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4・手作りも楽しい♪

東京に出て来たころは学生で仕送りの身なので、服代にそれほどお金はかけられない。2年目からは 自分で洋服を作ろうと思い立った。

夏休みとかに田舎に帰ると、洋裁学校に行ってる友人を訪ねては作り方を教えてもらった。
とうとう、その友人は 服の作り方が載ってる雑誌の付録を
「これに、襟やら、何でも作り方がのってるから」と私にくれた。
友人にとっちゃ、自分が学校で習ってることをただで教えて、
ずいぶん迷惑な話だったのに、気持ちよく教えてくれたっけ。
これで、シャツブラウスくらいはつくれるようになった。

東京にもどってからは、近くの親戚のおばさんにミシンを借りて 作った。
親戚といっても、何十年も付き合いのなかった父のいとこで、
私の東京での下宿があまり決まらないので、父がいとこに頼んだことから、久しぶりに付き合いが始まったというわけで、私など初対面だったのだ。

けど、おばさんは、近所にいいアパートを見つけてくれて、かつ、時々食事に呼んでくれるなど、とっても私によくしてくれた。

で、ミシンも借りに行ってたのだが、
私は コーデュロイは一定方向に裁たなきゃいけないことや、
ウール地は霧吹きしてアイロンをかけてから裁つなんてことを
何にも知らないものだから、
そのたび、おばさんは あわてて、私に教えるのだった。

おばさんには
「あんなに何にも知らないで、服なんて作れるのかと思うんだけど 
形になるから不思議」

などと言われてた。

今、これを書いてて、
お金を出してくれた親をはじめ、いろんな人のお世話になって、
私のおしゃれ生活は、成り立ってたんだなぁと思った。
感謝!

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