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GⅠ 宝塚記念

 2024年6月23日(日)に行われるGⅠ宝塚記念の追い切り指数、各馬の評価と追い切りの評価、予想印と買い目になります。
※Twitterには馬券購入締め切りと同時に予想印・買い目を公表します。
※オッズや当日の馬体重、馬の状態次第で買い目を変更することがあります。変更は締め切り5~10分前までに行うようにします。ほとんどの場合、馬体を見て印・買い目を変更します。参考にしていただける場合は、5~10分前に印・買い目を再度ご確認下さい。


簡易評価まとめ

 詳しく述べようと考えていたことをまとめて表にしたものです。時間が無く、長く書くことができなかったので表にまとめました。

カッコ内の評価は想定です。

各馬の追い切り評価

カラテ

 1週前の速い時計を出した追い切りはありませんでした。
 最終追い切りは非常に負荷が強く、近走で最も終いを伸ばす内容だったといえるでしょう。また、併走馬もかなり動いていたので先着することは出来ていませんが、負荷をかける意味では良い追い切りでした。ただし、明らかな格上を相手にして一気にレースレベルが上がる今回に最終追い切りのみで臨むのは臨戦過程として大きくマイナス評価をせざるを得ません。負荷はかけられていることから指数的な上昇はありますが、正直急仕上げの感が否めませんしそう大きな状態面での上昇は見込めそうにありません。

ジャスティンパレス

 1週前追い切りはさほど力を入れた追い切りのようには見えませんでしたが、時計は80.0秒台と全体のペースとしては速かったです。終いは併走場に並ぶまで追われていますが11.7秒と物足りず、最終追い切りでどうなるかという内容でした。その最終追い切りはラスト2Fから11.3秒のラップを連続で出しました。併走馬の前に出てからゴール前に一杯に追われています。馬の頭の動きからしっかり我慢させる内容と負荷をかける内容を両立した追い切りと評価できます。若干終いによった内容で時計は1週前・2週前と比べれば遅くなっていますが、この馬にしては良く終いが伸びている印象です。
 昨年の宝塚記念時の1週前追い切りは79.6-64.7-50.0-35.6-22.6-11.4を一杯に追われて出しています。終いには0.2秒の減速がありますが、道中のペースも速く調子の良さを見て取れる内容でした。さらに最終追い切りでは6Fは82.2秒と映えませんが、馬なりでラスト2Fを11.5-11.3秒のラップでまとめています。近走との比較からは最も動いているといえるかもしれません。
 昨年と比べると今回の追い切り内容は負荷こそ軽く映りますが、馬の状態的には遜色ないデキにあると見て良さそうです。指数も昨年が60.4、今年が63.9と上昇しています。有馬記念では大きな期待を背負って4着に破れていますが、指数は48.5と今回とは大きく離れた数値でした。そこから状態的に上回ったものと考えられることからすれば、今回こそ期待に応える競馬が出来るかもしれません。

シュトルーヴェ

 1週前追い切りは徐々に加速していき、ラスト2Fを11.3-11.2のラップでまとめる非常に良い内容でした。併走馬が速く先着とまではいきませんでしたが、1週前としては上々の内容です。ただし、最終追い切りはその内容を受けてかかなり緩く、調整レベルにとどまっているように感じます。これまで重賞に挑戦するようになった近2走では、1週前追い切りだけでなく最終追い切りまでしっかり負荷をかけていたのですが、ここへきて疲れを気にしたのかもしれません。特に前においた馬と距離を詰める様子がない点は気になりました。
 個人的には前走がこの馬のメイチだったと感じています。指数的な問題もありますが、追い切りの中身としては、前走の1週前追い切りと最終追い切りのどちらもが3Fのラップタイムが12秒台であったのに対し、今回は13秒台と悪くはないにせよ上積みを感じる内容ではありませんでした。3Fに12秒台のラップを出した上でしっかり加速ラップを踏める馬はそう多くはないのですが、この馬は前走でそれが出来ていた数少ない1頭でした。今回は若干終いを伸ばすことに重点を置いたのかもしれませんが、前走ほどの追い切りが出来る状態になかったのかもしれません。

ソールオリエンス

 2週前から終いを伸ばす内容で速い時計を出しています。それを受けた1週前追い切りでは全体時計は振るいませんが、4Fから加速しはじめてラスト1Fが10.8秒と非常に良く伸びています。併走馬の前に出てからゴール前に追われてよい反応を見せており、状態としては近走で最も向上していると評価できそうです。最終追い切りは状態を確認するレベルに留めた馬なりの内容でしたが、それでも状態面は前走以上にあるように見えます。
 個人的には有馬記念の1週前追い切りの内容が最も良いと考えていましたが、終いを活かすことこそ実力を発揮するために必要だと考えれば今回の内容こそソールオリエンスにベストな内容なのかもしれません。その意味では追い切りとしては過去一の内容と捉えて良いかもしれません。

