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〔16〕「ダーティ・ワーク」

ローリング・ストーンズのレコードがCDに変わったのは
「ダーティ・ワーク」からだったと思う。
1986年、私が33才のときのアルバムだ。

2人の子育てで、毎日アップアップしてたころ。
ただうちは 田舎の私の両親が自分たちの旅行を兼ねて ひと月に一度3日~4日泊まりに来てくれてたので、ずいぶん助かった。車で来るのだが、父は「首都高速がこわい」と時間をかけて国道できた。
親が来ると、私一人で買い物に行き 本屋で立ち読みができるのがうれしかった。それに、孫たちにもいろいろ買ってくれたし。

もう少し長くうちに居てくれてもいいのにと思っていたが、共働きだった両親はやっと来た定年後に 今までまったくできなった旅行をするべく、うちを拠点としてその後出かけるのだった。
今思うと、両親が 老後の一時期旅行の楽しみが持ててほんとによかった。
親が楽しんで暮らすことが、子供にはうれしい。
私たちも、子供たちが安心するよう人生を楽しまなければ。

さて、音楽を聴く生活からは程遠い日常を送っていた子育ての時期だが、
ローリング・ストーンズだけは細々と聴いていた。

赤ちゃんのときは昼間は音楽などかけられなかったが、子供たちも少し大きくなり、試しに昼間ストーンズをかけてみた。
でもどうもストーンズをかけると子供の機嫌が悪くなるので 
やっぱストーンズは青春の音楽なのねと反省し、子供たちには歌のおねえさんのやさしい童謡を聞かせていた。

子供たちが寝静まったあと 子供たちの寝顔を見ながらヘッドホンでストーンズを聴いていた。
子供たちの目の届くところにいないと何かあってもわからないので、必ず子供のそばで聴いていた。
 
このアルバムの曲「One Hit」の歌詞に
I don't need no security 
というのがあるのだが、
子供の暴走思春期には 歌の意味は全く違うのだが 慰められた。
「うちの子は、安心 安全 安定なんていらないんだ。
そして親の私も、そう生きていくんだ」
って思ってた。




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