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【重要事項説明】上下水道が“私有(私設)”だったらどうなる問題!!

新宿生まれの新宿育ち。
自称・元シティーボーイであるワタクシは、“市街化区域”にはめっぽう強いですが、『市街化調整区域』や『区域区分の定めのない都市計画区域(←非線引き都市計画区域と言ったりしてます)』はめっぽうなじみがない

なので、逆に(←出た『逆に理論』あはは)メッチャ興味があって、たとえばそこで“半農半X(エックス)”を試みたい。
もちろん、家庭菜園すらやったことはないが。
でも大事なのは外面だ。
さっそく“ワークマン”で外面を整えよう。

・・・というようなことを夢想しながら、朝日新聞の書評で紹介されていたこちらの書籍を読んでみたらすっげーおもしろい。宅建講師稼業のみなさん、ぜひにご一読を。

たぶん、いままであんまり上手に説明できなかった(←それぞれの“力量差”はあると存じます、百合子です)『開発行為(開発許可』と『区域区分の定めのない都市計画区域』との関連とか、縦横無尽にしゃべれるようになりますよ。

めざぜ宅地建物取引士♪

宅地建物取引業者(ざっくりいうと不動産会社)は、売買契約や賃貸借契約を締結する前に、宅地建物取引士(←宅建試験に合格しないとなれない)に、買主や借主になろうとする側に、その物件のデメリットも含めて法定された『重要事項』というものを説明させなければならない。

つまり、不動産取引においてとても大事な局面となる「重要事項説明」は、宅地建物取引士でなければできない。

そんでね、ごく普通に言われてることとして、なのでみなさんもご承知のことと思いますけど「不動産に掘り出し物なし」だ。

たとえば「わ、これ安い!!」
なぜならば。
「え、この土地、建物を建てられないの?」
「え、再建築できないの?」
などなど。

まぁこれは極端は話であるとしても、建蔽率とか容積率、抵当権の設定の有無、土砂災害警戒区域か、はたまた今度は“水害”だ、“ハザードマップ”だ、などなど。
重要事項の説明をまちがえちゃうと、かなりめんどくさいことになる。
ということと次第で、かなり専門的な法知識がないと、宅地建物取引士の“仕事”はつとまらない。
なので、試験では“それ”が出題されるわけでね。

そっか『問題は上下水道である』だ。

さて。
限界分譲地です。

「空き家問題」はもちろんのこと、「老朽マンション問題」も、まぁそこそこメジャー(旬の話題)になりつつある昨今、それと似たような話なんだけど、もう一段スケールアップした“ややこしさ感”が、どうも「限界分譲地」に漂っているようですね。

そんでね、書籍を読みまして、「あ、そっか」「なるほどね」といまさらながら合点したところがありました。

『自称・元シティーボーイであるワタクシ』の最大の弱点でした。

宅建試験には“詳細”は出題されないから「スルーしていたところ」とも言えます。
それがこれ。
保証協会(全日・ウサギのほう)の「重要事項説明書」のスクショです。

4.飲用水・電気・ガスの供給施設および配水施設の整備の状況

もしもの世界。「①飲用水」が「私営水道」だったら!?

『自称・元シティーボーイであるワタクシ』から言わせてもらいますと、だって都会に住んでるボクちゃんなんだから

飲用水:公営水道に決まってるでしょ、アハ〜\(^o^)/

・・・弱点なのですよ。
2.私営水道
3.井戸
実態を知らんのです。

講義では「別荘地とかだと私営もありますよね」という程度の話でスルーしておりました。

いや、“それ自体”は知ってますよ。
3年前かな、某栃木県の某那須塩原というところの広大な高級別荘地を扱う会社さん(←人事部長が宅建ダイナマイターズの某氏)で、彼から「新人研修やってくれ」という連絡があったので行ってみたとき、せっかくだからと、ものすごく広大な別荘エリア(千代田区の何倍だ、みたいなことを言ってた)をクルマで案内してもらいまして「ほら、これが水道設備ですよ」と見せてもらった。
なんじゃこのデカさ。
そもそも池があって、これが水道の元になるらしい。
「このメンテナンスを別荘管理の自分ら(会社)でやるってことだと、とてもたいへんなんじゃないの」と聞いてみたら「だから水道代、高額に設定してますよ」と。
ぶったまげる額。
そんな高額だと文句こないのか、と聞いたら、あはは、そうでした。
高級別荘地でしたね。
ビンボー人はいません。

そんなわけで、シティーボーイ&シティーガールのみなさんは“都市計画の恩恵”をたっぷり受けていますから、上述のとおり、ごく当たり前に“完備”となる『飲用水・電気・ガスの供給施設および配水施設の整備の状況』なんだけどね。

ところが。

“都市計画の恩恵”が届いていない、つまり税金が投入されていない(上下水道など“都市施設”が公的に整備されていない)区域で民間業者が開発した分譲地となると、上下水道が自前、つまり分譲地を買った所有者たちでの「私設・私営」となったりするそうだ。

書籍のP.28から引用させていただきます。

(限界分譲地の上下水道は私設の水道設備が多く)より深刻なのは実はこの私設の水道設備だったりする。たとえば住宅分譲地内の道路が私道だった場合、それは個人の私有地として、基本的に公的な補修工事は行われず、所有者の自己負担で修繕するしかないのだが、水道設備においても同様で、公共事業でも多額の出費を要するような水道の維持管理を、せいぜい数百世帯の住民が結成した管理組合で続けている実態がある。これが並大抵の話ではない。

限界分譲地 繰り返される野放図な商法と開発秘話

ですよね。
並大抵の話ではないですよね。
排水においても同様、だそうです。

P.30から引用させてもらいますと。

これは排水施設でも同様で、基本的に公共の下水道が配備されていない地域は、限界分譲地に限らず個別の合併浄化槽を使用して生活排水を処理するが、これも住宅団地によっては「集中浄化槽」と呼ばれる専用の私設下水道設備を使うこところもある。その集中浄化槽が抱える問題もまた、上水道と同じである。

限界分譲地 繰り返される野放図な商法と開発秘話

重要事項説明書でいうと、ここですね。

汚水・雑排水。集中浄化槽だと共有設備。せめて個別だったら・・・

所有権ってやつは・・・

不動産の所有権って、やっかいですね。
自分の手元に来ちゃっうと(所有者になっちゃうと)、所有者責任という名のもと、面倒なことに巻き込まれたり。
「所有することの怖さ」っていうのもあるんじゃないかなー。

でもまぁ、建物の所有権だったら建物自体を取り壊せば(←解体費がかかるから結局みなさん“空き家”のままにしてしまいますが)、つまり権利の客体を消滅させちゃえば消滅させることができるからまだいい。

しかし土地は、この世から自分で消滅させることができない。
となると「所有権を誰かに移転」するしかない。
トランプの「ババ抜き」のジョーカーみたいですね。

それ、持ってってー。
いえーい、やったー!!

ところが、またやってくる。
相続とかでね。
そして生み出されたのが『相続土地国庫帰属制度』だが、これがまたすこぶす使い勝手が・・・

と、すみません、話にキリがなくなっちゃいます。
続きはまた別の機会に。

ということで今回は、おすすめ書籍として「限界分譲地」のご紹介でした。
最後までおつきあいくださいましてありがとうございます。

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