ディープボンド

 1週前追い切りは6F79.2秒で道中のペースも速いですが、終いに減速しています。また、これまでほぼ確実に叩き一杯の追い切りを行っていましたが今回は強めの程度に抑えており、前走の疲労が残っているのかもしれません。最終追い切りは馬の動きこそ軽やかでしたが、全く時計を出しておらず全体的に馬なりで流した内容でした。追い切りの経過を観察してきた中では初めての内容で非常に困惑しています。ここまで負荷の軽い内容でこの馬はレースを迎えることを認識できるでしょうか。
 昨年のこのレースの追い切りでは1週前追い切りは一杯に追われて6F79.8秒、ラスト1Fが11.3秒と良い内容でした。最終追い切りは今回と同じように馬なり単走の追い切りですが、6Fは81.2秒と負荷をかけられています。指数は62.2で今回とは差があります。昨年ほどの状態で出走できるかは疑問です。

ドウデュース

 5/30から速い時計を出し始めており、6/9にはラスト1F10.9秒を出しています。そして1週前追い切りではF79.8秒、ラスト2Fは10.9-10.8のラップでまとめており併走馬を並ぶ間もなく抜き去っています。正直この追い切りをされると評価せざるを得ませんし、これを本番で再現することが出来るのであれば敵はいないと思います。ドウデュースの過去一の追い切りと見て良さそうです。最終追い切りはこれとは全く異なる内容で、時計的な負荷ではなくこの馬の課題である気性面に対応する内容でした。終いの伸びは一切考慮せずに、道中のペースと折り合いを重視して直線では併走馬を抜かさないように我慢させられていました。併走馬に並んでから行きたがる素振りというか完全にスピードを上げる態勢になった場面がありましたが、鞍上が手綱を引いて我慢させていました。やはり気性面の課題は未だ解決できているわけではないようですが、厩舎としてこれに対応する追い切りが出来ている点、そしてそれを馬がクリアできた点はかなり高く評価して良いでしょう。
 指数的には前走ドバイターフ、そして前々走有馬記念以上で過去最高の数値です。状態面に疑いの余地はありません。

ヒートオンビート

 1週前追い切り、最終追い切り共に時計自体は速いです。1週前追い切りは6F80.4秒で全体的なペースは速かったですが、終いに0.2秒の減速で11.6秒。いったんは併走馬から抜け出したものの、そこから失速して抜き返されていました。一杯に追われてのものでしたから、評価することは出来ないでしょう。最終追い切りは栗東芝コースで6F77.4秒でした。同じコースでドウデュースが81.5秒でしたから非常に速い時計であることが分かります。道中のペースも速く、ペースの速さで負荷をかける方針であることが分かります。ただし、馬なりではありますが終いが12.2秒と物足りないです。
 前走の追い切りが終いに比重を置いた内容で、良く伸びていたことを考えれば負荷のかけ方としては一変しているといえるでしょう。この馬には前走のような内容が適していると考えていましたが、結果を見れば今回のような追い切りに変更するのは納得です。大きな状態の向上を感じることはありませんが、加工しているようにも感じませんでした。

プラダリア

 1週前追い切りは個人的に前走と同じような内容に移りました。時計面では前走時の方が出てはいるものの、ラスト2Fまでは緩く、そこから加速する内容で共通しており、その加速具合も似通っています。今回は併走馬に先着することが出来ていますが、前走時の併走馬が良く動いていたのに対して今回の併走馬はあまり動かない印象でした。最終追い切りは正直評価できる時計でもなく、終いの反応もかなり鈍く映りました。近2走の最終追い切りも同じ坂路での追い切りでしたが、馬なりで今回以上に時計が出ていました。今回は終いに追われて12.7秒です。ただし、昨年の宝塚記念の最終追い切りとはほとんど変わらない内容ですので、それほど気にする必要は無いかもしれません。ちなみに昨年の指数は50.3と今回とは差があります。 

ブローザホーン

 今回の出走馬中おそらく最も調教映えしない馬で追い切りの動きが参考にならない1頭でしょう。
 1週前、最終共に坂路で時計を出さずに馬なりで併走馬と並んで走る内容でした。正直これだけからでは評価が出来ないような追い切りでした。
 2週前の土曜の追い切りではCWコースで終い重点で速い時計を出しており、ラスト2Fを11.6-11.5のラップタイムで走っています。京都大賞典以降最も終いを伸ばした追い切りで、状態的には問題ないように考えられます。
 調教映えする馬が多数いる中では評価しにくいですが、決して劣っているわけではないように思います。

ベラジオオペラ

 2週前追い切りから6F82.0秒、ラスト2Fを11.2-11.2のラップタイムとすでに時計は出ています。1週前追い切りは評価できる内容で叩き一杯とはいえラスト1Fは10.8秒とこの馬最速の終いを披露しました。終い重点とはいえこれまでの追い切りのほとんどがそうですし、全体的な時計も伴っています。特に前走との比較からは間違いなく状態は向上していると評価できます。最終追い切りは近走の傾向と異なり坂路で行われています。1週前追い切りの内容を踏まえて状態の調整・維持の目的であると推測できますが、思っていたより時計が出ていないように感じました。
 指数的な面からも前走以上と評価できますし、ここがメイチ仕上げでしょう。

