59・学歴ロンダリング


息子は  高校中退後  ガテン系やうちの自営業で働いていたのだが、25才で通信制高校を卒業した。
それが、41才になって突然「通信制の大学を受ける」と言い出した。
夫は、大学の社会人講座に通ってるときに息子を誘って連れていくなどして 大学の雰囲気を味わわせてあげてたようだが、
私は、息子は仕事で忙しくて勉強する気などないだろうと思ってた。
 
それが、誰に勧められてもいないのに 突然 通信制大学を受けるという。しかも、受けるのは私たち夫婦の母校の大学だという。
私たちはそこで知り合って結婚したので、この大学に行かなければ息子は生まれていなかった。
 
息子は、仕事も家庭も落ち着いた今になって 何かに挑戦したいと思ったそうだ。そして、やってないのは勉強だけだと。
今はそこそこ自由になる金もあるのに ゴルフとか遊びに向かわず勉強に向かうとは、まったくもってよくわからない子だ。
息子「いや、もう遊びはもうやり尽くしたから」 なるほど。
 
もっと、びっくりしたのは、その大学に受かったことだ。
夫婦で、狂喜乱舞のうれしさ。(また、キキコに出来の悪い子ほど と言われそうだが)息子が大学に行くなど想像もできなかったからよけいだ。
まあ、卒業するのは大変らしいが 大学受験に挑戦して受かったと言う事実は自信になるだろう。
 
入試は、論文3つだったので、苦手の英語をどうするかが課題らしい。「オレもお父さんと同じだよ。This is a pen から始めるよ」
(もしくは英文科卒の奥さんに教えてもらうつもりらしい)
 
息子の父親(夫)は、高校入試のとき中学の先生から 高校は無理だからと就職を勧められたという。
もちろん県立高校は落ちて、2次募集でもぐりこんだ私立高校で勉強に目覚め This is a penから辞書を引き引き勉強して大学に行ったのだ。
大学の構内で中学の同級生に会い、「何であなたがここに?(あんなに勉強できなかったのに)」とびっくりされたという。
 
夫「これで卒業すりゃあ、あいつ 学歴ロンダリングできるな」
 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?