学校の下駄箱の思い出

下駄箱のことなんて、たいしたことないだろう、と思うかもしれない。書いてみると色々出てきた。奥が深いような、そうでもないような。

古代では、よくラブレターを入れる風習があったという話も聞いた。アニメでは学校一の美少女の下駄箱を開けると、山となったラブレターがあふれてでてくるという描写もあったように思う。

ラブレターだと思ったら、果たし状だったという小説なども見かける。

現代でもラブレターがどこかでは続いているのかもしれないが、スマホ全盛ではチャットアプリによる告白という手段に取って代わられたと言われている。もちろん、その間には、キャリアメールによる告白という世代もあった。

下駄箱との出会いは幼稚園からだろうけど、残念ながら記憶がないので特に語れない。

小学校では扉なしのオープン型の上下に分かれているタイプで、クラスごと出席番号順だった。上の段が上靴で下の段が靴だ。真ん中の板は少し短くて下に長靴も入れられる設計になっている。

オープン型なので、よく置きっぱなしの上履きに画鋲を入れる、いじめ、嫌がらせをする人が少数ながらいた。

また低学年は下のほうのみを使い、上級生になると縦の段数が増えたのも覚えている。

中学のときはオープン型だったか扉付きだったか記憶にない。たぶんオープン型だろう。

そして高校のとき、我が学校では、扉付きのロッカータイプで、カギも全員分配布されたのを覚えている。上下の隙間もほとんどなく、紙一枚ならなんとか押し込むことはできるかもしれないが、厚みのある封筒となるとちょっと無理だろう。すなわちラブレターを入れるのは無理だということだ。

逆に、いたずらをすることも当然無理で、いじめでゴミをいれるなんていう小説を見かけるけど、少なくともうちの高校ではそういうことはできない。

それから、中身が分からないので、学校内にいるか、それとも帰宅または登校前なのかを下駄箱で確認できなくなる。

扉付きだと、たまに変なものを入れているらしい人もいるようだ。だいたいの人は靴くらいしか入れないけども。

入れるといえば小学校時代、下駄箱にバレンタインチョコが入っていたことはあるので、そういうこともできる。小学生は他人にチョコをあげたのを見られたくなかったので、こうやってひっそり渡すこともある、らしい。

細かい話になるが、新学年初日、下駄箱を使いたいところだけど、出席番号がわからないと、下駄箱を割り当てられていない。だから初日はビニール袋を持っていって靴を教室まで持っていっていたと思う、たぶん。入学式なり始業式なりをしてから、下駄箱の割り当て作業とかがあるんだった気がする。

高校はゴムスリッパのようなものだったので洗わなかった。しかし、小学校では上履きなので、毎週週末になると持って帰って洗うという習慣があった。

あとは記憶が定かではないけども、カギを掛けたまま、カギを紛失すると、大きなペンチいやニッパの大きいのみたいなもので切断しなければならなくなる人もいたと思う。そして新しい自分で買ってきた別の錠をつけるのだ。標準品は銅製で、買ってきたものはよく色が着いているので、それなりに目立った。カギが面倒でダイヤル式の錠に付け替えている人もいた。

教室のロッカーも同様にカギを掛けるところが多いと思う。

それから何かあったかな。出席番号順について、若い子が上で次の子かその下というふうに縦順だった。別に横順でもいいと思うんだけど、いつも縦だったと思う。なんでだろうね。古くから縦書きと同じなのかもしれない。それが代々継承されてるんだろう。

ちなみに、大学や専門学校では靴のまま、土足が基本なので、下駄箱自体が存在していなかった。高校ももしかしたら靴のままの学校もあるかもしれない。

小説と現実は、こういう細部において違ったりすることもある。学校によっても違うからなんとも言えないけど、ちょっと注意するとリアリティは高まるかもしれない。神は細部に宿るともいうし。

以上、下駄箱の思い出でした。

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