瀧本の映画感想 第八回「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」

おはこんにちばんわ、瀧本だ。「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」が公開されてからちょうど一週間が経った。これを読んでいる君たちも公開初日頃にはもう観ていたに違いない。僕?僕はね前回の記事から分かるように一度観た。しかも二度ならず三度も観たぞ(自慢じゃないぞ)。今回はまあ、三回も観たし、それといって書くことも無いと思うんだが、メモ程度に綴っていこうと思う。

※以下、ネタバレを含みます

MCUが展開されて十年も経った。少年が青年になり、青年が成人になるには十分な時間だろう。MARVEL作品に限らず、多くのヒーロー漫画やアニメはヒーローと敵(ここからはヴィランと書かせてもらうよ)側に分かれ、どんな過程を踏みながらも最終的にヒーローは悪の野望を断つ。これが当たり前と思わせる(日本人は漫画に多く触れる機会があるからそれこそMCUに触れる前から王道として当たり前の認知をしていた)十年間だった。どんなときもすんでのところで悪の野望を止めてきたのだ。そんな結末を多くが期待した。いくら最強のヴィランでもその野望は止めることは出来るんじゃないかって。しかし、インフィニティ・ウォー(以下、IW)はそんな当たり前を見事に裏切った。

いつかそんな展開が来ることはわかっていたかもしれないが、あのMCUだからこそ、しかもあのサノスの野望だぞ。阻止して話が終わるのに決まっている。逆にどう阻止するかが見ものだと熱狂的なギークファンは思っていた。私もそうだった。5つまでは集めても6つまでは集めれないとか、集まっても左腕を負傷させたりだとか。そんな当たり前の結末を楽しみに期待した。

不敵に笑ったサノスが「パチン」と指を鳴らした。悪の野望は達成されたのだ。順調にインフィニティストーンを集めるサノスにハラハラしながら、ヒーローたちの健闘に興奮した。惜しくもヴィジョンを助けることができずマインドストーンを壊した瞬間は悲しみもあったが同時に戦いが終わった安心感が押し寄せてきたが、サノスの堂々たる姿、不吉な雰囲気のBGMにそんな陳腐な感情は消され、ただただタイムストーンの力を見せつけられた。その直後にきたソーにおお!と叫びたくなるほどやっとやっとこれでようやく本当に終わると思った。その直後指は鳴った。

多くのヒーローたちが消えていく最中、我々自身も残っていくヒーローたちも何が起きたかわからなかった。これが、”アベンジャーズ”なのか・・・悪の野望は阻止されるそれを十年かけて作り上げてきたMCUだったんだぞ・・・いつもの鮮やかなエンドロールはなく消えていくタイトルが終わりを突きつけ、スタッフロールが淡々と流れていくのに呆然と眺めることしかできなかった。スタッフロールを終えて次へのキービジュアルを観て、”Thanos will return”の文字を観て新たな期待と不安を呼び寄せ我に返った。

一度目はただ困惑しかなかったが、二度目三度目はヒーローたちとブラックオーダーとの接戦、ワカンダでの総力戦でキャップやパンサーは対人なら強いけど対軍だとなあまり見栄えしないなというケチまでつけるほど気楽になった(ハルク出てきてくれ〜〜〜)。とまあ、十年かけ作って来てファンの期待を一度リセットさせ、これからのMCU展開からもファンを離れさせないものとした。

『たかが娯楽だが、されど娯楽』この作品にはこの言葉を送って締めよう。

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