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レクイエム ニ短調(ケルビーニ)

いらっしゃいませ。

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。


さて、"本日のオススメ"は、ケルビーニ作曲の『レクイエムニ短調』です。(数字は27-161。名曲解説全集第補3巻P158)

ちょっと前から、名曲解説全集の補1~3を、それぞれ、25~27として対象にしていましたが、とうとう27=補が出ました。


ルイージ・ケルビーニ先生。1760年-1842年(81歳)の、イタリア生まれのフランスの作曲家。

同年生まれの有名な作曲家はいないようですが、モーツァルト先生が生まれて、4年後に誕生しています。


チェンバロ奏者だった父親から基本的な音楽の教育を受け、18歳頃~20歳頃にはボローニャとミラノで作曲などの音楽を学びます。

20歳ころに、オペラ『クィント・ファービオ』で、オペラ作家デビュー。

24歳頃にはロンドンに行き劇場の音楽家として活動し、28歳頃からパリに移り、フランス語オペラ『デモフォーン』を発表するも不発。3年後に『ロドイスカ』を上演すると、ここで大成功を収めます。

生涯に30以上のオペラ作品を生み出す、オペラ作家の誕生です。


宮廷礼拝堂音楽監督に就任し、これを機に宗教音楽や室内楽曲を多く作曲。62歳頃から亡くなる年パリ音楽院院長を務め、後進の育成にも多大なる影響を与えました。

ちなみに、リスト先生がパリ音楽院を受験した際に落とされた時の音楽院院長が、このケルビーニ先生だったわけですね。


事情としては、パリ音楽院のピアノ科は人気だったため、国内の学生しか入学を許可していなかったそうで、技量やケルビーニ先生の悪意ではないようです。


ベートーヴェン先生が、同時代の最も尊敬する優れた作曲家としてあげたケルビーニ先生。

心情の深い内面性と、劇的な表現力、ドイツ的ともいうべき重厚さをもった作風で、ベートーヴェン先生に大きな影響を与えました。なるほど、確かにのちのベートーヴェン先生を表現する際に用いられるワードが並んでますね。


そんなケルビーニ先生が作曲した本日の『レクイエムニ短調』。レクイエムは、ハ短調とニ短調を作曲しており、この曲は2曲目で、第2番と記載されてる事もあるようです。

『レクイエム』というタイトルの曲を2曲以上作った作曲家は他にいない気がしますが、今後、出てくるかもしれません。その時を楽しみにしつつ。


ケルビーニ先生ご自身の葬儀のために作曲をしたとのことで、74歳頃に着想し、76歳頃に完成。

おそらく色々とみる限り、ケルビーニ先生ほぼ最後の方の作品のようです。

この翌年に弦楽四重奏曲6番が作曲されているようで、気になりますね。

ハ短調と違って男声合唱のみになっていますが、ニ短調はパリの大司教が女声に反対だったためのようです。


なるほど、確かに厚みのある曲ですね。

ベートーヴェン先生はレクイエムを作曲していませんが、もし、しかも若い頃にレクイエムを書いていたら、もしかしたらこんな感じだったのかもしれません。


本日の音源は、chor enoさんのチャンネルを視聴しながら書き進めてきました。ありがとうございました。


本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております。

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