ヤマニンサンパ

 近走と比較してかなり負荷をかけられた追い切りでした。1週前、最終共に全体的な時計は振るいませんが、終いを伸ばす内容で強めに追われています。ただし、その分これまでの追い切りで重視されていた道中のペースは遅く、指数的な上昇はありません。追い切りで映えるタイプではない分、他馬と比較した際には評価しにくい1頭です。

ルージュエヴァイユ

 2週前追い切りでは6F80.0秒、ラスト1F10.8秒を全体的な加速ラップを伴って出しています。道中のペースも速く、非常に負荷の強い内容でした。1週前追い切りでも負荷を緩めることなく6F79.8秒、ラスト1F10.8秒を一杯に追われて出しています。最終追い切りは坂路で調整の内容でした。
 前走の追い切りも評価できるものでしたが、今回はそれ以上でしょう。特に京都コースということで末脚を活かすために終いに重点を置いた内容のように感じましたが、全体的な時計や道中のペースからすれば馬の状態に疑いの余地はありません。指数的にも前走から大きく上昇していますし、ドウデュースに匹敵するレベルです。間違いなく今回がメイチでしょう。

ローシャムパーク

 3週前から速い時計を出しており、ここへ向けての準備はかなり念入りに感じます。
 1週前・最終共に馬場の内を通過しており、時計通りの評価は難しいでしょう。それでも終いの伸びは疑うところがなく素質を感じさせる走りでした。ただし、それ以前の問題を感じる追い切りで2週にわたって頭を高くして行きたがる様子を見せていました。かなり鞍上が手綱を短くして抑えている印象で気性面での問題を感じさせます。解放してからの伸びは流石で状態面の問題は感じませんでした。

追い切り評価まとめ

 S評価1頭、A評価2頭、B評価5頭、C評価1頭、D評価2頭、E評価1頭と半数以上がB評価以上です。やはりグランプリレースですね。

追い切り指数

 80越えがドウデュースとルージュエヴァイユの2頭、ローシャムパークもそれとほとんど遜色ない数値です。
 前走から最も指数を下げたのはシュトルーヴェ、最も指数を上げたのはルージュエヴァイユです。シュトルーヴェは指数的には前走がメイチと見て良さそうです。逆にルージュエヴァイユはエリザベス女王杯以降指数を上げ続けており、そこからさらに一気に上昇させています。
 平均指数は61.7と非常に高指数ですが、グランプリレースになるとやはり追い切りに力が入るがゆえに時計が出る傾向にありますので、平均指数もそれに応じて高指数になりますね。ただし、調教で走らない馬がヒートオンビートとプラダリアそしてブローザホーンの3頭おり、それらは平均指数を下回っていますが指数の最大値はさほど気にすることはないと思います。一方で指数の下降と追い切り内容については注意すべきでしょう。

予想印と評価

◎ ドウデュース
◯ ジャスティンパレス
▲ ローシャムパーク
△ ベラジオオペラ・ルージュエヴァイユ
☆ ブローザホーン

 今年の宝塚記念は2006年以来の京都開催です。昨年までの宝塚記念で好走していたとしてもコースが変われば適性も変わるので同じように考えることはできないでしょう。特に阪神と京都で最も意識すべきだと思うのはゴール前の上り坂の有無です。京都は登り坂がなく、直線前までの下り坂を活かしたスピードのある馬が好走しやすいコースです。また、外回りでの開催となることからしても立ち回りで戦ってきた馬には少し辛く、長く脚を使える持続力に加えて切れ味をもつ馬の評価を上げるべきでしょう。
 さらに今年はどうも馬場が渋る予報になっており、重馬場を想定しなければなりませんが、さすがに不良馬場にまではならないと思います。当日にどのくらい降るかによるかもしれませんが、改修後の京都競馬場の水はけの良さからすれば稍重までなら回復するかもしれないとも考えています。重馬場で結果を出した経験のある馬はそう多くなく、この点で適性を考慮する必要もあるでしょう。
 予想展開にあたってはこれといった逃げ馬がいないことが大きな問題ですが、先行馬は内からベラジオオペラ、ディープボンド、プラダリアが挙げられます。その中で逃げて勝ったことのある馬はおらず、スタートの速い順に逃げる可能性が高くなるように思います。近走安定してスタートを切っているのはベラジオオペラとディープボンドです。ベラジオオペラは大阪杯でのスタート後の動きを見ればそもそも逃げる気でいたのではないかとも思いますし、鞍上と枠順からすれば今回こそベラジオオペラが逃げることになるのではないでしょうか。仮にそうなれば、大阪杯を再現すべくスローペースになることは確実と見ています。坂を上った辺りからまくる馬が出てきてそこから全体が加速するスピードが求められる内容になるでしょう。したがって、まくりの勢いに乗って加速しつつ直線でスピードを維持することの出来る馬が上位になる展開を予想します。

買い目

3連複1頭軸
 軸 ◎ドウデュース
 相手 ◯ジャスティンパレス
    ▲ローシャムパーク
    △ベラジオオペラ
    ☆ブローザホーン

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