さよなら夏の日~台湾最南端のビーチにて~
家で仕事する時は、いつもFMをかけています。
本日8月31日は、朝から山下達郎の『さよなら夏の日』を何度か聞いています。9月に入ってどれだけ暑かろうと、やっぱり気分としては「夏は8月まで」なんですよね。各ラジオ番組には、この曲のリクエストがたくさん来ているようです。
そして私は、この曲を聞くと、ちょうど今頃の時期に行った台湾最南端のビーチを思い出すのです。今回はそのお話です。
◎表紙写真は、墾丁最大のビーチ・南湾。
台湾屈指の人気リゾート・墾丁はやっぱり良かった
沖縄より南に位置し、海に囲まれた台湾ですが、海水浴場は多くありません。台湾島の東側は断崖絶壁、西側は工業地帯や養殖場などが続くためです。ましてや、水がきれいといえる所や、サンゴ礁の海岸はさらに限られます。そんな貴重なサンゴ礁ビーチの一つが屏東県の墾丁(クンディン)。台湾最大のリゾート地で、夏には台湾中から若者が押し寄せます。台湾南部の大都市・高雄から高速バスが24時間運行している(現在の状況は不明)ことからも、どれだけ多くの人がやってくるか想像できます。
そのためメインストリート周辺は、深夜でもかなり賑やか。
海はきれいだし、街は明るくて活気があるので、大学生でなくても気分が上がります。私もとても気に入りました。2013年、日治台湾の歴史調査のために、私はひと夏を高雄で過ごしました。その折に連れて行っていただいたのです。
静かで美しい小湾ビーチ
墾丁エリアにあるビーチのうち、最大のものが南湾。確かに活気にあふれていますが、私は隣の小湾の方が気に入りました。こじんまりして、ホテルのプライベートビーチも併設しているほどなので、適度に落ち着いています。景色も、ちょっとハワイのひなびた海辺のよう。シュノーケリングが大大好きな私は、ここで時間を忘れて、熱帯魚を見ながら泳ぎまくりました。
墾丁の宿は山ほどありますが、どこもリゾート価格で高いといわれます。でも、8月末(晴れて気温の上がる日なら10月まで泳げます)以降の平日なら、プチホテルは値下げ交渉できました。確か1泊素泊まりで、トイレ・シャワー付きのこぎれいな部屋が一人1200元ぐらいだったと思う。
ビーチから宿に帰る道すがら、風はもううすら寒いほど。ああ、台湾最南端でも季節はもう秋になりかけているのだなあと思いました。その時、暮れかかる海を見ながら浮かんだのが、『さよなら夏の日』でした。ちなみに一緒に行ったのは恋人ではないし、「最後の虹」も出ていませんでした。それでも夏の締めくくりに、それもビーチで聞く曲としては、これ以上のお似合いはないのでは。
夏の台湾南部は海から風が吹くので、台北や東京より涼しいように感じました。そして1年で最も果物が豊富。台湾らしさを満喫するなら夏がベストと私は思っています。
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