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【0036】 相手目線とは

相手目線に立つ、とはよく言われる言葉だ。

子供の頃から、「相手の立場に立って」と教えられ、大人になって仕事をし出すと一層ものごとの成否を分ける要素になっていく。

しかし、これのなんと難しいことか。

殊に、自分の感情や状況が関わると、人間は結局自分がかわいいので、己を優先させてしまう。

先週の土曜日、疲れ果てていた自分は家でぐうたらしていた。

妻はなにか言いたげであったが、こらえているようであった。

そんな甘えきった土曜日の翌日、日曜日に教えられた。

相手目線に立つというのは、言葉では分かるが、大変難しい。相手の後ろ側に立たないといけませんからね。相手の後ろに立って、自分を見るということですから。これは難しいことです。これができたら商いは簡単です。ところが自分をゼロにして、こだわりとか、あーしたいこーしたいを全部よけて、相手の望むことに応えていく、支援していく、これが相手目線です。

細かな言い回しはご容赦いただくとして、こういったことを教えられ、はたと1日前の自分を顧みる。

「お前が喜ぶためならなんだってするぜ」

という勢いだった自分はいつからいなくなったのだろう。

無言で自分の状況、権利ばかりを主張して、黙っていても飯の出てくるシステムに胡座をかいている自分に虫唾が走った。

「これはいかん」

「どけんかせんといかん」

「こいだばだめだ」

あらゆる日本語で自分を叱咤し、修正を誓う。

いや、難しいことではない。

己がいつからか甘えていただけのこと。

甘えを排し、過去の自分に戻すだけ。

相手の期待に応えてなんぼの自分に戻すだけだ。

大事な人にしょーもない負担をかけてどーする。

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