参考: https://allaboutberlin.com/guides/haftpflichtversicherung

  • feather: これに加入。ドイツの定住所がなくても加入OK。家具保険つき。

  • Lemonade: 定住所が必要だったので断念。

その他手続き編

海外送金

ドイツでの給料をもらうまでの間は、予め両替しておいた現金(私はワールドカレンシーショップと、出発当日空港で両替をしました)と日本のクレジットカードをメインに生活していましたが、それでもドイツの銀行口座から他の口座に振り込む機会もあり(主に家賃)、日本から自分のドイツの口座に海外送金しました。Wise(旧TransferWise)を利用していますが、日本で登録をしたときすでに住民票を抜く手続きをしたあとでマイナンバーカードが使えず、本人認証をすることができませんでした(結局サポートに問い合わせて、ドイツの住所で登録し直すことで解決しました)。

銀行・証券口座

銀行・証券会社によっては海外在住の場合は口座を解約しなければいけない場合があるので、確認が必要です。

スマホ

日本で利用中の端末にsimロックがかかっているか確認しておくとよいです。自分の場合はsimロック解除したあとに故障紛失サポートを使用して同じ機種の新端末に変更していたので、てっきりsim解除されていると思ってしっかりやらかしました。

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました!次回はドイツに来てからの手続きについて紹介しようと思います。

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