出し得のぶっぱ

よく格ゲーで「ぶっぱ」という単語を聞くと思います。おそらく語源は「ぶっ放す」で、基本的には、「当たらなかったら痛い反撃を食らうから普通は出さないのに、よくわからないけど出す」ぐらいのニュアンスかと思います。

で、このゲーム。他の格ゲーと違い、QD範囲になるとちょっとした飛び道具はもちろん、ダッシュ弱パンチすら気軽に出すと大変なことになるゲームで、もはやすべての技がぶっぱ、と言っては過言ですが、平均的な格ゲーと比べると、攻める側のリスクが高いと思います。

さて、そんなこのゲーム。「コンボを絡めない生超能力技なんて、BGかND避けから反撃食らうじゃん」という状況が多々あります。そして、「いや、見てから余裕でBGされるのに、なぜ危険をおかして超能力技を出すの?」と思う場面も多々あります。俺も出します。

理由としては、最初の方の記事に少し書いたのですが、俺の中では「勝つ=1000ダメージを奪う」なんですね。食らう方のダメージは、全くの別問題なんです。
よって、「相手は操作ミスでも判断ミスでもいいから、とりあえず出しまくってる攻撃のどれかを食らいやがれ」と思って超能力技も出します。極端に言えば、1000ダメージ奪える分の攻撃を出してなければ、それは最初から勝てなかった試合になってしまうんです。

すると、フレイムシュート(バーンの強ショット)ぐらいがちょうど話しやすいのですが。あれ、硬直が長いから、慎重に使いたい超能力技だと思うんです。でも、もしBGされても確定反撃を食らわない間合いであれば、出してもいいかなと思うんですよ。何回も出せば、どこかでQDにあたったりNDにひっかかったりして、ダメージを奪えるのではないか、と。
ということで。
・反撃されなかったエアクレは全部正解
・反撃されなかったトラクレは全部正解
・反撃されなかったアースゲイルは全部正解
・QD強だろうがBBだろうが、反撃されなかったら全部正解
・反撃されなかったエアスラは・・・さすがに運
という感覚で、とりあえず出してます。
反撃されても、○回に○回ぐらいは有効、という見方で正解かどうか考えます。

他のプレイヤーさんの話を聞いてると、よく、「相手を誘導する」という話も聞きます。「こうすれば、相手がこう動くから、ここを狙う」みたいな感じですかね。
ただ、俺はそういうのができるほどは上手くないので、以前の記事で言ったようにQD弱やQD強は「どう動くかはわからないけど、動くだろうからそこを狙う」で攻撃をしているし、超能力技に関しては「とりあえず出す」で出してます。特に、1Fが勝負を分けるのであれば、1F(0.0167秒)悩むだけでダメージを与えられるかどうかが変わることになります。悩んでる間に正解がどんどん減っていくのであれば、とりあえず出す、という選択肢が出てくるのが当然だと思っています。


あえてここ(エアクレの項)でいいますが。
トラクレ分離、あれ、動きを読んでるのではなく、動くタイミングだけを予想して分離してます。QDなのかNDなのか通常移動なのか超能力技なのかわからない(つまり、防御なのか攻撃なのすらわからないし、わかろうともしない)けど、動きそうなタイミングです。
この「動きそうなタイミング」というのは、他人思考なので、もちろん読めません。極論では「違うことを考えていたから動き出しが遅れた」とか読める人はいません。あくまで、自分なら動くであろうタイミングであるとか、今までの対戦経験で当たったタイミングなどの集大成になります。きちんと言語化できてないけど、そういうことです。


ということで、うまくなったから当たる、という考えはなるべく避けています。認識として、鍛えようと頑張る場所は、実力の部分だけです。

  • 確定ダメージを取れるのは実力

  • 確定以外は、相手の防御方法は、他人の思考は読めないので運

  • 反撃を受けない使い方は実力

  • 反撃可能な回避をされるかどうかは、他人の思考は読めないので運

  • 反撃を受けるような回避の存在や状況の把握は実力

というところでしょうか。
「当たる可能性が高まるかもしれない使い方」は考えたり選択したりしますが、必ず当たる場面などはありません。あくまで可能性が高まるだけです。防御に関しては、極力安全であるようには注力していますが、何度も言ってる「勝ち=体力1000削る」だけは忘れず、ダメージを食らう確率が上がっても当たる確率が上がるなら(リスク・リターンのバランスは注意しつつ)できるだけ採用するようにしています。

このあたりが、ともすれば「ぶっぱ」と言われるような使い方かもしれません。防御もザルく見えるかもしれません。ただ、俺の思考としては、こういうことです。まあ、良いから出せ、と。


ただ、逆に考えると。例えば、こちらが反撃されるような防御(回避)方法を潰すことを中心に動くとします。すると、もしかすると相手は「反撃の目を潰されてるから、反撃できなくてもいいからダメージを受けない防御を優先しよう」と思うかもしれません。そうなってくると、相手側がダメージを与える攻撃の総回数が減ることになります。最初の理論のように「勝ち=1000ダメージを与えること」だとすると、反撃できない防御一辺倒に追い込めれば、相手の勝ち目を減らせることになります。

中級者に上がる頃には見えていると思いますが、反撃を受けるような超能力技は使うことを控えるようになります。それはつまり、相手の攻撃パターンが減っていることになるんですね。そうなると、防御・回避の読みが当たる確率が高くなります。もし、相手が1つの方法でしか攻められないところまでくれば、読みは100%当たります。そう、思考を読んでいるわけではないのに、相手の手を読める確率が上がってくるんですね。
「どうも動きが読まれるんだよなぁ」と思う人は、手癖など本当に予想されている部分を調べることも大事ですが、攻めパターンが少なすぎて確率的にいつも防御されていないかを考えてみるのも良いかと思います。
そう、プレイヤーはみんなサイキッカーですが、「思いつきでBB」「思いつきで生超能力」をがっつり読めるエスパーではありません。


ということで。
みんな、もっと、ぶっぱしようぜ!


以上。

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