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「ケーキの切れない非行少年たち」 〜 認知機能の課題はビジネス組織にも生じている

児童精神科医の筆者が非行になってしまった少年たちについて事実を辛辣に、彼ら彼女らに本当に必要だったトレーニングについて書いています。
タイトル通りに少年院の少年たちは認知能力が劣っていることが多く、通常の教育を行ったとしても正しく認識することができないそうです。その結果、学校や社会から見放されて犯罪に手を染めてしまいます。また少年たちは自分への認識が他人からの認識と大きくズレており、コミュニケーション上での齟齬が発生してしまうのも認知機能の欠如で課題になるようです。それらの課題は少年院での集団生活で「自己への気づき」を得ることで解決することも多いようです。
私はビジネス上の組織にとっても同様の問題は生じていると思います。非行少年は我々の延長線上にいて、誰も他人事として楽観視せず、自分や属している組織が非行少年のような状態になっていないか認識し改善する必要があります。
本当に他人事ではないなと感じたので、認知機能のズレに対する恐ろしさについて言語化します。

「人間関係辛い」は認知機能が落ちている状態

会社で働いている人の最大の悩みは人間関係のつらさだと思う。本当は業績のために働いているはずが、職場でいい感じにすごすことが目標になっている社会人は多いと思います。人間関係の悩みは他人の認識を恐れている状態、つまり他人が自分に危害を与えるかもしれないと構えているから生じると考えた場合には、「誤った認知の仕方をしている」と捉えて良いと思います。日々余裕のない生活を送っていたりすると、ストレスが蓄積し認知機能が弱まっている状態になっているかもしれません。
会社で人間関係の辛さを感じたら「あ、認知機能が弱まっているなあ。勝手に決めつけちゃってるなあ」と認識することで解決するかもしれません。

他人評価と自己評価の一致

認知能力が欠如してしまったのは意識をすることで解決するとして、日々積み重なった認知のズレは360度評価などで解決できるのではないでしょうか? 半期に一度や四半期に一度に「相手に求めている役割」「評価できる点」「改善したらもっと良くなる部分」「自分がもっとやりたい仕事」などを伝えあうことで、認知機能の弱まりによる人間関係のトラブルも起こりにくくなりそうです。

あとがき: 冬休みは積本消化

1.5日目で1冊消化しました。冬休みは明日の仕事のことを気にしなくていいから、こういった技術書以外の本も集中して読めてうれしい。10連勤して5連休の繰り返しのほうがinputとoutputの効率がよくなりそう。

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