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組織評価より市場評価が大切な時代かも

他者からの評価は生きていく上でとても大切です。

 とても大切だけど、どんな他者評価を重視するのかを選ぶことも大切で、ここを間違えると一向に事態が良くならないと思っています。

逆に言えば、評価基準を変えるだけで事態はどんどん良くなっていくと思っています。

 

何が言いたいのかっていうと、市場からの評価を重視する価値観を育てるべきなんじゃないかな・・・と思っています。

組織評価と市場評価という2つの軸

2つの評価という考え方

マーケット感覚を身につけよう」という本に、評価には次の2種類あるということが書かれていたのですが、これがやたらと今の自分に引っかかっるのです。

  • 組織からの評価

  • 市場からの評価

ビジネスは市場からの評価だから、市場から選ばれるにはどうすれば良いのかを考えようという主旨の本なのですが、果たして、そんなに明確に市場からの評価だけで物事は動くのだろうか?と本を読んでからずっと気になっています。

僕の感覚では、むしろ組織からの評価が大切なのが日本じゃないか?と。

僕の考える”組織からの評価”

本の中では、組織からの評価とは会社からの評価という意味合いで使われていたように感じます。

代表的なのは出世するための仕事とかがそうで、そういう内向きの仕事ばかりしていちゃだめだよって事なのですが、現実は、この内向きの仕事ばかりなのが日本なんじゃないかな?って思うんです。

 

そもそもとして、家族の中の自分という立ち位置を意識せざるを得ないのが日本人って気がするのです。

例えば、長男は家を継ぐ、墓の世話をする等々・・・家の中での役割を割り当てられて、それを当たり前として育ちます。

それが出来ていないと、あの人はダメだって話になります。
真面目な人は、家族の役割から逸脱した自分に罪悪感を感じたりします。

なんなら、家族の中での役割を全うしているから良い人、全うしてないからダメな人というレッテルを貼りたがるのも日本人らしいとも思います。

そんな風に組織からの評価が大切だって価値観の中で生きてきて、組織からの評価でしか自分の価値をはかる術がなかったって人が大半だと思うんです。

なのに、急に市場が評価する商品を作れってのは無理があると思うんです。

現に、新製品を出そうが、画期的な商品を作ろうが、「この会社はどこ?誰かの知り合い?」という組織評価から入るのが日本人です。

そこをクリアできないなら、どんなに良い商品でも見向きもしない傾向が強いんじゃないでしょうか?

■ 学校教育も組織からの評価

学生時代も、組織からの評価だけが重視されます。わかりやすく言えば学力です。
学力が良ければ良い、悪ければダメという評価をされることになります。

一部、才能により突出した存在になると、学校組織からの評価から外れることになります。

この”才能によって組織からの評価から外れた人”は、次は市場からの評価を受ける対象になることが多いと思います。

例えば、見た目がよくてモデルになった人は、人気や売上という市場からの評価によって価値が左右されるようになります。

スポーツ選手や音楽家なども、そうですよね。
市場からの評価で価値が左右されます。

どれだけスポーツのテストが良くても、どれだけ音楽の試験で好成績を残しても、市場からの評価が低ければ低評価です。

市場からの評価を受けるとは組織評価を捨てることから

組織評価を捨てる時期かも

最近よく思うのが、日本人が一皮むけるためには組織からの評価を捨てて、市場からの評価を重視することこそが大切なんじゃないかな?ってことです。

  • 自分自身をパッと市場に放り出した時に生きていけるのか?

  • 市場から選ばれるにはどうすればいいのか?

これを考えたことがあるのかないのか、どの程度考えたのかって結構大切だと思うんです。

逆に言えば、自身の市場価値が低いことを理解しているので、市場に放り出されないために組織に固執するというケースが意外と多いんじゃないかな?とも思ってます。

■ 市場評価から見れば無駄なことって多いと思う

組織に居ると、資料とか、稟議のハンコやら、会議やらと内向きの仕事がありますが、市場から見れはどれだけ資料を作ったのか、ハンコをどれだけ貰ったのかは全く関係ありません。

  • 市場に選ばれる製品やサービスを作る。

  • 大きな利益を出す。

これだけが求められているはずですから、利益を削るような無駄な資料の手間暇や会議などは要らないし、無駄な作業をするための人員も不要だとなります。

でも、そこで不要な人材として市場に放り出されると困る人たちの抵抗があるから、無駄な作業を残し続けているという側面もあります。

加えて、無駄な作業を必死に頑張ることで上司からの評価を得ることが生き残る道となります。

市場価値の低い人が組織評価が高くて居残るってのは果たして本当に組織としてプラスなのだろうか…と思いますが、組織評価が高い人なら残すべきという価値観が日本人にはなじみがあるので、それでOKとなるのが現状だと思います。

そんなわけで

市場評価と組織評価という2つの軸で観た時に、日本は組織評価に染まり切っていると感じる昨今です。

それの何が悪いのかって人も居るかと思いますが、少なくとも仕事は市場が相手なのですから、市場から選ばれない成果物は要らないし、利益を削るような無駄も不要ってなります。

 

でも、組織評価重視の価値観で生まれ育ってきたという土台と背景が日本人には根強くありますから、市場がどう思おうが家族内のルールが大切、地域のルールが大切、会社のルールが大切という発想の中でしか判断できなくなり、結果として、成長率の低い日本になっているんじゃないかな?とも思います。

さらに成長率が落ちて、先進国とは到底言えないな…ってなって、オシリに火が点いた時にはじめて、市場を見て、市場に受け入れられるように自分たちを変えていくのかもしれません。

それは結局、市場評価重視に切り替えるのか否かは遅いか早いかだけの問題なので、それなら早いに越したことはないのでは?とも思うんですけどね。

 

ずいぶんと日本をぶった切ることを書いてますが、自分自身が組織評価重視の人間だったし、今も根強く残っているので、だからこそ、市場評価の大切さや怖さを感じ、それを書かせていただきました。

で、こう思うんです。

  • うまくいってない所は、組織評価が残っているところ。

  • うまくいくようにするには市場評価に切り替える、もしくは、市場評価重視に変える。

そういう発想転換ができるのかできないのかがカギになるのかな…と思う今日この頃です。

 

ちなみに、「マーケット感覚を身につけよう」という本、この記事で書いていることを理解して、自分自身で実践する上で役立つ内容ですので、よければ。



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