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たこ焼き式CoC6版⇒7版コンバート論

 CoC公式鯖やXでのCoC7版PL募集を見ていると7版募集増えているなぁと感じる一方、大多数が公式シナリオで同人シナリオそれも6版のものをコンバートして回している人ってもしかして少ない?と思ったので需要があるかは分かりませんが自分なりのコンバート論を言語化してみます。
 コンバートは楽である一方、細かな調整でシナリオを自分好みに調整できて楽しいのでもっと流行ればいいなの精神。


①大部分は基本ルルブ補遺2の方法で問題なし

 元も子もないこというと、基本ルルブp390~p395に載っているやり方でほぼほぼ問題ないです。特に重要なのはp392の技能変換表とp394の「能力値ロール」。6版同人シナリオの大半はこの2点さえ頭に叩き込めばその場でコンバートしながら回せることも多々あります。「技能への修正」に従って+○○%をボーナス/ペナルティ・ダイスで処理しなきゃ……などのスマートな処理はコンバートに慣れてからでも問題ないです。
 それよりもコンバートするうえで避けては通れず、調整1つでセッションがガラッと変わってしまうのは「幸運消費」と「戦闘バランス」です。

②幸運消費と相性の悪いシナリオを見極める

 6版になくて7版にあるもので代表的なものが「幸運消費」。7版プレイヤーならば幸運を消費して失敗を成功にして窮地を逃れたことは多々あるはず。しかし、当然6版向けに書かれたシナリオは幸運消費を考慮していません。つまり幸運消費を採用するだけでシナリオの難易度は少なくとも1段階は下がるでしょう。ただ、1段階下がる程度ならいくらでも調整は効きます。戦闘バランスの項で後述しますが、敵キャラクターの火力を上げたり、判定の難易度をあげたりなどなど。
 しかし、6版同人シナリオの中で幸運消費1つでゲーム性が終わってしまう極端に相性が悪いシナリオ構造があります。それは「道中に脅威となるイベントや遭遇が無く、クライマックスの判定1つで解決するシナリオ」
 公式シナリオメインで遊ぶ人にはピンとこないかもしれませんが、探索が総当たりのローラー的な作業、あるいは勝手にイベントが進行していって気がつけばクライマックスになってこの判定成功すれば事件解決みたいなシナリオが6版には結構あります。そして幸運消費のルールはこれと相性が本当に悪い。
 道中の脅威が無いから幸運を消費するタイミングが無く、気がつけばクライマックスで探索者全員幸運余裕がある中で大事な判定が発生。振る前から成功するのが分かり切っているという盛り上がらないクライマックスで終了。そりゃ全員ファンブルすれば幸運有っても失敗するとはいえ、早々起こらないし、そういうシナリオに限ってその最後の判定に使う技能が推奨技能として事前公開されているため皆50以上持ってきている場面を何度も見た。
 だったら幸運消費を採用しなければいいんじゃないの?という意見もあるかと思いますが、自分は幸運消費は7版の楽しさを担う重要なルールだと考えているため幸運消費をなくすくらいならわざわざコンバートしないかな。

③戦闘バランスは戦闘の位置づけを考えて調整

 7版の戦闘は6版に比べれば出目勝負の面が強くなり、そこに幸運消費も加わることで劇的に面白くなっています(もちろん戦闘メインのシステムに比べたら劣るとは思いますが)。
 ただ、7版の戦闘はそのまま6版に比べると死にやすいです。その理由として敵の攻撃を避ける際、<回避>に単に成功すればいいのではなく、相手の成功度以上の成功度を要求されるため、KPの出目が良いと回避99積んでもイクストリームー19以下の出目を出さないと死ぬという場面もあります。(何?6版は正確には回避と攻撃が両立しないから死にやすいって?6版ルルブ準拠で遊んでいるプレイグループはレアケースなので無視だ無視。)
 そんでこの死にやすくなっている分をどのように調整するかは自分はケースバイケースだと思っています。なんなら自分は基本ルルブ補遺2に記載されている、人間NPCの場合こぶしから20%引いて近接戦闘(格闘)を設定するということを敢えて無視することもあります。調整の際に自分が気にするのはa:この戦闘は避けては通れない戦闘かどうか、b:シナリオ全体やセッションのトーンとしてここで探索者が死んでいいかどうかこの2点です。

避けては通れない戦闘の場合

 シナリオ都合上避けては通れないあるいはほぼほぼ戦闘することになる相手の場合はイクストリームも考慮に入れて難しくなりすぎないように調整します。
 例えばクライマックスの強制戦闘で敵が全体攻撃を撃ってくるから回避で避けてねという戦闘では、元のシナリオの記述通り命中率100%で攻撃判定するとイクストリームで地獄絵図になりかねないから「敵の攻撃は確定でレギュラー成功とする」としてあえて敵のダイスを省略するということもテクニックとしてよくやります。この処理は裏を変えればハード成功で確定で応戦成功ともなるので血の気の多いプレイヤーには受けが良かったです。
 上記の例のように6版同人シナリオではルルブに無い処理が入るオリジナルギミック戦闘も結構あるのでその際も「7版は相手の攻撃成功度によって事故は容易に生じる」という点に注意して調整しましょう。
 避けては通れない戦闘だけど、シナリオが高難易度を謳っている、PLが猛者揃いといった場合は難しい寄りに調整しがちです。

避けて通れる戦闘の場合

 この場合はプレイヤーが積極的に戦闘を選んだあるいは潜入や交渉に失敗してしまったというケースが多いので、特に難易度調整はしないですね自分は。なんなら幸運消費がある分敢えて難易度を上げることもあります。

結局はKPの求めるセッションのトーン次第でいくらでも調整可

 戦闘の調整は調整の仕方が多くてKPの味が出るところの1つだと思います。自分は単発野良セッションメインのKPということもあって、新規探索者の相手をすることが多いので、幸運はバンバン消費させてヒイヒイ言いながら生還してもらおう的なスタンスで難しい方向に調整しがち。

④不定の狂気やサマリーは考えない

 不定の狂気について考慮していないシナリオは多いです。そこは探索者たちのSAN状況をみて最悪無視しても全然いいと思います。シナリオ内時間1日で導入からクライマックスまで行くような構造のシナリオは特に。

6/5時点でここまで。ほか思いつき次第追記します。

 

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