ポルカ「うわき心」(J.シュトラウス)
いらっしゃいませ。
ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。
さて、"本日のオススメ"は、J.シュトラウス2世作曲の『ポルカ「うわき心」』です。(数字は5-58。名曲解説全集第5巻P58)
ヨハン・シュトラウス2世(以後2世省略)先生。 1825年-1899年(73歳)のオーストリアの作曲家ですね。
ワルツ王。
スメタナ先生が1つ上、フォスター先生が1つ下、そんな時期の方です。
父は、J.シュトラウス1世先生。当時の世自身も当時の人気作曲家で、その下で育ったわけですね。ところが、音楽の道に進ませる気がなかった1世先生は、ピアノ以外の楽器に触れる事を禁じ、2世先生は法律を学ぶ事に。もちろん、ピアノの技術はなかなかのようだったみたいで、弟のヨーゼフ・シュトラウス先生と楽しんでいたようです。
父の反対を押し切って19歳で音楽の世界にデビュー。末弟エドゥアルト・シュトラウス先生も含めて、結局みんな音楽家になっちゃいました。
父との戦いは長きにわたって繰り広げられたようです。
もっと若いころ、ヴァイオリンをこっそり買って練習していたのがばれて壊され、また買って教わっていたら教えてくれていた1世の楽団のヴァイオリニストが解雇され、飲食店に圧力をかけてデビューを阻止しようとしたり。
そしてとうとうライバルとなりましたが、のちに和解し、父亡き後の楽団も2世先生が自身の楽団と合併して面倒を見ていくことになります。
なかなかですね。
そんな2世先生は、生涯に多くのワルツ・ポルカ・カドリーユ・オペレッタ・行進曲などの名曲を500曲近くも残しています。
毎年1月1日に行われるニュー・イヤー・コンサートではシュトラウスファミリーの曲や、まつわりのある曲が演奏されますが、初登場の曲がまだ出てきます。
どの曲を聴いても大変気持ちが温かくなります。
昨日のヴェルディ先生の歌劇「レニャーノの戦い」、イタリア側から見ると独立云々の話になりますが、統治していた方のウィーンに2世先生いたわけです。一部政治的なお話もみられるようですが、そんな世界情勢下でこんなにたくさんの楽しい曲を生み出し続けたのは、感嘆ですね。
そんな先生の本日の曲は、『うわき心』。
先生、42歳ころの作品です。ジャンルとしては、ポルカ・シュネル。
ポルカはチェコの民族舞踊。2拍子系の割とテンポが速めの舞踊曲。
ギャロップとうジャンルが1世先生の時代に流行していたようで、それが衰退したのち、少しゆっくりめのテンポのポルカがでてきたようです。そしてポルカ・シュネルは、テンポの速いポルカ、という事になります。
実際に、踊るために演奏されていたわけですから、いやー、すごいですね。
演奏者によりますが、本日聞いている演奏は、カラヤン指揮/ウィーン・フィルの演奏(1949年)ですが、かなり早いです。踊れるのかな…
どうやら、ギャロップのリズムを持った曲のようで、軽快感がスゴいです。
上記の演奏は、トラックの時間が2分21秒でした。
短い曲に大きなインパクトを与える、J.シュトラウス2世先生。
そりゃ黄金の像も立てられるし、いまだにこれだけ演奏されるわけですね。
毎年定期的に演奏されることが決まっている作曲家なんて、いったい何人いるのでしょうかね??
J.シュトラウス先生、まだ相当数の作品残ってますので、今後たくさん出てくるのでしょう。
本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
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