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シロノワール

2024年3月1日(金)
ここ最近はコメダ珈琲でネタの打ち合わせをしたりコントを書いたりすることが多い。コーヒー自体はそんなに安くはないけど、豆がついてきたりプラス100円でたっぷりサイズにできたり、それからあまり注文しないがフードメニューはどれもボリューミーで、値段に見合った満足感があると思う。僕はいつもたっぷりのアイスコーヒーとかの、なんとなくコスパが良さそうなものくらいしか頼まないが、こないだついに以前から気になっていたシロノワールを頼んでみた。想像していたサイズが大きすぎたためか、「そんなに大きくないなー」というのが第一印象だった。しかし一口食べて見ると、このシロノワールという商品は700円もしながら、畏れ多くも僕が食べ物に対して一方的に押し付けているルールに抵触しており、僕とシロノワールとの間で一触即発の事態となった。この僕が一方的に押し付けているルールというのは、一つの料理の中で「温かい」と「冷たい」が共存してはいけないというものである。ルールというと自分勝手なので、訂正すると、僕はそれが嫌いなのだ。歯が、おかしくなってしまう。脳が、びっくりしてしまう。ガラスは急激な温度変化を与えると割れてしまいますよ。このシロノワールという商品は、熱々のパンの上にキンキンに冷えたソフトクリームが乗っかっていたのである。なんとも許しがたい料理ではないか。友人は「パンにソフトクリームを乗せて食べる」と僕に助言をした。一回の食事の中で、冷たい料理は冷たいままで、温かい料理は温かいままでそれぞれ美味しく食べることができるが、それらを同時刻に口の中に入れておくなんて考えられない。何がしたいのか分からない。しかし、意外にも、コメダ珈琲のシロノワールのように、温かいと冷たいが共存している料理というのは少なくない。例えば納豆ご飯は炊きたてのご飯に冷蔵庫から出した納豆を乗せて一緒に食べる。おろしうどんは湯気が出てるうどんの上にひんやりした大根おろしを乗せて一緒に食べる。僕は納豆ご飯を食べる時は極力ご飯を冷ますし、おろしうどんはおろしを馴染ませて温度を均一にしてから食べる。それから、熱々のご飯の上に刺身を乗せる海鮮丼だけは絶対に受け入れられない。温かい生魚が美味しいか?僕がなぜここまで温度にこだわるかというと、お互いの良さを打ち消しあっているからである。冷たい食べ物が温かい食べ物に触れると生温かく、温かい食べ物が冷たい食べ物に触れるとぬるくなる。冷たい食べ物は冷たいまま、温かい食べ物は温かいまま食べるのが美味しいからその温度に設定されているというのに、わざわざお互いが美味しくなくなる方向に盛り付けている。シロノワールに戻ると、ソフトクリームはパンのせいで溶け、パンはソフトクリームのせいで冷める。衝撃だった。別々に、ソフトクリームは別の皿に乗せて出せば良いのに。そしたらソフトクリームは冷たいまま、パンは温かいまま、双方が望む形で食べることができる。なぜ乗せるのか?なぜ国民はそれを良しとするのか?僕には到底理解できなかった。結局シロノワールはソフトクリームを先に食べ、後からパンを食べた。シロップもかけてないので本来食べてほしい食べ方とはかけ離れていたと思う。なぜ双方が美味しくなくなる食べ方なのに温かい食べ物と冷たい食べ物を一緒に食べるのか、今一度その愚かな行為を見直して頂きたい。
たきざきでした。また来ます。

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