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2021古民家合宿 4日目 火と水


今朝、パンが大好きな少年はパンをゲットすることが出来なかったようだ。
「だから仕方なく、バナナを一切れだけ寂しく食べた。」と言っていた。
彼は、一人っ子なので、兄弟との食べ物の争奪戦などは普段の生活には無く、競争に慣れていない為、朝ごはんを食べ遅れるのだろうか。
栄養豊富な食べ物は競争に強い兄弟達が先にとっていってしまう。
朝は寒いんだよああ。と言っているから、朝は何か温かいものを口に入れた方が良いだろう。子ども達は学習をするためにこの古民家来ている。
奥多摩の古民家生活の中に頭が良くなる何かがあると狙って自ら参加しているのだ。

12時から昼食を20分程度で済ませると、皆各々川へと向かう準備をする。
川までは歩いて10分。12時半過ぎからたっぷり1時間、川に身を投じる。大声で叫びながら飛び込み、夢中で流され、ただひたすらに石を投げる。
帰宅して午後の学習に備え、15時まで1時間の昼寝をして体力を回復。
17時から夕食を20分程度で済ませると、皆んな各々有楽庭に行って焚き火を開始する。
具体的な何かをしているわけではないが、火を囲んで話したり、畑の横でじゃれたり、肉を焼いたり穴を掘ったりと火の近くではそれぞれが自由である。風呂の順番が来るまで存分に遊ぶ。


川も焚き火も自然の一部であり、同じ瞬間は一度もない。
絶えず変化し続け、視覚的にも感覚的にも重要な自然のエッセンス含んでいる。
子どもたちはその自然のエッセンスを吸収うする様に体験を繰り返しているのである。

考えてみると、これは日々の生活を都会の中で過ごしている時と全く異なった意識状態である。都会では、コントロールしにくい自然をなるべく避けて生活しているので、自然と向き合う時のスイッチはほとんどオフになっているが、奥多摩ではむき出しの自然がある為そのオンオフがそこらかしこに転がっている。
都会の子どもたちは自らが生まれた土地の自然を必要としているかの様に、皆の体調は回復し、顔色も良くなる。


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