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キライとキレイは似ている

朝焼けは嫌いだ。
高校生の頃に、眠れなくなった。
7時頃にやっとウトウトしてなんとか午前中に高校に行っていた。

「今日も眠れなかった」
「また朝が来る」

絶望の象徴なのだ。

いまだに朝焼けを見るたびに、暗い内に眠らなかったことを後悔する。
ほら、それは来るべき二日酔いを示唆するものでもあるし。

といいつつ昨日も朝まで飲んでしまった。

隣にいたのは、柔らかくて優しい雰囲気の、人の話を聞くのが好き、という奇特な男の子だった。

相当に酔っ払いながら階段の踊り場から見た渋谷区の街並みは、キレイだった。

キライもキレイも、人に因るんだなとやっと気がついた。
キライとキレイは一文字しか違わないことにも気がついた。

朝焼けは綺麗だ。

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