🏃:解脱と中学入試

僕は今朝、解脱(げだつ)した。つまり悟りの境地に達した。長らく苦しんできた難問、「東京女子大の周りを走っているときに例のマラソンおじさんに会ったら、どう対応すべきか?」に答えが見つかったのだ。

今朝は気温28度だったが朝6時に起きて10キロ走った。苦手な例のマラソンおじさんに出会わなければいいな、と強く念じていたが、走り始めて10分程たって抜かれた。後ろから急にバタバタと足音がしたかと思うと、僕をあっという間に追い越して視界から消えた。顔は見えなかったが「ドヤ顔」をしてた。それから30分程たってまた抜かれた。

その時に急に解脱したのだ。年齢・職業・住所不詳で、いつも同じダボダボの灰色のTシャツと擦り切れたシューズのおじさんに追い抜かれたからって、それがどうした?僕と関係ないじゃん。 ここは公道だし、僕には遅く走る天賦の人権がある!そもそも僕の方が装備は立派だぞ..etc.etc.

というわけで僕は今後は彼を無視して走り(れ)ます。もとはと言えば、僕が右回りに走ったため、左回りの彼と頻繁にすれ違い、互いに意識せざるを得なかったという歴史的経緯があったのですが、僕が左回りに政策転換してからは、問題の規模が小さくなっていたのです。ある国の外交政策の転換が、緊張関係を含んでいた2国間関係を好転させる、ということに通じるものがあると申せましょう。

ところで解脱すると頭脳が数学的になります。そこで中学受験生に出題です。「ランナーAは某女子大の周りを1キロ7分で走っている。女子大の周囲の距離は1.4キロである。ランナーBは、ランナーA を追い越してから30分後に再びAを追い越した。ランナーBは、1キロを何分で走るかを求めなさい」

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