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38・R・ストーンズ好きのスピリット・3~Beast Of Burden


中学生の息子が、「ピアス開けさせろ」と言ってくる。
”勝手に開けりゃいいじゃん”と思ったが、そうすると私に何か報復されるから、とりあえず許可を取ろうと思ったのかもしれない。

基本、家庭生活に支障ないことは勝手にやってくれと思っていた。
(学校から文句言ってくるが、それは私がテキトーに対処すればいいので、家庭生活には支障なし)

息子が中学に入って間もないころ、髪を茶色に染めて学校へ行ったら、先輩に生意気だと殴られた。
が、息子は私に「黒染め買ってきてくれ」と言うと、髪を黒くして 翌日平気な顔で学校へ行ったのだ。私だったら、絶対学校へ行きたくないのに。(まあそもそも私は茶髪になどしないが)
それを見て「こいつは自分で解決できるんだ。じゃぁ勝手にすれば」と思うようになった。

娘のキキコも中学生のとき「農民の訴え状」なるものを私に寄こした。
開けるとそこには
「年貢米を減らしてくれ」の代わりに
「門限を遅くしてくれ。 ピアスを開けさせろ こづかいを上げろ」エトセトラの自分に都合のいい要求が書き連ねてあった。
(歴史で習って思いついたらしい)
 
兄のタタオの思春期の嵐がそこそこ収まり、ホッとした私に、
今度は、妹のキキコの嵐が来るとは・・・
「お母さん、このごろお兄ちゃんとケンカばかりしてやだ」
と泣いていたキキコがお兄ちゃんと同じように反抗期に突入。
私が「お母さんは、お兄ちゃんでボロボロで、もうキキコとやり合う元気は残ってないんだ」と言ってもおかまいなし。
(そりゃそうだ。違う人間なんだから、「アナタは 反抗期は なしね」というわけにもいかない)
おまけに、キキコはお兄ちゃんから
「オレはお母さんと戦ってひとつひとつ権利を獲得していったんだ。
お前も簡単にピアスあけられるなんて思うなよ」などとあおられるもんだから、やる気十分。


まるで Beast  Of  Burden  のような、なんて疲れる毎日。
しかも、荷物(思春期の子供)をほっぱり出すわけにもいかない。


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