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パシフィック231(オネゲル)

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。


さて、"本日のオススメ"は、オネゲル作曲の『パシフィック231』です。(数字は7-155・名曲解説全集第7巻-P153)


アルテュール・オネゲル1先生。1892年-1955年(63歳)の、フランスの作曲家でしたね。

前回の登場は、交響曲第5番「3つのレ」の回でした。


本日の曲『パシフィック231』(交響的断章(運動)第1番)は、オネゲル先生が時代の寵児となるきっかけになった曲です。


「パシフィック231」は、蒸気機関車の型。

ヨーロッパの蒸気機関車の軸の配置の表記法で、詳しくはわかりませんが、先輪2軸(動輪の前にある)、動輪3軸(メイン)、従輪1軸(動輪の後にある)で、通常は「2-3-1」と表記をするそうです。

この「2-3-1」、アメリカ式だと「パシフィック」の愛称で呼ばれているそうです。つまり、パシフィック=231、みたいです。

ちなみに、国や地域が変わると、表記も変わるようで、日本だとまた別の表記になるみたいですけど。


オネゲル先生、機関車を心から愛していたようです。「私にとって、それは生き物であり、他の人が女性や馬を愛するように、私は機関車を愛した」と。

鉄オタさんが作った鉄道音楽ということになります。


曲の構成としては、蒸気機関車が走り出すところから始まり、徐々に早くなっていき、高速で疾走し、最終的に停車する様子を描写した曲。ただ、オネゲル先生自身は、「単に機関車の音を模倣したものではない」と仰っています。先生曰くは、もう少し精神的に深いもののようです。

ちなみに、パシフィックを選んだのは、当時の重機関車の中でも、高速が出せた型だったからのようです。


いやー、良いはまり具合ですね。


実際に聞いてみると、なるほどと思います。

確かに、全体構成は描写しているような構成ですが、決して描写音楽ではないですね。

だから『A列車で行こう』みたいな楽しい感じではなく、過酷な機関車の旅路を表象的に表していると思うと、なるほど、確かに先生の言うとおりだな、って思います。


本日の音源は、Bartje Bartmansさんのチャンネルを視聴しながら書き進めてきました。ありがとうございます。


本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております。

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