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暗記はダサくて、理解重視がクールか?

滝川沙希です。
今回は、暗記について、内田貴博士の見解を紹介します。
内田先生は、ベストセラーの教科書を執筆なさった方ですね。

暗記か理解か

最近は、何事も丸暗記はよろしくない。理解を優先すればよい式の言説が目に付く印象です。

しかし、はるか昔に「法律を学ぶには、暗記しないで、理解しなければならない」(我妻栄『新版民法案内第1巻』)と指摘されていたそうです。

我妻栄(わがつまさかえ)という民法学者は、近年まで民法の解釈を方向づけた人といってよいでしょう。改正民法により、影響力は落ちたと思いますが、骨子はまだ残っているともいえるでしょう(これから勉強する方は、読まなくてよいですが)。我妻博士は、理解重視派だったわけです。

しかし、内田先生は異論を唱えます。
「法律学の勉強が外国語の学習にたとえ得るなら、暗記せずに理解せよと、というアドバイスはやや奇異である。外国語の勉強に、暗記せずに理解せよ、などと助言する人はいないだろうからである。」

そして「法律学の学習に『記憶する』という要素は不可欠である。民法の学習だけでも、膨大な量の概念や原則・ルールを記憶しなければならない。・・・」

どう受け止める?

内田先生の言い方はまったく身も蓋もありません。しかし、私もまったく同意見です。
というのも、学者ではない私のような人間は、試験に合格するかどうかが、重要なのです。
合格には一定程度の知識がなければどうにもならないでしょう。
「膨大な量の概念や原則・ルールを記憶」することから逃げることはできません。

かといって、条文を一から暗記というのも、これまた精神論的な方向です。やはり過去問と向き合い、出題のされ方に着目しつつ、暗記していくのが王道だとおもいます。

まとめ

暗記は過去問演習の過程で行うのが、クールだと思います。

できればサポートお願いします。法律学の勉強の苦痛から少しでも皆様が解放されるように活動しています! 新規六法の購入費用に充てていきます(笑)