たくさんの人がおなじ年に

2019年に橋本治が亡くなって、同じ年に吾妻ひでおも亡くなっている。橋本が亡くなってからほぼ一年後に、雑誌ぱふで橋本と親交のあったまついなつきも亡くなっている。もちろん単なる偶然であるのだろうが、遠くからただ眺めていただけの人間からすると、なにかしらの因縁めいたものを勝手に感じてしまう。

みなもと太郎・さいとうたかを・白土三平といった超ビッグネームが相次いで鬼籍に入ったのは、言うまでもなく偶然でしかないのだが、やはりありふれた言い方をすれば一つの時代の終わりという感をまぬかれない。わたしもいいかげん年を取ったせいか、若いころには著名人の死は単なる情報のひとつでしかなかったのだが、ひと一人の死の重みが極めて大きく感じられるようになった。それは有名無名などということとはなんの関係もない。

やすらかな眠りを。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?