見出し画像

介護保険サービスにおける要支援と要介護の違いと現場の実情




こんにちは、今回は、介護保険サービスにおける要支援と要介護の違い、そして現場の実情についてお伝えします。

要支援と要介護の基本的な違い

介護保険サービスを利用する際に重要なのは、「要支援」なのか「要介護」なのかという点です。

要支援

  • 日常生活に少し困難があるが、適切な支援があれば自立した生活が可能な状態

  • 要支援1と要支援2の2段階

  • 主に介護予防サービスや総合事業サービスが提供される

要介護

  • 日常生活を送るのに常時介護が必要な状態

  • 要介護1から要介護5までの5段階

  • 介護度に応じて様々な介護サービスが提供される

総合事業について

総合事業は、要支援1・2の方や事業対象者向けのサービスで、市町村が中心となって実施する地域支援事業の一部です。介護予防と日常生活支援総合事業とも呼ばれます。

注意: 地域によってルールが異なるため、お住まいの自治体の情報を確認してください。

サービス内容の違い

  1. 要支援の場合

    • 介護予防を目的としたサービスが中心

    • 例:運動機能向上プログラム、栄養改善指導

    • 総合事業のサービスも利用可能

  2. 要介護の場合

    • 日常生活の支援や介護サービスが中心

    • 例:訪問介護、デイサービス、施設入所

  3. 総合事業

    • 要支援者と事業対象者が利用可能

    • 例:訪問型サービス(訪問介護相当)、通所型サービス(デイサービス相当)

現場の実情:ケアマネージャーの視点から

1. 要支援者の担当件数

2024年4月から、要支援者1人を3分の1としてカウントする変更がありました。これにより、ケアマネージャーが多くの要支援者を担当できるようになりました。

2. 要支援者のプラン料

要介護者と比べて報酬が少ないのが現状です。

  • 要支援者:約4,500円/人

  • 要介護者:

    • 要介護1、2で約15,000円〜17,000円/人

    • 要介護3〜5で約20,000円/人

この差により、要支援者の受け入れに消極的な事業所も存在します。

3. サービス提供の課題

要支援者向けのデイサービスや訪問介護は、加算が算定できなかったり、基本報酬が少ない傾向にあります。そのため、要支援者を受け入れる事業所が減少している実情があります。

4. 総合事業の地域差

総合事業は自治体によってルールが異なります。サービス内容、利用方法、費用について地域ごとに違いがあるため、事前に自治体の情報を確認する必要があります。

まとめ

  1. 要支援者、要介護者の違いと総合事業の役割を理解することが重要です。

  2. 適切なサービスを受けることで、自立した生活を目指すことができます。

  3. 制度や現場の状況は変化しているので、常に最新情報を確認しましょう。

  4. 介護保険サービス利用の際は、地域包括支援センターやケアマネージャーに相談することをおすすめします。

  5. お住まいの市区町村で実施されている総合事業サービスについても積極的に情報を集めましょう。

介護保険制度は複雑で、地域や個人の状況によって適切なサービスが異なります。疑問点があれば、遠慮なく専門家に相談してください。適切なサービスを受けることで、より良い生活を送ることができます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?