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「仕事はできるけど、問題がある人」問題について考えた。/書かないよりは、まし。11

最初に書いておくと、そういうことがどこかで具体的に「問題」になっているとかではないんです。
ただ、仕事柄、いろいろな働く人と出会っていると、ふとこんな「問題」があるかもなと思って、最近、断続的に考えていたしだいで。

業界・業種によってその存在率は違うのかもしれませんが、「仕事はできるんだけど、それ以外の面で何か問題がある人」を、たまに見かけます。

(仕事はできるけど)時間にルーズとか、お金にルーズとか、時々大きなミスをするとか、部下・後輩への言い方がきついとか……。
もし、僕が上司の立場だったら、そういう人をなんだかんだでフォローしてしまうかもしれません。
彼や彼女がまわりに与える悪影響を割り引いても、会社に対して多大な利益を与えるとしたら、多少目をつぶるというか、裏でフォローするというか。
実際、そんなふうにフォローされているから、そういう人は会社に居られるのでしょう。

でも、時期も時期で、そういう人が新入社員の憧れの存在とかになると、ちょっと「問題」化する気がします。
なぜなら、「仕事はできるけど、問題がある人」に憧れるのは、(倫理面とは別に)かなりハイリスクだなと思うのです。

「仕事はできるけど、問題がある人」として生きていくのは、なかなか大変です。
(そんなにかっちり書く気もなかったのですが)その理由を3点あげると……。

1 そもそも「仕事はできる」と認めてもらうのが大変
ここでいう「仕事はできる」は、他の大いなる短所を打ち消すくらいの「仕事はできる」なので、周囲にそう認めてもらうには時間がかかります。
編集者で言えば、1、2冊だったらビギナーズラックで売れる本がつくれたりすると思うのですが、そこで急に調子に乗っても、組織で浮くだけでしょう。

2 「仕事はできる」状態を維持するのが大変
「仕事はできる」状態を今年だけでなく、来年再来年と維持するのは大変です。
しかも、そもそもまわりから特別視されるほど「できる」人なら、「できて当然」みたいな雰囲気もあるので、ハードルが上がります。

3 「仕事はできる」人でなくなったときが大変
これが一番大変かなと想像します。
「仕事はできる」から、他のあれこれを許されていた人が、「仕事もできない」状態になったら、一気にまわりは冷たくなります。
そして、「仕事以外」でその人が巻き返すのは、現実的には難しいのではないでしょうか(だって、そういうことが不得意だから、仕事一本に賭けていたんでしょうから)。

というわけで、「仕事はできるけど、問題がある人」として生きていくのは、有無を言わさぬ仕事力を働く限りずっと見せつけないといけないという、「仕事できる地獄」を歩む生き方です。
そういう生き方ができるのは、本当に一握りではないかと。

若い頃は、そういうアウトローな人に憧れる時期があるのかもしれませんが、自分にその適性があるか、よく考えたほうがいいです。
でないと、最悪「仕事もできないし、問題がある人」になって、誰もフォローできなくなりますから。

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