まさかの延長戦突入

買い物に行く度に値札が変わっているのが当たり前になってきてしまった。いやいや、これはただの便乗値上げでしょ?と疑ってしまう程にどれもこれも値が上がっていく。

普段は納豆卵かけごはんを基本とした粗食だが、成城石井のクロワッサンがたまの楽しみだった。4つで約400円だったのでひとつあたり約100円。パン屋でひとつずつ買うよりは安い、と言い訳しながら買っていた。それが4つで約500円になったかと思ったら、先日、3つで約500円となってしまった。悲しいが、成城石井のクロワッサンには別れを告げることとなった。

普段は納豆卵かけごはんを基本とした粗食だが、トマトのカプレーゼもたまの楽しみだった。スライスしたトマトとモッツァレラチーズを交互に並べ、オリーブオイルをかけたおしゃれなあれ。だが、モッツァレラチーズが気軽に手が出ない値段になってしまったので、絹ごし豆腐で代用することにした。重しを載せて一晩おくと、食感がモッツァレラチーズに近いものになるのだ。これでやっていけると思っていた。けれど、切らしてしまったオリーブオイルを買いに行ったら、これまでは798円で買えたサイズが1890円になっていて諦めた。代わりに、オリーブオイルではない、普段から炒め物などに使っている風味も何もない植物油で代用することにした。キッチンの戸棚からオリーブオイルが消えたことで、戸棚にゆとりスペースができた、と思うことにした。モッツァレラチーズもオリーブオイルも無いトマトのカプレーゼはもはやカプレーゼはなく、ただの低予算レシピの豆腐サラダだ。

私は訳あってこの1年、美容院禁止令を自分に命じていた。去年の今頃、どこかに旅行したいと思ってLCCサイトを見ていた時。外貨で表記された航空代金を日本円だと思い込み、激安航空券だと思って買ってしまって予算の倍以上かかった旅行をした。なので節約生活をしなければいけなくなり、その一貫として美容院禁止令を発令した。2、3ヶ月に1回、自宅の洗面所で髪の毛だらけにしながら散髪した。

その禁止令がそろそろ解ける頃なので、予約をしようと1年ぶりに美容院の予約サイトを開くも、今まで指定していたメニューが見付からない。「カット・シャンプー&ブロー込み」という最低限のメニューが無くなることなんてある筈が無い、とメニュー画面を何度も上に下にスクロールした。信じられないものが出てきた。3200円だった「カット・シャンプー&ブロー込み」が、4500円になっていた。あまりにも値段が変わり過ぎていて、気付かなかったのだ。

私の本命の美容院は遠方にある。なかなかそこまでは行けないので、この美容院はサブ的な存在で多くは求めておらず「安い」という理由だけで選んでいた。なのに4000円を超えてしまっては、サブから退いてもらわねばならぬ。

1年間自分で散髪していると、鏡で見えない後ろの方の髪はかなりしっちゃかめっちゃかになっているであろう自覚がある。それをどうにかしてもらおうと、禁止令が解ける日を待ち侘びていたのだが、まさか延長戦に突入することになるとは。

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